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2016年8月18日 (木)

みやま小カブ物語   平成28年6月16日

みやま小カブ物語   平成28年6月16日

あじさいの花が美しく咲いております。みなさん、いかがおすごしでしょうか。

  収穫できる野菜の種類も次第に夏野菜へと切り替わってゆき、春の野菜であるカブもまもなく収穫を終えようとしています。いろんな品種のカブを栽培していますが、その中の一つに、味の良い品種を取り扱っていることで農家の間で知られている埼玉県の種苗店「野口種苗研究所」から導入した「みやま小カブ」があります。

  「小カブの最高峰」と野口さんがおすすめしている品種で、農場で栽培して試食してみると、中身はとろけるように柔らかくて甘味もあり、とてもおいしかったです。ただ、収穫適期をすぎてから時間がたつと味質が落ちやすいようなので、種まきを何回にも分けて少しずつ行って収穫時期をずらせば、長期間、適期の収穫を楽しむことができて、この品種と上手に付き合えるでしょう。この品種を小林農場の小カブの主力にしてゆこうと思います。

  カブは小松菜などの他の作物と交配しやすく、雑種の種を生み出してしまうことが多いです。純粋なカブの品種を遺してゆくには、他の作物がまわりに栽培されていない山奥の隔離された畑で採種用のカブを栽培する必要があります。みやま小カブを育成する際に、野口さんはそのような畑を管理している農家に採種用のカブの栽培を依頼していたのですが、その農家がお亡くなりなった後は、野口さん自らが山奥に借りた畑に通って採種用のカブを栽培していたようです。

栽培している採種用のカブの中から優れた特徴のあるカブを選抜して、それから種を採種して、次の年にその種を播いて育てます。これを毎年繰り返して品種を改良してゆくのですが、種を採種し続けて数年後、突然、採れる種の量が激減してしまったことがあったようです。あまり同じ特徴の個体ばかりを選抜し続けていると、その品種の遺伝子が単純になりすぎてしまい、その品種の生命力は衰えてしまうことがあるようです。

そこで一度、個体を選抜することをやめて、栽培している全てのカブから種を採種して次の年にその種を播いて育ててみると、再びたくさんの種を実らせるようになったようです。あまり優れていないカブも混ざるようになったので、カブが生命力を取り戻した後、選抜を再開して良質な個体から採種してゆくもとのやり方に戻しているようです。

野口さんはいろんなメディアを通じて、以上のような品種が育成されてゆく過程をお話されています。生命の不思議さにも触れた、奥深い話だと思います。商品を作成して販売するまで、その過程にはいろいろな物語があり、それは売る側が伝える機会を設けなければ、買う側には伝わりません。私もただ野菜を売るだけでなく、その野菜が収穫されるまでの過程を物語にして、みなさんにお伝えしてゆきたいと思っています。

去年は、野口種苗研究所より農場に導入したピーマンの品種「さきがけ」、ミニトマトの品種「ステラミニ」を栽培して、それらから自分で種を採種しました。今年の春はそれらの種を播いて、初めてピーマンやミニトマトを自分で採種した種より栽培しています。これらのタネが今後、どんな物語のネタを農場にもたらしてくれるのか、今から楽しみです。

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