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2016年11月

2016年11月30日 (水)

平成28年11月28日の野菜セット(冬の葉物野菜について)

今回の野菜セットの内容です。

ジャガイモ、玉ねぎ、人参、大根、カブ、紫首カブ、カボチャ、ハヤトウリ、長ネギ、キャベツ、ほうれん草、小松菜、みぶ菜

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小林農場では、冬に出荷する葉物野菜を、特に力を入れて栽培しています。いろんな種類の葉物野菜を、10月2日から10月25日の約1か月間、9回に分けて種まきしてみました。

この秋に種まきした葉物野菜は・・・

  ほうれん草、小松菜、油菜、水菜、みぶ菜、京菜、ちぢみ菜、からし菜、しろ菜。同じ種類の葉物野菜の中でも、複数の違った品種の種を播いたりもしました。

Dscf3046左の写真は10月5日に種まきした葉物野菜で、現在収穫中です。左より、ちぢみ菜、水菜、みぶ菜、小松菜。

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右の写真は10月22日に種まきした葉物野菜。今はまだ、かなり小さいですが、冬の間少しずつ大きくなって、来年の3月頃に食べ頃を迎える予定です。

大きく生育して葉が茂ってきた部分から、間引きながら収穫して出荷しています。間引かれた葉はまだ茎が十分に太くなく、現在出荷している葉物野菜は細くて柔らかいものが多いです。間引かずに畑に残した葉物野菜はやがて茎を太くしてがっしとした体形に生育して出荷されていくことでしょう。

小さくて柔らかかったり、大きくてがっしりしていたり、収穫される時の生育の段階により、出荷される葉物野菜の姿も変わってゆきます。

2016年11月26日 (土)

平成28年11月25日の野菜セット(雪の日の出荷について)

今回の野菜セットの内容です。

ジャガイモ、玉ねぎ、人参、大根、カブ、カボチャ、ハヤトウリ、長ネギ、キャベツ、ほうれん草、小松菜、京菜

木曜日、関東地方では雪が積もりました。

Dscf0284左の写真は今年の1月の大雪の時に撮った写真。

野菜の出荷は、畑が雪に覆われても行われます。写真のように、雪をどかしながら収穫。雪が上に積もって一時的につぶされてもたいていの場合、雪が溶けた後には作物は無事に蘇生します。

今回降った雪では、どこにどの作物があるのか分からなくなるくらいに、畑一面が真っ白な銀世界となりました。まさか11月に雪がここまで積もると思っていなかったので、今回の野菜セットの収穫作業はばたつきました。

15年ほど前に私が初めて栃木県に移り住んだ年、11月に大雪が降り、「11月に雪が積もるのか。やっぱり栃木は寒い所なんだな。」と東京で生まれ育った私はしんみりと思ったりしました。その年以来、11月に栃木で積雪を記録したことはなかったと思いますが、「栃木は寒い」とあの時に受けた印象は、今でも私の脳裏に焼き付いています。

寒くなると露地野菜の味は濃くなっておいしくなります。豪雪地帯とは違って、栃木県は雪が積もる時期はそんなにないので、冬でも畑仕事ができて、作物を収穫・出荷することができます。

おいしい冬野菜を生産するのには、栃木県は最適な場所ではないでしょうか。小林農場の葉物野菜も、これからどんどん味が濃くなっていくでしょう。

2016年11月22日 (火)

平成28年11月21日、22日の野菜セット(SATOYAMAヘルシーマーケット開催について)

今回の野菜セットの内容です。

ジャガイモ、玉ねぎ、人参、大根、カブ、紫首カブ、長ネギ、カボチャ、ハヤトウリ、ほうれん草、油菜、水菜、からし菜

おかげさまで、少しずつではありますが、新たに小林農場の野菜セットを定期購入をしてくださる方々が徐々に増えています。

初めて小林農場の野菜を受け取ってくださった方が、野菜を手に取っただけで、「一般的に売られている野菜とは全然違う」と、お褒めの言葉をくださることがあります。何が違うのか?「香りが違う」という表現をよくいただきます。

Dscf3034明日の11月23日の水曜日の祝日、市貝町の「観音山梅の里」にて「SATOYAMAヘルシーマーケット」が開催され、小林農場も出店させていただきます。

地元の生産者による健康と手作りを重視した食品、加工品、クラフトなどの商品が並びます。一般的な売り場では手に入らない、一般的な商品とは違う商品ばかりです。何が違うのか?おそらく、「香り」が違うと思います。この香りをかぎに、どうぞ会場までお越しください。

詳細はSATOYAMAヘルシーマーケットのfacebook をご覧ください。おいしい軽食も販売され、飲食を楽しみながらゆったりとくつろげる空間もあります。天気は曇りの予報なので防寒をお忘れなく。

2016年11月19日 (土)

平成28年11月18日の野菜セット(玉ねぎの発芽について)

今回の野菜セットの内容です。

ジャガイモ、玉ねぎ、人参、大根、カブ、紫首カブ、長ネギ、ハヤトウリ、サニーレタス、ほうれん草、水菜、からし菜、ニラ、サツマイモまたはカボチャ

玉ねぎは、5月から収穫され、上手に貯蔵すれば翌年の2月まで食用として貯蔵できます。小林農場でも、長期間貯蔵することのできる品種を選んで、玉ねぎを栽培しています。

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しかし、今年はどういうわけだか、まだ11月なのに、多くの玉ねぎから芽が出てきてしまいました。養分が芽に吸い取られて、肥大している玉の部分はしぼんで傷み、食用として貯蔵ができなくなってしまいます。今年の玉ねぎは、そんなに長くは貯蔵できそうもありません。

(ジャガイモの芽は食べるとあまり人の体に良くありませんが、玉ねぎの芽は食べても問題ありません。)

玉ねぎは高温と湿度に弱いので、低温で乾燥した環境で管理するのが上手に貯蔵するコツです。来年は玉ねぎの貯蔵方法を今までとは違うやり方にして、改善したいと思います。

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芽が出た大量の玉ねぎをそのまま廃棄してしまうのも悔しいので、畑に植え直してみました。もし順調に畑に根付いて芽が大きく生育してくれれば、来年の4月頃には、長ネギのようになった葉を収穫できるかもしれません。

2016年11月17日 (木)

お日様に答えを求めたやり方  平成28年9月1日

お日様に答えを求めたやり方  平成28年9月1日

朝夕の風に秋の気配が感じられるようになりました。みなさん、いかがおすごしでしょうか。

  毎年6月になると玉ねぎを畑からいっせいに収穫して、その後は風通しの良い日陰で長期間、貯蔵しています。今年は貯蔵中に傷んでしまう玉ねぎが多く見られ、一度全部の玉ねぎを点検しましたが、傷んでしまった玉ねぎがどっさりと取り除かれました。

  野菜セットに玉ねぎを入れる直前にも、玉ねぎを一つ一つ手に取って点検していますが、それでももし、お届けした玉ねぎに傷んでいる箇所がありましたら、お手数ですが、その部分を切り除いてお使いください。そこだけ除けば、他の部分はおいしく食べられます。

  玉ねぎやジャガイモを良い状態で長期保存するには、収穫後にしっかりと乾燥させることが肝心です。今年は、だいたいの玉ねぎは梅雨の始まる前の畑が乾燥していた頃に収穫すませていたのですが、1部分の玉ねぎは、梅雨が始まって雨で畑が湿った後に収穫しました。今回傷んでしまった玉ねぎの多くが、梅雨の頃に収穫されたものでした。

  玉ねぎを収穫した直後は、日陰で長期貯蔵をする前に、ハウスの中に転がして数日間、日に当てて乾かすようにしています。今年は仕事の都合で日干しを十分にできなかったので、良い状態で保存できるかどうか気にはしていましたが、その心配が的中しました。

  ジャガイモも玉ねぎと同様、収穫後にしっかりと乾燥すれば長期保存ができますが、これもちょうど梅雨の頃に収穫時期を迎えます。以前に、太陽がなかなか顔を出さない梅雨にジャガイモを収穫したら、しっかりと乾かすことができぬまま貯蔵室に移してイモを貯蔵することになり、多くのイモが貯蔵中に傷んでしまったことがありました。大量廃棄することになり、無念のあまり、気持ちが折れました。それ以来、ジャガイモは主に、梅雨が明けて力強い日光が降り注ぎ、辺りが乾燥するのを待ってから収穫するようにしています。

収穫時期を迎えた後に土の中に残したままでいると傷んでしまうイモも発生するため、他の農家は梅雨の時期でもできるだけすぐにイモを掘り出し、扇風機などを使って強制的に乾燥させたりします。また、直射日光を浴びていると作物が傷んでしまう場合もあるので、ジャガイモを長時間直射日光にさらすことを嫌う農家も多いです。

だから「梅雨明けを待ってから収穫して、たっぷりと直射日光を浴びせて乾燥させる」と他の農家の方に自分のやり方を話すと、怪訝な顔を返されることが多いです。農場が違えば、当然、仕事のやり方も違ってきます。他の農家の方々のやり方も参考にしていますが、最終的には実際に畑で自分が見たこと、経験したことに基づいて、作物の管理方法を決めています。

私の経験から、玉ねぎやジャガイモには、日の当たらない場所で長期保存する前に、必ずお日様の光を十分に浴びせて乾かしておく作業が欠かせないという結論にいたりました。万物を乾かすのには、お日様の光にかなうものはありません。この偉大な光が、私達に長期間の食料の蓄えをもたらし、そして、安心立命をもたらしてくれます。

2016年11月16日 (水)

平成28年11月14日、15日の野菜セット(人参・小泉冬越し五寸について)

今回の野菜セットの内容です。

ジャガイモ、玉ねぎ、人参、大根、カブ、長ネギ、ハヤトウリ、小松菜、からし菜、人参の葉、紫首カブまたは二十日大根、サツマイモまたはカボチャ、水菜または春菊、サンチュまたはニラ

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現在の小林農場の人参の主力品種「小泉冬越し五寸」。耐寒性があり、現在収穫時期を迎えているこの品種の人参が、来春の3月まで収穫・出荷されてゆくこことになります。

この品種の人参の色が、少し薄いと感じられる方もいるかもしれません。種まきが遅れると着色しにくくなる品種らしいので、遅い時期に人参の種をたくさん播く傾向がある小林農場では、収穫された人参の色も薄くなってしまう傾向があるのかもしれません。

秋作の人参の種まきは、だいたい、7月上旬から8月中旬の間に行われます。あまり早く種を播いても、冬が来る前に人参は大きくなりすぎて割れてしまったりして、品質が落ちます。現在収穫されている人参は、8月3日に種まきして育てました。出荷するにはちょうど良い大きさになっています。

冬に出荷する人参は、7月の終わりから8月の中旬の間に種まきすると良いように思いました。7月中に種まきした人参は、冬が来るまでに収穫すると良さそうです。

人参の色が濃くても薄くても、その中身の味にはあまり関係がないようです。小林農場の人参の色は薄いですが、「とてもおいしい」と複数の方々より好評をいただいております。農薬や化学肥料の使用をやめただけでも作物の味は向上する傾向があるようですが、特に無農薬栽培の人参は、その味の向上がはっきりとわかりやすいと言われています。

小泉冬越し五寸は、食べると人参の香りが口の中にとても広がる、私の好みの品種です。私のお気に入りの品種を野菜セットに入れられるのは、楽しいものです。

2016年11月12日 (土)

平成28年11月11日,12日の野菜セット(第7回SATOYAMAヘルシーマーケットについて)

今回の野菜セットの内容です。

ジャガイモ、玉ねぎ、人参、サツマイモまたはカボチャ、長ネギ、カブ、紫首カブ、二十日大根、ハヤトウリ、小松菜、ほうれん草またはみぶ菜、からし菜、ニラ、人参の葉

Dscf3034野菜セットといっしょに、左の写真のチラシも配っています。

毎年、春と秋の恒例行事となりました、手作りの青空市「SATOYAMAヘルシーマーケット」。毎回、小林農場も出店させていただいています。小林農場の野菜セットを購入されている方々も、家族連れで会場まで足を運んで楽しんでくださっています。

健康でおいしい食べ物、手作り感あふれるアートやクラフトなど、一般的なお店では手に入りにくい、ここでしか手に入らないような品物で会場が溢れます。「健康」「自然」といった言葉に興味のある方に、おすすめしたい青空市です。ヤギなどの動物にも、触れるかも。

日時:2016年11月23日(水・祝日)  10:00~15:00

会場:市貝町 観音山梅の里

詳細は、SATOYAMAヘルシーマーケットのfacebookをご覧ください。現在、各出展者の紹介が掲載されています。

せっかくお客さんと対面販売できる機会なので、私もできるだけ豊富な種類の野菜といっしょに、お祭りにふさわしい「仕掛け」を会場に持ち込めればよいと思います。お楽しみに。

2016年11月10日 (木)

赤い理由  平成28年25日

赤い理由  平成28年25日

秋暑の候、みなさん、いかがおすごしでしょうか。  

私達がよく見慣れている一般的な緑色のピーマンは、まだ未熟な実です。お盆がすぎて秋の気配が感じられる頃から緑色だったピーマンの実は、熟して赤く染まり始めます。

多くの植物は、種を作り終えたら実を完熟させて、その後は動物にその実を食べてもらいます。そうすると、動物はあちらこちらに動き回りながら糞といっしょに種を排出してくれるので、種を遠くへ広めることができます。ピーマンの実も種を作り終えたら、動物に発見されやすいように鮮やか赤色になり、動物が好んで食べてくれるように甘味を増します。

未熟な緑色のピーマンの実は、まだ種子を作り終えていないので、動物に食べられてしまわないように苦味物質を持っています。だから、ピーマンが嫌いな子供が多いのは自然なことで、大人はその苦味もおいしいと感じて好んで食べたりしますが、ピーマンの苦手な子供たちにまで無理してピーマンを食べさせる必要はないのです。

緑の未熟ピーマンを食べられない子供たちも、甘味のある赤ピーマンなら食べやすいようです。最近は鮮やかな色彩に染まるパプリカと呼ばれるカラーピーマンが野菜売り場で見かけますが、それらは最初から完熟しているピーマンです。パプリカは収量が少ないので小林農場では栽培していませんが、もしピーマン嫌いの子供たちも喜んで食べてくれるのであれば、パプリカも少し栽培してみたいと思っています。

ピーマンと同じ仲間のトウガラシは赤くなると辛くなるので、初めて赤ピーマンを見た人は、赤ピーマンも辛いと勘違いするかもしれません。トウガラシは、地を這う動物よりも空を飛ぶ鳥に種を運んでもらうことにより、より遠くへ種を運んでもらおうとしているようです。他の動物には赤トウガラシは辛すぎて食べられませんが、鳥には辛味を感じる味覚がないので、赤色にひきつけられた鳥が食べに来ます。現在は、苦味だけでなく辛味も好む雑食の動物・人間が、鳥に代わってトウガラシの種を世界中に運んでいます。

トマトも同じ理由で赤くなります。赤くなったトマトはビタミンやミネラルなどを豊富に含んだ健康食品で、それを食べた人々は健康になって医者がいらなくなるので「トマトが赤くなれば医者が青くなる」ということわざも生まれました。

農場のトマトの樹も葉が枯れてきて疲れ、間もなく収穫時期を終えようとしています。実が赤く熟すとすぐに割れやすくなり、現在は実が真っ赤に熟す手前で収穫するようにしています。夏も終わりに近づき、自分の寿命があとわずかであることを悟り、実を完熟させることを急ぎすぎているのかもしれません。

自分の子孫を生かすために、自らは動物を引き寄せて食べられてゆきます。そんな野菜の生き様を、燃えるような赤色が表しているような気がします。野菜は単なる食物ではなく生き物であり、私達はその命をいただきながら生きているということを実感いたします。

栽培暦10月30日~11月5日(緑肥の勉強会)

この週に行った仕事です。

収穫・出荷  整理整頓  育苗  間引き(大根、カブなど)  ジャガイモの芽かき  除草(白菜など)  ハヤトウリの収穫・貯蔵  サヤエンドウ・ソラマメの播種  もみ殻を入手  春キャベツの定植  

「緑の肥料」と書いて「緑肥」と呼ばれる植物があります。これらの植物を田畑で生育させると堆肥や肥料を与えるのと同じように、土を改良してゆく効果があるようです。小林農場でも緑肥を活用してゆけるように、勉強中です。

緑肥活用の狙い・・・作物栽培に必要な堆肥や肥料の材料を、できるだけ自分の農場内で自給できるようにしてゆく。

試してみたい緑肥の種類・・・「イネ科の緑肥」と「マメ科の緑肥」を組み合わせる。

・イネ科の緑肥・・・地上では葉を茂らせ、地下では根がはびこり、ものすごい量の有機物を生み出してくれるので、それらを土に還せば土が肥える。

ライムギ、エンムギ、ソルガムなど  (小麦や大麦を加工する際に排出されるクズ麦も利用できる)

・マメ科の緑肥・・・作物の生育に必要な養分を空気中から捕まえてきて土まで運び、土を肥やしてくれる。

ベッチ、クローバー、れんげ など  (栽培用の大豆も、緑肥の1種と考えることができる)

利用方法・・・大きく生育した後、粉砕して土に戻す。

・緑肥が花や穂をつける直前あたりで粉砕すれば、最も効率的に地力を上げることができるらしい。(どんなに遅くとも、緑肥が種を生み出す前に粉砕すること。もし熟した種が畑にこぼれてしまったら、そのこぼれ種が発芽して雑草として畑を覆い、作物栽培の障害となる。)

・粉砕した後に、地中にすきこむ。その時に米ぬかを畑に散布していっしょにすきこめば、微生物が畑に繁殖して効果的かも。

・堆肥を散布して土作りするよりも、緑肥を育てて土作りするほうが、土が肥えてゆくのに時間がかかるような気がする。土が肥えていないと生育しにくい作物は堆肥を散布して土作りをした畑で栽培して、あまり肥えてなくても生育できる作物は緑肥で土作りした畑で栽培してみようと思う。

播種時期

・秋まき・・・だいたい10月頃に。ヘアリーベッチやライムギなど。4月頃には大きく育っているので、粉砕してすき込む。その後、1か月以上の間、土を落ち着かせて、7月より人参、大根、カブなどの作物をその畑で栽培したい。

・春まき・・・4月頃に播種。ほとんどの種類の緑肥を利用できる。9月上旬には大きく育っているので粉砕してすき込む。1か月ほど土を落ち着かせて、10月より種まきされる葉物野菜やサヤエンドウなどの豆類をその畑で栽培したい。

・6月に種まきされて11月に収穫された大豆の跡地・・・大豆を栽培した跡地は肥えているので、来春に葉物野菜や根菜類を栽培。

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ライムギ。人の身長以上に背丈が伸びて、地下では大量の根が土を耕しています。ライムギが生産してくれた大量の有機物を土に還せば、土は肥えてゆきます。

 

2016年11月 8日 (火)

11月7日、8日の野菜セット(霜降る季節の到来について)

今回の野菜セットの内容です。

ジャガイモ、玉ねぎ、人参、紫首カブ、二十日大根、ピーマン、ハヤトウリ、サニーレタス、小松菜、大根の葉、人参の葉、サツマイモまたはカボチャ、みず菜またはみぶ菜、ニラまたは長ネギ

日が昇って外が明るくなる時刻もすっかり遅くなり、畑で野菜の収穫作業を始められるのは、最近は朝6時まで待たないといけません。

月曜日の野菜セットの出荷日、早朝に霜が降り、畑は薄っすらと白く染まりました。いよいよ霜が降りる季節の到来です。

軽トラックのフロントガラスも霜で凍り付きました。

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畑の作物も凍りました。日がさせば霜は溶けてなくなって作物も蘇生しますが、凍っている状態で収穫してしまうと、収穫された野菜は蘇生できなくなります。霜が消えるのを待ってから収穫しなくてはいけません。

霜が消えて収穫が始められるようになるまで、7時半くらいになるまで待たなくてはいけませんでした。これでは出荷作業が遅れてしまいます。

今後、霜降る季節の間は、出荷日の当日ではなく前日のうちに、できるだけ野菜の収穫をすませておいたほうがよさそうです。

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畑からまとめて収穫したハヤトウリ。まだたくさんの実が畑で実っていますが、何回も霜に当たると実は寒さで傷んでしまうかもしれません。できるだけ早く、全ての実を収穫して、室内に移そうと思います。

ハヤトウリは収穫後、比較的長く食用として保存できると聞いています。私は今年初めて、ハヤトウリを栽培してみたのですが、収穫後に何日間くらいまでおいしく食べられる状態を保っていられるのか、確かめてみたいと思います。

これから早朝は凍てつきますね。水道管が破裂しないように保温を忘れずに。野菜もそろそろ保温を強化してゆこうと思います。

2016年11月 5日 (土)

11月4日の野菜セット(この時期の夏野菜の収穫について)

今回の野菜セットの内容です。

ジャガイモ、玉ねぎ、人参、サツマイモ、ハヤトウリ、ピーマン、二十日大根、サニーレタス、小松菜または油菜、大根の葉、シュンギク、ほうれん草、ニラ、人参の葉

Dscf300211月1日に撮影したナスの樹。

前回の野菜セットまで、夏野菜のナスを入れてきました。この時期は早朝は冷え込み、ナスの実もキンキンに冷えていて、それを収穫する手もかじかんで震えました。防寒着を着込んで夏野菜を収穫するという、なんとも奇妙な収穫風景。

ナスの実は低温にあうと傷みやすくなります。前回収穫したナスは、外見は傷んでいないように見えましたが、包丁で切ってみて確認すると、中身は傷んでゆく兆候が感じられたので、ナスを野菜セットに入れるのはやめることにしました。今回、ナスを野菜セットに入れれば、11月に夏野菜のナスを収穫して出荷するという、農場史上初となる快挙が達成されたのだけれども。

夏に食べるナスは、人の体を冷ます効用があります。「秋ナスは嫁に食わせるな」ということわざがあるように、気温が下がる秋にナスをたくさん食べれば、特に冷え性の女性の体には良くないと思います。ナスの収穫が、終わるべき時期に終わりました。

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いっぽうで、夏野菜のピーマンはまだ良い状態で収穫できるので、今回の野菜セットの中にも入りました。中身が水分の多いナスと違って、ピーマンは中身が空っぽなので傷みにくいのかもしれません。

本来はこの時期にたくさん収穫できているはずの大根やカブなどの秋野菜が、今年は不作でした。夏野菜を延命させて、秋野菜の穴を埋めてきました。

2016年11月 3日 (木)

半農半・・・    平成28年9月9日

 

半農半・・・    平成28年9月9日

朝夕は日毎に涼しくなってまいりました。みなさん、いかがおすごしでしょうか。

  「半農半X」というおもしろい造語があります。生活の半分は「農」に費やして家庭菜園で自分の食材を自給し、残りの半分は「X」に費やし、自分に合った天職がこの中に入ります。例えば、小説家が小説を書きながら家庭菜園で食材を自給してゆけば「半農半著」、歌手が歌手活動をこなしながら家庭菜園をしてゆけば「半農半歌」と呼びます。自分の命の糧を自らの手で自給しながら自分の好きな仕事で生計を成り立たせてゆく「半農半X」は、今後の日本人が心豊かに暮らしてゆける生活のありかたとして注目されています。

  小林農場では、「少量多品目栽培」を行い、自分の食事の食材をできるだけ自分で自給したいと思っています。 自給自足を可能にしてゆくには、まず、自然環境が豊かでなくてはいけませんので、自給自足を目指すことによって、自ずと自然環境に優しい暮らしを営むことになります。多くの人々がいろんな職に就きながら家庭菜園で自分達の食を自給できるようになれば、もっと私たちの社会は自然環境に優しくなってゆくと思います。

農家も収入が少ないと農業を続けられないので、現在の農業では、あまり多種類の作物を作らずに、人気作物のみを大量生産してゆく栽培が主流です。そうしたほうが効率的に収入を得られますが、自分が食べる食材の多くをお店で購入しなくてはいけなくなります。

少量多品目なら自分の食べる食材の大部分を自給できますが、いろんな作物に細々とした管理を同時にこなさなくてはいけないので大量生産がやりにくく、収入を増やすにはあまり効率は良くありません。手が回らなくなって全種類の作物の収量が落ちこめば、消費者の皆さんにいつでも安定して供給してゆけなくなる恐れもあります。

小林農場は「持続可能な農業」を目指していますが、それは「自給自足が可能な農業」と「農家が生計を成り立たせてゆける農業」の2つの意味があると思います。しかし、この2つは、以上のような理由で、相反して両立できないことが多いです。

  1つの畑で2つの目的を両立するのが難しいのであれば、別々の畑で目的ごとに別々の管理をすればよいのではないかと、最近、思いつきました。いっぽうの畑では人気のある作物を単作で大量に生産する「生計を成り立たせることを目的とした農業」を行い、もういっぽうの畑では多品目の作物が共存して多様性のある豊かな自然環境を維持した「自然環境保護・自給自足を目的とした農業」を行えればよいのでしょう。

  小林農場は「半農半農」を目指してまいりたいと思います。半分は「生計を成り立たせるための農業」のために。半分は「自給自足を目指した少量多品目の農業」のために。私にとっての「半農半X」の「X」にも、やはり「農」の1文字を入れたいと思います。

  家庭菜園でも、栽培技術が上がれば、自分だけでは食べきれないほどの野菜が自ずと収穫できるようになります。そうなれば、多品目の野菜をセットにして販売して、定期的に収入を得ることができるようになります。野菜セットの販売とは、自給自足を実現させながら収入を得ることも可能にしてゆく、実に奥の深い販売方法だと思います。

 

2016年11月 2日 (水)

10月31日、11月1日の野菜セット(間引き菜について)

今回の野菜セットの内容は、以下のとおりです。

ジャガイモ、玉ねぎ、人参、カブ、サツマイモ、ナス、ピーマン、ハヤトウリ、サニーレタス、小松菜または油菜、大根の葉、からし菜、長ネギまたはニラ

9月の秋分がすぎた後に種まきされた大根やカブが順調に育ってくれて、葉を茂らせています。葉が込み合っている部分を間引いて、根が大きく肥大していけるように間隔を確保しています。

間引かれた葉は、普段だったらそのまま畑にポイポイと捨ててしまうのですが、今の時期は葉物野菜の収穫がまだ少ないので、最近は間引いた葉も大事にコンテナ中に入れて収集し、野菜セットの中に入れたり直売所に持って行ったりして出荷しています。

出荷作業が手間なので普段は出荷されることがあまりない間引き菜ですが、ちゃんと大事に収穫してあげれば、十分においしい商品として通用します。カブの葉はカブの香りが、大根の葉は大根の香りを楽しむことができます。

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左の写真は大根の間引き菜。すでに根部には大根の赤ちゃんがはっきりと形成されています。右の写真はカブの葉。

物を簡単に捨ててしまったりせずに大事に使い切ろうとするときに使う「もったいない」という日本語が、世界中に知られて共感されているようです。この間引き菜はまさしく「もったいない」の精神を体現した一品だと思います。

あまり間引き作業をモタモタと長引かせていると、根の肥大も遅れると思います。「葉が大きくなるのを待ってからたっぷりと間引き菜を出荷しようとしたら、肝心の根が肥大しなくなってしまった」などということがないように気をつけないと。

2016年11月 1日 (火)

栽培暦 10月23日~10月29日(雑草の観察について)

この週に行った仕事の内容です。

収穫、出荷  整理整頓  育苗  播種(葉物野菜)  草刈り  サツマイモの収穫  間引き(カブ、大根など)  定植(京菜など)  除草(ニンニクなど)  雑木林の整備(落ち葉かきの準備)

10月に入ってから、たくさんの葉物野菜の種を畑に播きました。

「その畑の状態は、そこに生えている雑草の種類を見れば見極めることができる」と言われています。以下は、葉物野菜を育てている畑にたくさん生えていた雑草です。

Dscf2900メヒシバの群生。イネ科。最も多く生えていたのがこの草。

Dscf2919エノコログサ。別名はネコジャラシ。イネ科。

Dscf2902たぶん、イヌビエ。イネ科。

Dscf2905青い花を咲かせているのは、ツユクサ。ツユクサ科。

Dscf2907_2赤い色の花を咲かせている花はイヌタデ。別名はアカマンマ。タデ科。

秋になるとどの草も穂をつけたり花を咲かせてくれるので、雑草の種類の判別が楽になります。

メヒシバ、エノコログサ、ツユクサなどは、そこそこ肥えている畑に生えてくる雑草らしく、ジャガイモなどの根菜類や小松菜などの葉物野菜など、そこそこ土が肥えていれば生育できる作物は、これらの雑草が生えている土でよく育つと言われています。

去年はジャガイモをこの畑で育てましたが、よく肥大していました。

Dscf2974_2順調に発芽してくれた葉物野菜。このまま無事に収穫までたどりつきますように。

あまり肥料を必要としない葉物野菜の中でも、ほうれん草だけは別で、しっかりと肥えた畑でなくてはほうれん草はうまく育ちません。

葉物野菜のエース・ほうれん草は、他の葉物野菜と分けて、ハコベやアカザなどの雑草が生えてくるような肥沃な畑を選んで、栽培しています。

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