うつむくよりも種を播け 平成28年10月13日
うつむくよりも種を播け 平成28年10月13日
朝夕は日毎に涼しくなってまいりました。みなさん、いかがおすごしでしょうか。
秋作の人参が今週、初めて収穫されました。嬉しいはずの初収穫が、人参を土より引き抜いてゆく度に、気分は暗転してゆきました。どの人参も色がとても薄く、肌も荒れ、形も歪んでいました。試食してみると、色だけではなく、味も薄いように感じました。
せっかく収穫された人参ですが、あまりに出来が良くないので、を野菜セットに入れるのをやめてしまおうとも思いました。でも、人参はよく使われる食材ですし、特に今の時期はスーパーなどで売られている人参の値段がとても高いので、きっと、野菜セットに人参が入っていれば喜んでくださる方も多いと思い直し、人参を野菜セットに加えています。色が薄かったり形が悪かったり、違和感のある人参も混ぜておりますが、ご容赦ください。
今回お届けしている人参は、7月の上旬に種を播いて育てたものです。その後8月の中旬まで、日をずらしながら、何回にも分けて人参の種を播いてきました。この先に収穫時期を迎えてゆく後続の人参が良い状態で収穫されてゆくことを期待したいと思います。
人参だけではなく、長ネギも不調です。苗を畑に植えさえすれば、あとは自分の力ですくすくと生育してくれていた長ネギですが、今年は病気が発生してしまい、多くの長ネギが畑から姿を消してしまいました。こんなことは初めてです。
また、去年までは10月に入ったら玉レタスやサニーレタスなどのレタス類が収穫の盛りを迎えていましたが、この秋作では、まともに収穫できるレタス類はサンチュのみで、他のレタス類の生育は不調で、収穫できそうもありません。さらに、大根もカブも白菜も害虫に食べつくされて、これらの作物もしばらくの間、まともに収穫できそうもありません。
これまでの秋作ではしっかりと作物を育てられていたのに、なぜ今年の秋作はここまで先の見通しが見えない状況にまで陥ってしまったのか?その検証は後ほどじっくりと行うとして、今は、かつてない厳しい状況をどう切り抜けるか、対策を練ることが先決です。
小林農場では現在、たくさんの葉物野菜の種を畑に播いて、播いて、播きまくっています。これらは、年を越す前には収穫時期を迎え、冬の間ずっと、収穫されてゆく予定です。
私が播いているのは、今の農場に流れている悪い雰囲気を断ち切るための「希望の種」です。10月に入ると降り注ぐ日の光も和らいで土は湿り気を保ち、畑に播かれた種は発芽しやすくなります。害虫の勢いも収まってゆき、葉物野菜の栽培がしやすくなります。今は散々な光景になってしまった小林農場の畑を、冬には葉物野菜で緑に染めてみせましょう。
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追記 (12月20日記入)
遅く種まきされた人参は順調に育ったので、現在は良質の人参をたくさん野菜セットに入れることができています。
葉物野菜も順調に育ち、不作だった他の作物の穴をしっかりと埋めてくれています。現在の野菜セットは、葉物野菜の割合が少し高いです。
白菜、大根などは不作で収量が少なかったです。特に毎年好評をいただいてきた長ネギが不作でなかなか十分な量をお届けできないのは、歯ぎしりしたくなるほど無念です。
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