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2016年11月10日 (木)

赤い理由  平成28年25日

赤い理由  平成28年25日

秋暑の候、みなさん、いかがおすごしでしょうか。  

私達がよく見慣れている一般的な緑色のピーマンは、まだ未熟な実です。お盆がすぎて秋の気配が感じられる頃から緑色だったピーマンの実は、熟して赤く染まり始めます。

多くの植物は、種を作り終えたら実を完熟させて、その後は動物にその実を食べてもらいます。そうすると、動物はあちらこちらに動き回りながら糞といっしょに種を排出してくれるので、種を遠くへ広めることができます。ピーマンの実も種を作り終えたら、動物に発見されやすいように鮮やか赤色になり、動物が好んで食べてくれるように甘味を増します。

未熟な緑色のピーマンの実は、まだ種子を作り終えていないので、動物に食べられてしまわないように苦味物質を持っています。だから、ピーマンが嫌いな子供が多いのは自然なことで、大人はその苦味もおいしいと感じて好んで食べたりしますが、ピーマンの苦手な子供たちにまで無理してピーマンを食べさせる必要はないのです。

緑の未熟ピーマンを食べられない子供たちも、甘味のある赤ピーマンなら食べやすいようです。最近は鮮やかな色彩に染まるパプリカと呼ばれるカラーピーマンが野菜売り場で見かけますが、それらは最初から完熟しているピーマンです。パプリカは収量が少ないので小林農場では栽培していませんが、もしピーマン嫌いの子供たちも喜んで食べてくれるのであれば、パプリカも少し栽培してみたいと思っています。

ピーマンと同じ仲間のトウガラシは赤くなると辛くなるので、初めて赤ピーマンを見た人は、赤ピーマンも辛いと勘違いするかもしれません。トウガラシは、地を這う動物よりも空を飛ぶ鳥に種を運んでもらうことにより、より遠くへ種を運んでもらおうとしているようです。他の動物には赤トウガラシは辛すぎて食べられませんが、鳥には辛味を感じる味覚がないので、赤色にひきつけられた鳥が食べに来ます。現在は、苦味だけでなく辛味も好む雑食の動物・人間が、鳥に代わってトウガラシの種を世界中に運んでいます。

トマトも同じ理由で赤くなります。赤くなったトマトはビタミンやミネラルなどを豊富に含んだ健康食品で、それを食べた人々は健康になって医者がいらなくなるので「トマトが赤くなれば医者が青くなる」ということわざも生まれました。

農場のトマトの樹も葉が枯れてきて疲れ、間もなく収穫時期を終えようとしています。実が赤く熟すとすぐに割れやすくなり、現在は実が真っ赤に熟す手前で収穫するようにしています。夏も終わりに近づき、自分の寿命があとわずかであることを悟り、実を完熟させることを急ぎすぎているのかもしれません。

自分の子孫を生かすために、自らは動物を引き寄せて食べられてゆきます。そんな野菜の生き様を、燃えるような赤色が表しているような気がします。野菜は単なる食物ではなく生き物であり、私達はその命をいただきながら生きているということを実感いたします。

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