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2016年9月22日 (木)

トマトの収穫 開始    平成28年7月21日

トマトの収穫 開始 平成28年7月21日

花火の音が聞こえる季節となりました。みなさん、いかがおすごしでしょうか。

  例年どおり、7月に入ってトマトが収穫され始めました。去年は大玉トマトの栽培に失敗してほとんど収穫できず、ミニトマトのみの出荷となりました。大玉トマトはミニトマトよりも用途は広くて需要も高いので、今年は大玉トマトの栽培に力を入れてみました。

  トマトの故郷は南米アンデス山脈の高地で、強い日光が降り注ぐ乾燥した気候の中で誕生しました。夏の暑い時期に生育する作物ですが、日本の夏は雨が多くて多湿です。湿った環境を嫌うトマトを栽培するには、日本の気候はふさわしくありません。

専業農家は雨除けハウスの中でトマトを育てています。小林農場も普段は苗を育てたりするために使用しているビニールハウスを、夏になるとトマトの苗を植えてトマト栽培に利用しています。

  同じ作物を同じ場所で毎年栽培し続けていると、やがて「連作障害」が発生して、作物の生育が悪くなってしまいます。毎年、作物は違う畑で栽培するのが作物栽培の基本です。小林農場にはそんなにたくさんのビニールハウスがあるわけではないので、どうしてもトマトを毎年、同じハウスの中で栽培しなくてはいけませんでした。

今年の春に新たにビニールハウスを新設して、大玉トマトをその中で育てています。場所を新たに移し、今までのところ大玉トマトの栽培は順調。今年は大玉トマトが安定して収穫できそうな様子です。

雨除けハウスを大玉トマトにゆずり、今年はミニトマトを全部、露地の畑で栽培することになりました。ミニトマトは大玉トマトと比べれば栽培しやすいですが、やはり乾燥した環境を好む植物であることに変わりなく、どうしても雨が降って土が湿ると真っ赤に熟した実は割れやすくなってしまいます。割れてしまう前に、実が真っ赤に熟すより先に早めに収穫するようにしています。ミニトマトを収穫している時にいくつかつまみ食いしながら味見していますが、真っ赤に熟すまで待たなくても味はしっかりとしていておいしいです。

雨除けハウスに植えきれなかった大玉トマトの苗を、露地の畑にも植えてみました。大玉トマトは雨に当たると確実に品質が落ちるので、試しに、支柱を建てて即席の雨除け用ビニールを苗の上にとりつけてみました。

こんな簡単な雨除けで大玉トマトがまともに収穫できれば、トマト栽培はもっと気楽になります。毎年、場所を変えながらトマトを栽培しやすくなるので、連作障害の心配もしなくてすみます。今後の「即席雨除けハウス栽培」の収量を注目してみてゆこうと思います。

「いつ、トマトが野菜セットの中にはいるのですか?」というご質問を、毎年必ず、どなたかからいただいています。アンデス山脈から海を渡ってやって来たトマトは、今ではすっかり、日本で愛される作物となりました。トマトは数ある野菜の中でも最も栽培の難しい野菜の一つですが、多くの消費者の方々に最も喜んで受け取ってくださる野菜の一つでもあり、労力を費やしてでも栽培する甲斐のある作物でもあります。

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