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2016年10月18日 (火)

除草第一  平成27年8月4日

除草第一  平成27年8月4日

盛暑の候、みなさん、いかがおすごしでしょうか。

  毎年のことではありますが、高温と多雨に恵まれる6月から霜が降り始める10月の間、畑では作物だけでなく、そのまわりで雑草もよく生い茂ります。毎年、除草作業を優先して雑草を早めに抑えてゆこうと思うのですけれど、思うだけで実行できず、毎年、畑を草だらけにしてしまいます。

  除草作業の他にも種まきや堆肥の散布などやらなくてはいけない仕事があり、私には除草作業を後回しにしてしまう癖があります。「まだ除草をしなくても大丈夫だろう」と思っているうちに雑草は大きくなってしまい、作物が雑草に飲み込まれてから除草を始め、苦労しながら雑草を引き抜いてゆくことがしばしばです。学校から出された夏休みの宿題を「まだやらなくてもいいや」と溜め込んでしまい、夏休みの最終日になって大騒ぎしている子供に似ているかもしれません。

もう手が付けられぬほど雑草が繁茂してしまって除草するのをあきらめて、作物を見殺しにしてしまうこともありました。今年も7月下旬には、あちらこちらで野放しにされた雑草が作物のまわりで暴れていました。

いったい何度、雑草に負ければ気がすむのだろうか。農家としてこんな失敗を何度も繰り返していてよいものなのだろうか。畑を見渡しながら、私の胸の中でボっと炎みたいなものが燃え広がってゆくのを感じました。自分の畑仕事のやり方を見直してみました。

  ゴボウ、ダイズ、ヤマイモ、ハヤトウリ、サトイモ・・・。雑草の海に埋もれてしまっていた作物を順番に救出してゆきました。ひたすら雑草を取り除くことによって救われるのは、作物だけでなく、私の心です。作物が雑草の海の中でも無事に育っていたことを確認する度に安堵して、不安によって曇っていた私の心は晴れわたってゆきました。

小林農場の畑にはいっさい除草剤を散布しませんが、適期に除草を行えば除草剤なしでも楽に雑草を抑えることができます。先日、長ネギのまわりを除草しました。こちらの雑草はまだ小さいので、土をかぶせて日に当てないようにして、簡単に退治しました。7月に種を播いて育てている人参の除草もすませましたが、まだ雑草は小さかったので、簡単に指先で引き抜けました。これがもう1週間、除草が遅れていたら、雑草はすっかり根を張って人参を覆い、除草作業に費やす手間が2倍になっていたかもしれません。

  もともと大変な畑仕事をさらに大変にしていたのは、除草を後回しにしてきた私自身でした。「除草第一」を徹底してゆくことで、畑仕事全般にゆとりを持たせてゆくことができると思います。そう思うだけでは不十分で、この夏は毎日必ず、1日の半分を除草作業に費やすことを自分自身に強制しています。他に早くすませたい仕事があっても、「除草よりも大切な畑仕事なんてあるものか」と自分に言い聞かせて、除草作業を優先しています。

後記  けっきょく今年もサツマイモとカボチャと大豆とニラの畑が草だらけとなり、収量が悪くなりました。

いっぽうで、除草作業に手間がかかる人参は、今年はあまり手間をかけず除草できました。

実験的に行ってみた新技術「太陽光除草」の効果も抜群。来年から作物栽培に応用できると思います。

他の作物も早め早めに除草したので、草だらけにしないですみました。

来年の大豆は、ジャガイモやネギのように、土を寄せて雑草を覆うようにしたいと思います。

カボチャは、来年はもっと密植させて雑草が生える隙間を与えず、もみ殻や麦わらで畑を覆って雑草が生えないようにしたいと思います。

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