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2016年5月

2016年5月31日 (火)

平成28年 夏野菜の苗

5月中旬撮影

Dscf2090今年の春に育てたナスの苗の中で最も良い姿に育った苗はこれ。

Dscf2093今年の春に育てたピーマンの苗の中で最も良い姿に育った苗はこれ。

一般的に言われている、健全に育った夏野菜の苗の理想的な姿とは・・・

・茎が太くてずんぐりとしていて、ヒョロヒョロに細長く伸びていない

・葉と葉の節間がつまっていて間延びしていない。

・葉に厚みがあり大きく広がり、色つやが良い。

小林農場の夏野菜の苗は、葉が小さくて、次第に内側に丸まってゆき、のびのびと広がってゆかない傾向がある。そしてある程度まで生育したらそれ以上は大きくならなくなり、その大きさのまま根はポットの中でトグロを巻き、苗は老化してゆく。

苗を育てる床土の質がいまいち良くないように感じるので、床土の作り方を少し学びなおしてみたい。

ナスやピーマンなどのナス科の作物と比べて、キュウリやカボチャなどのウリ科の作物の苗は良い姿に育ってくれていると思う。春野菜では、キャベツなどのアブラナ科の作物の苗がやはり途中で生育が停滞してしまうが、レタスなどのキク科の作物の苗はそれなりに順調に育ってくれている。作物の種類によって、育てやすい苗と育てにくい苗がはっきりとしてきた。

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5月14日撮影

Dscf2064隣の町で鶏を平飼いで飼っている養鶏場までうかがい、鶏小屋に敷かれている鶏糞堆肥を袋につめさせてもらい、軽トラックの荷台にいっぱい、いただいてくる。堆肥の中身はワラやもみ殻や鶏糞など。

Dscf2066夏野菜の苗を植える場所にできるだけ深い溝を掘り、そこに堆肥を投入して、埋め戻す。この堆肥は「弁当肥」として働き、苗の根が伸びて堆肥に届いたとき、そこから栄養を吸収できる。

夏野菜は10月までの長い間収穫され続けるため、作物が途中でお腹がすいてしまわないように、「お弁当」が必要になる。

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4月下旬撮影

Dscf0637春野菜の苗を育てていた育苗ハウスの中には、代わってナスやピーマンなどの苗を移動。苗が大きくなってきたので、間隔をあけながら並べなおす。

Dscf0639ナスやピーマンの苗を移動させた跡に、温床の中で育てていたトマトの苗を移動。はっきりと発芽がそろったので温床の中から取り出した。

Dscf0653


空いた温床の中には、モロヘイヤやサヤインゲンなどの種をまいた播種箱を並べて、温かい温床の中で発芽させる。明日もキュウリなどの種をまいて温床の中で発芽させる。

4月20日撮影

Dscf0637春野菜の苗を育てていた育苗ハウスの中には、代わってナスやピーマンなどの苗を移動。苗が大きくなってきたので、間隔をあけながら並べなおす。

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3月下旬撮影

Dscf04753月15日に種まきして発芽したばかりのナスの苗。種まき後1週間たったくらいに発芽し始め、10日すぎた頃にだいたい発芽がそろった。

Dscf0476ポットの中に床土をつめた後、1つのポットに1粒ずつ種を播いた。左の写真では、全てのポットで種は発芽していた。

Dscf0477夏野菜の苗を収めている温床の様子。全部で308個のポットに夏野菜の種を播いたが、そのうち無事に生育できていないポットが35個あり、全体の1割以上で発芽に失敗した。

種まきした後は発芽するまでは床土が乾かないようにポットの上にフタをして直射日光に当てないようにして、芽が地上に顔を出してきたらフタを取ってお日様の光を浴びさせてゆく。

数日前、種が発芽を始めようとしていた頃、うっかりと苗を育てているハウスを換気し忘れて、苗にも水を与えないまま、外出してしまった。すでに地上に芽をのぞかせていた苗はまだもやしのようにか弱く、高温になったハウスの中で直射日光にさらされて焼け死んでしまった。まだ地上に芽を伸ばしていなかった種は、フタをされたまま直射日光にさらされていなかったので難を逃れ、この後、無事に地上に芽をのばしてくれた。

温度が寒すぎると苗の生育は遅れてしまうが、温度が高すぎると苗は焼けて死んでしまう。絶対に育苗ハウス内の温度は、高くさせすぎてはいけない。

2016年5月30日 (月)

春のSATOYAMAヘルシーマーケット 閉幕

5月29日の日曜日、市貝町の観音山梅の里にて「SATOYAMAヘルシーマーケット」が開催されて、小林農場も出店して、加工品や野菜を販売いたしました。会場まで足を運んでくださった方々には感謝をもうしあげます。このお祭りの様子はSATOYAMAヘルシーマーケットのFBで詳しく公開されると思います。

 

せっかくのお祭りなので、ただ農産物を販売するだけではなく、みなさんの気をひくようなささやかな仕掛けを、店頭に仕掛けてみました。

 

Dscf0585今年初めて作ってみた人参ジャムを会場に持参。小林農場の小麦粉を焼いて作った生地にジャムを乗せて、多くのお客さんにご試食していただきました。好評で、試食の後に人参ジャムを購入してくださった方々もいらっしゃいました。

 

 

 

 

 

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Dscf2159お祭りに出店するときには必ずけん玉を持参して、店頭に置いておきます。子供の頃はけん玉でよく遊んでいたので、大人になった今でも体は覚えていて、「もしもしカメ」などの技をお客さんに披露しました。会場にきてくれた現代っ子たちも、目の前にけん玉があれば手にとって遊んでみたくなるもので、けん玉を振り回して楽しんでくれました。

 

Dscf2157日本が誇る伝統手芸、折り紙・・・・で作ってみた「ジバニャン」と「トトロ」。店頭の目立つ所に飾って、会場にやって来た子供たちの反応をうかがってみました。「となりのトトロ」は私が小学生か中学生の頃に公開された古い映画ですが、今の子供たちもトトロのことを知っていると分かって、なんだかほっこりといたしました。

 

子供たちが楽しんでくれれば、大人の方々もいっしょになって楽しんでくれます。子供たちがどんなものに夢中になるのか、研究中。

 

Dscf0469大切な趣味として木を彫って看板を作成することに情熱を注いでいらっしゃる私の恩師が、農場に看板を贈ってくださいました。店頭にこの看板をたてかけてみると、少し離れた会場の入り口からでも「小林農場風家」の漢字6文字が目立ちすぎるほど目立っていて、すぐに小林農場のテントがどこにあるのかわかりました。あらためてこの看板の存在感を知ることとなりました。

2016年5月28日 (土)

5月27日の野菜セット(押し麦の利用方法)

5月27日の野菜セットの内容です。

玉ねぎ、小カブ、紫首カブ、二十日大根、レタス、サニーレタス、シュンギク、水菜、山東菜、キヌサヤエンドウ、スナップエンドウ、ソラマメ、ニラ

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麦飯カレースープ

Dscf2156材料  押し麦、玉ねぎ、カレー粉

切った玉ねぎと押し麦を、お湯でで15分ほどゆでて

カレー粉を加える。お好みで醤油や塩で味をつける。

小林農場で作った大麦を加工して押し麦にして販売しています。押し麦は食物繊維などの栄養素を豊富に含み、健康食品として注目され始めています。

一般的にはお米といっしょに炊いて「麦飯」として食べられることが多いです。また、押し麦を上手にゆでるとそのプチプチとした食感を楽しめ、サラダやスープの材料としても使えます。

5月29日の日曜日に市貝町で行われる「SATOYAMAヘルシーマーケット」には小林農場も出店。押し麦も販売いたします。他にも乾麺、小麦粉、人参ジャムなど、小林農場が販売している加工品を勢揃いして持参いたします。もちろん、新鮮な野菜も販売。

せっかくのお祭りなので、ただ加工品や野菜を販売するだけでなく、売り場にささやかな「仕掛け」を設けて、足を運んでくださったお客さんと楽しい一時をすごせればと思っています。

2016年5月26日 (木)

毎年恒例の端境期  平成28年3月24日

毎年恒例の端境期  平成28年3月24日

春便りの嬉しい季節となりました。みなさん、いかがおすごしでしょうか。

  季節の変わり目になると収穫できる野菜の種類が減る「端境期(はざかいき)」を迎えます。特に冬から春へと変わってゆく今の時期が一年で最も大きな端境期で、それゆえに最も野菜セットに入れる野菜の種類数を確保するのに苦労する時期でもあります。

  寒い冬の間でも、作物たちは自分たちの種を残す準備を黙々と行っています。それが春になって暖かくなると、待っていましたとばかりにいっきに新芽を伸ばしてつぼみつけ、花を咲かせて受粉して種を実らせようとします。

冬の低温によって無事に保存されてきた根菜類や葉物野菜は、暖かくなるにつれて新芽を伸ばし始め、食用部の根部から新芽へと養分が送り込まれて根部は筋っぽくなり、食用にむかなくなります。いっぽうでこの冬に種まきされた作物が順調に生育してゆくにはまだ十分に暖かくなく、収穫されるまでにはまだ時間がかかります。

土に埋めて貯蔵していた大根からは、3月になって茎が伸びでてきてつぼみをつけ始めてきました。大根を試食してみたら、やはり中身が固くなってきていました。今回で最後の冬大根の出荷となるでしょう。まだ畑に残っている大根を掘り出して千切りにして日に干せば、切り干し大根として長期間保存でき、端境期の野菜セットに加えてゆくことができるでしょう。

葉物野菜も次々と花茎を伸ばしてつぼみをつけ、葉は筋っぽくなって出荷ができなくなってきています。そんな中、ほうれん草だけはつぼみをつけず葉が柔らかな状態を保ち、3月に入ってもたくさん収穫できました。今回栽培しているほうれん草の品種はどうやら3月にもよく収穫できる品種のようです。最近の野菜セットにはほうれん草をたっぷりと入れて、野菜セットの野菜全体の量を確保しています。ほうれん草をけっこうすぐにぺろりと食べきるご家庭もいらっしゃって、たっぷりとお届けすると喜んでくださったりします。

去年の秋に種が播かれて冬の間収穫されてきた小松菜や油菜はもはや葉は固くなって食用にむきません。でも、長く伸びてつぼみをつけた茎にはうま味がたくさん詰まっていて、かきとって食べると苦味と甘味が程よく混じりあっていて、コリコリとした食感でおいしいです。これらのかきとった茎を「菜の花」と呼んで、現在、野菜セットにも加えています。なにもかもが芽吹いて食べられる野菜が少なくなる厳しい端境期を逆手にとるようにして収穫される菜の花は、端境期にしか食べられない一品です。

五月の中旬頃にはいろんな種類の野菜が収穫されて端境期を抜け出します。その後は春から梅雨への変わり目、そして夏から秋への変わり目で「プチ端境期」が生じますが、だいたいは途切れなく次から次へと新たに旬の野菜が収穫されていきます。

4月が野菜にとっての谷間であり、野菜農家にとっての山場です。端境期にも充実した内容の野菜セットおお届けしてゆけるよう、あの手この手を駆使してまいります。

 

2016年5月25日 (水)

4月の端境期の対策

4月は1年間で最も出荷できる野菜の種類数が減る野菜の端境期(はざかいき)で、出荷に苦労する。今年の4月も野菜セットを出荷し続けてなんとか端境期を乗り越えられたが、今からすでに、来年以降の4月の準備が始まっている。

Dscf21175月24日撮影。ヤマイモ(イチョウイモ、ナガイモ)の種イモ。まずは育苗ハウスで育てて芽を出した後に畑に植える。写真の種イモは、ちょっと芽が出すぎてしまい、本当はもっと早く植えたかった。

5月に植えられた種イモは、次の冬には収穫時期を迎え、4月になっても畑から掘り出して出荷できる。

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右の写真は種イモを畑に植えた後。ヤマイモは、種イモからツルを伸ばして生育するので、ツルがどこかに巻き付けられるよう、アーチ型の支柱を設けてみた。

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5月24日に撮影。3月に種まきされたアスパラガスの苗。アスパラガスは4月に収穫時期を迎える。

以前にもアスパラガスを栽培してみたことがあったけれど、あえなく枯れてしまった。今回はもう1度、やりなおし。前回は苗を畑に植えた後、ほとんど何も管理をしなかった。今回は防寒や枯れ茎の切り落としや倒伏防止など、ちゃんと管理してゆきたい。

アスパラガスは種まきされてから収穫されるまでとても時間のかかる作物で、今年種まきされたアスパラガスが収穫されるのは、2年後のお楽しみ。

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Dscf2127購入してみたソバとエゴマの種。ソバはそば粉に、エゴマはエゴマ油にそれぞれ加工できる。出荷できる野菜が少ない時期に手元に長期貯蔵ができる加工品があれば、野菜の代わりに加工品を野菜セットに加えてゆける。小林農場の加工品は、通常は希望される方々のみに販売。在庫がなくなるまでご注文を承っている。

そして今年はマジメに大豆や小豆を栽培したいと思う。これらも収穫されれば、長期間保存できて、野菜の端境期にも出荷ができる。

2016年5月24日 (火)

5月24日の野菜セット(豆類の作物の品種の育成について)

5月24日の野菜セットの内容です。

玉ねぎ、小カブ、紫首カブ、二十日大根、キャベツ、レタス、サニーレタス、シュンギク、水菜、山東菜、キヌサヤエンドウ、スナップエンドウ、ソラマメ、ニラ

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Dscf21055月23日撮影。収穫時期を迎えたソラマメ。去年の春、農場の畑で育てたソラマメより採種して、その種を去年の秋に播いて育てた。元の品種は「早生そら豆(トーホク育成)」だったと思うけれども、それが小林農場によって育成された品種として生まれ変わった。新たな品種名を「天空白羅(てんくうしらら)」と命名した。

よくソラマメの種まきでは発芽に失敗してしまうことが多かったが、この品種は発芽率が良くて育てやすかった。豆の大きさは少し小さく、大きな豆を望む方々には物足りないかも。今後、大きな豆を実らせている株から採種してその種を次年度に播けば、大きな豆をつけてくれる株を増やしてゆくことができると思う。

Dscf21115月23日撮影。キヌサヤエンドウ。ソラマメと同様、去年育てたキヌサヤエンドウより採種した種より栽培した。元の品種は「早生赤花絹えんどう(トーホク育成)」だったと思うけれど、小林農場が育成した品種に生まれ変わり、新たな品種名を「風谷梨花(かざたになしか)」と命名。

上の写真は、収穫しないで採種のためにそのまま残しているサヤ。中身の種がすでに膨らんできている。6月中にサヤの中で種が実り、採種される。

今年はさらに、サヤインゲンも採種して、その品種を育成してゆこうと思う。他の作物と比べて、豆類の自家採種は簡単だと思う。私のように自家採種に慣れていない人が自家採種を始めたいと思ったとき、豆類の自家採種から始めるとよいと思う。

2016年5月23日 (月)

平成28年 カボチャの生育

Dscf20835月18日撮影。畑に植えられたばかりのカボチャの苗。カボチャの根は地下の浅い位置で伸びるので、根を風雨から守るために、苗の株元をもみ殻で覆った。

カボチャは、あまり肥沃すぎる土地で育つと、「ツルぼけ」といって、ツルばかりが元気に伸びて、あまり実がならなくなって収量が落ちる。だから全く肥料を与えずにカボチャを育ててみたことがあったけれど、ツルが伸びなくなってしまい、ほとんど収穫できなかった。

今はカボチャを植える箇所に穴を掘って、そこに堆肥を適量施して埋め戻し、それから苗を植えてゆくようにしている(穴施肥)。植えた後も苗を中心にドーナツ状にボカシ肥(米ぬかなどを発酵させて作った肥料で、早く肥効が表れる)を散布。今までの私のカボチャ栽培の経験では、カボチャは肥料を好む作物で、肥料がないと生育は停滞し、よっぽど大量に肥料を与えないかぎりツルぼけの心配はしなくてよいと思う。

よく畑に捨てられたカボチャからこぼれた種が発芽して旺盛に生育している、自然生えした野生のカボチャを目にすることがある。そのようなカボチャは、その場で腐った果肉を肥料として生育するらしい。

2016年5月22日 (日)

5月20日の野菜セット

5月20日の野菜セットの内容です。

玉ねぎ、小カブ、紫首カブ、二十日大根、株ネギ、レタス、サニーレタス、小松菜または水菜またはチンゲンサイ、ほうれん草、シュンギク、キヌサヤエンドウ、スナップエンドウ、ソラマメ

毎週金曜日は、芳賀郡と宇都宮市にお住まいのみなさんのお宅に野菜セットを直接、配送しています。金曜日の早朝に収穫した野菜を新鮮なうちに、その日の夕食からご使用していただきたいと思っています。

ところが最近は、野菜セットをご購入してくだるご家庭が増加するにつれて出荷作業も時間がかかるようになり、みなさんのお宅にお届けする時間帯もだんだん遅くなってきています。今回の配送では多くの方々のお宅に到着した時には、すでにみなさんが夕食を終えているような遅い時間帯でした。

このままズルズルと配送時間が遅くなっていくことがないように、もう1度、出荷作業を見直したいと思います。「みなさんが夕食の支度を始める時間より前にみなさんのお宅に野菜セットをお届けしてゆく」ことを目指してまいりたいと思います。

これからも小林農場の野菜セットを受け取ってくださるご家庭を増やしていけるよう、出荷作業も手早く終わらせられる工夫をしてゆこうと思います。野菜セットをお届けしたついでに、みなさんとのんびりとおしゃべりしてゆけるような、ゆとりのある配送にしてゆきたいです。

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今回の野菜セットに入れたカブ。左は紫首カブ、右は白カブ。カブは害虫にかじられて肌がガヂガヂに荒れてしまうことが多いのですが、今回は虫害がほとんどない肌のきれいなカブを出荷できました。

2016年5月19日 (木)

お金の話   平成28年3月17日

お金の話   平成28年3月17

仲春の候、みなさん、いかがおすごしでしょうか。

  農家などの自営業者は毎年春先に昨年の収支を国に申告しますが、先日、私も小林農場の収支を申告しました。昨年の農場の収入は、およそ200万円でした。

  私はお金の話が苦手で、税金や収支決算の話になると、何度説明を受けてもなかなか頭に入りません。農家は自分で自分たちの食材を生産できて食費にお金をかけなくてもよいですし、生活にお金があまり必要ではありません。お金のことを気にしないで生活したいと思いながら私は農家になりましたが、農家も全く収入がなければ農業を続けてゆくことができず、お金のことを考えなくてもよい日なんて1日たりともありませんでした。

  農家が農業を続けながら生活してゆくにはどれくらいの収入が必要か?一般的には年収300万円くらいと言われています。例えば、1年を通して2000円の野菜セットを毎週30軒のご家庭に購入していただくことができれば、この年収に到達できます。

  幸せな暮らしがしたいから、私たちは懸命に働いて収入を得ようとします。それが、いつの間にかにお金を儲けることが人生の最大の目標になってゆき、1円でも多く稼ぐために生活を忙しくして、ゆとりや幸せを犠牲にしてしまう罠に陥ることもあります。「年収300万円」という数字の意味には、「このくらいの収入がないと農業を続けてゆけない」という意味があると同時に、「これ以上に収入を得ようとすると生活はひたすら忙しくなって幸せが逃げてゆくかもしれない」という意味も含まれていると、私なりに解釈しています。

  実際は農家によって生活状況が違うので、必要な収入もかなり違います。子育てしている農家は子育てに費用がかかるので年収400万円以上は必要になるかもしれませんし、私のように子供がいない農家は、年収200万円以下でも生活してゆけます。

私の場合、必要な農業機械などの高価な買い物をするときには、父と母からのお金の援助に頼ったりしてきました。小林農場は私が一人だけの力で作り上げた農場ではありません。財力のない私を経済的に支えてくれた父や母、そして、今までずっと野菜セットを購入してくれてきた私の姉も含め、「小林家」で作り上げてきた農場だと思っています。今後は、私が立派に農業で生計を成り立たせてゆく姿をみせてゆくことで、家族に恩返ししてゆきたいと思っています。今は父と母に、借りたお金を毎月少しずつ返済しています。

  皆さんからいただいている代金によって小林農場は成り立っています。私が今後も休まずに野菜セットを届け続けてくれると信頼して数か月分の野菜セット代を前払いしてくださる方もいらっしゃいます。「もし私が交通事故で突然死んだりしたら、前払いしていただいたお金をお返しできなくなるかもしれません。」とお伝えしてみると、「その時はその返せなかったお金を自分の葬式代に使ってよ」と冗談を交えながらお支払いくださいました。

お金をたくさん持っていても、そのお金に「血」が通っていなければ幸せな気分に浸れないと思います。小林農場がみなさんからいただいているお金には「血」が通っています。みなさんとはお金のやりとりだけでなく、心のやりとりもしてきたと思っています。

2016年5月18日 (水)

第6回 SATOYAMAヘルシーマーケット のお知らせ

毎年、春と秋の恒例行事となりました市貝町の手作り青空市「SATOYAMAヘルシーマーケット」。この春も間もなく開催します。小林農場も野菜と加工品を持参して出店いたします。

どうぞ休日に市貝町まで足を運んで、ささやかで暖かなお祭りを楽しんでいただければと思います。すぐお隣の茂木町でも同じ日に同じようなお祭りが開かれるようなので、芳賀郡で行われる複数のお祭りを合わせてお楽しみになってもよいかと思います。

みなさんのご来場、お待ちしています。

SATOYAMAヘルシーマーケットの紹介はこちら。

日時:5月29日(日) 10:00~14:00

場所:市貝町 観音山梅の里

下記の画面をクリックすると、画面が拡大されて読みやすくなります。

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2016年5月17日 (火)

5月17日の野菜セット(直売所について)

5月17日の野菜セットの内容です。

玉ねぎ、小カブ、二十日大根、株ネギ、キャベツ、レタス、サニーレタス、小松菜、ほうれん草、シュンギク、山東菜、キヌサヤエンドウ、スナップエンドウ

Dscf2080現在の菜の花畑。3月から5月の中旬まで、若々しいつぼみを摘んで「菜の花」として出荷してきました。今はもう、ほとんど全てのつぼみは花を咲かせてサヤに変わり、「菜の花」を摘み取ることができません。

Dscf2067市貝町の「サシバの里 道の駅」にて、一昨日の日曜日に最後の「菜の花」の出荷。完売。こちらの道の駅で毎日、「菜の花」を出荷してきて、ほとんど売れ残ることがありませんでした。合計で300袋くらい、お客さんに購入していただきました。

4月は最も出荷できる野菜の量が減る時期ですが、「菜の花」はその谷間を埋めるかのように次々に収穫時期を迎え、4月でもお店の棚を空けてしまうことなく、毎日品物を並べることができました。

小林農場は、道の駅などの直売所でも野菜を販売させていただいています。直売所に出荷できる野菜の量も種類数はまだまだ少なく、せっかくお客さんが足を運んでいただいてもすでに売り切れてしまっていることもあります。

小林農場の野菜を気にいってくださったお客さんには、野菜セットをお試ししていただくようにおすすめしています。農場が最も力を入れて出荷しているのが野菜セットで、直売所では販売していない野菜もセットの中には加えられています。

今まで小林農場の野菜セットを定期購入された方々の中には、最初に直売所で小林農場の野菜と出会ってそれを気にいってくださり、その後野菜セットの購入を始めてくださった方々もいらっしゃいます。

直売所は、農家にとっては「アンテナショップ」のような役割を担ってくれて、お客さんにとっては自分の気に入る農家を見つける機会を与えてくれます。今後も直売所に足を運んでいただき買い物を楽しんでいただきながら、ときどき、小林農場の野菜セットをお試ししていただければ嬉しいです。

2016年5月14日 (土)

5月13日の野菜セット

5月13日の野菜セットの内容です。

玉ねぎ、小カブ、二十日大根、株ネギ、レタス、サニーレタス、小松菜、ほうれん草、シュンギク、水菜、キヌサヤエンドウ、スナップエンドウ、ソラマメ

レタスとシュンギクの出荷を開始

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2016年5月12日 (木)

熊本地震で感じたこと いろいろ

まもなく熊本地震が発生してから1か月が経とうとしています。

私の友人が10年ほど前に熊本県の南阿蘇村で新規に就農して、今回の熊本地震で被災しました。彼と私は栃木県で1年半ほど寝食をともにしながら農業研修を受けていました。

地震発生した当時は彼の安否がとても気になっていましたが、SNSを通じてすぐに彼とその家族のみなさんが無事であることが分かって、少しだけ安心しました。今回の地震では、SNSなどのネットでの伝達手段が、被災地からその外へ、安否確認や救援物資の需要を伝えるのに大活躍したようです。私はスマートフォンを持っていませんが、災害にあった時は、スマートフォンを持っている人がまわりにいると心強いかもしれません。

私の友人の家は壊れることなくなんとか住める状態らしく、今は農作業を再開しています。私が普段からお世話になっている農家の方が、被災地でのボランティア活動を希望する若者を引き連れて、市貝町から南阿蘇村まで向かうことになりました。私も南阿蘇村の友人に救援物資を届けたいと思い、その農家の方にお渡して持って行っていただくことにしました。友人に電話で何か必要な物資はないかたずねてみると、もう物資が不足して困るということはないと言っていました。私は小林農場産の加工品を彼の家族に届けることにしました。「救援物資を届ける」というよりも「気持ちを届ける」という感じです。

善意で被災地に救援物資を送ったのに被災地ではそれらの物資は必要としていなく、逆にそれらの物資を処分しなくてはいけない負担を被災地に負わせてしまう場合があるようです。救援物資を被災地に届ける場合は、必ず被災地の需要を確認して、慎重に物資を選ぶ必要があります。

最も無難で被災地のためになる救援物資は「お金」だと思います。いろんな団体が被災地への支援金を募っていました。どの団体に募金すればよいのか、少し慎重に選んでみましたが、私は「ふるさと納税」を利用して、被災地の自治体に直接、支援金を送ることにしました。被災地に送れば、確実にそのお金は被災者の方々のために使ってもらえるだろうと思いました。

東日本大震災から5年後に熊本地震が発生しました。日本列島は地震の活動期に入ったと言われています。この先も5年に1回は、日本のどこかで今回の熊本のような震災が発生すると考えていたほうがよいと思います。その度に被災地以外で暮らす人々が少しずつ支援金を出し合ったりして被災地に寄り添ってゆける社会になれば良いと思いもいます。

復興は長期にわたるもの。ずっと関心を切らさずに見守り続けてゆくだけでも、被災者の方々に少しでも勇気を与えてゆけると思います。

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東日本大震災では、被災地に多くの歌手が足を運んでコンサートを開き、多くのものを失って傷ついている被災者の方々に少しでも勇気や癒しを与えようとしていました。歌の力が人の心に与える影響は大きいと私も思います。

私は間もなく日本で「童謡ブーム」が巻き起こって、日本の大人たちが競い合うようにして童謡を歌いこなしてゆくことに夢中になるだろうと予測しています。

ここで私が紹介したい童謡は、日本人なら誰でも知っている熊本の童謡「あんたがたどこさ」。以下をクリックしてお聞きください。

合唱団による「あんたがたどこさ」の合唱・・・思わず私が感動してしまった合唱の動画です。

自作「あんたがたどこさ」・・・小林が自分で歌ってみました。

ついでにもう1つ

「桜ソングメドレー」・・・童謡「さくらさくら」を中心にして、日本で次々に生み出される桜ソングをメドレーにしてみました。

新展開 小林農場

以下は2年前に書いた農場通信より。

新展開 小林農場     平成26113

木枯らしの候、みなさん、いかがおすごしでしょうか。

  現在、私が暮らしている借家はもともと作業小屋として作られたもので、人が長期間くらしていくにはいろいろと不便です。私に借家と借地を貸してくださった地主さんも、借地を自由に使ってもっと自分が住みやすいような住環境を新たに作り直してゆくように、今までずっと私にすすめてくださっていました。

  でも私は畑仕事が忙しいことを理由に、住環境の改善に手をつけられませんでした。いつまでも不便な住環境を改善しないままでいる私に、地主さんもあきれているようでした。とは言え、人からお借りしている土地にいろいろと手をつけてしまうことは、どうしても遠慮してしまいためらってしまいます。

先日、地主さんよりある提案をいただきました。地主さんはまだお若い年齢ではありますが、ご自身の老後を見据えていろんな準備をされているようです。この地に長く暮らしてきた私に、ご自分の土地の一部を譲る決断をされました。

地主さんも30年ほど前にこの敷地に移住してきたときに、この土地を元の地主さんより購入されました。その土地に根を張って農業を営んでいくには、しっかりと土地を所有しておくと良いということを、ご自身の経験から私にお話ししてくださいました。

  私が農業を研修していた頃から長い間お世話になり、私にとって農業の師匠であり人生の師匠である地主さんからのご提案、ありがたく承る決断をいたしました。今までの借地としてお借りしてきた畑と宅地が今後、小林農場の所有地となります。長い年月をかけて地主さんがコツコツと土作りされた豊饒な畑と、コツコツと建てられた作業小屋が並ぶ宅地をいただくことになりました。

  土地の購入と住環境の改善に必要な資金は、私の父と母から借りることになりました。父と母も、息子の不便な住環境が改善されぬままでいることをずっと嘆いていたので、今回の一連の出来事を歓迎してくれました。

  父も母も、本当は老後のことを考えてお金を貯めておきたいはずです。にもかかわらず、「このようなときのために今まで一生懸命働いてお金を貯めてきたんだ」と言わんばかりの勢いで、大金をすぐに用意して私の口座に送ってくれました。今後の私の人生は、恩返しのために費やしていきたいと思っております

仕事と私生活が分けにくい農家の生活では、自分が暮らす家は仕事の拠点ともなります。まずはしっかりとした住まい、農場の拠点をこの土地に築いていきたいと思います。

いろんな方々の絶大な支援を受け、重かった私の腰も軽くなり、この土地に農場の家を築いていく準備に入りました。自分が住みやすいだけでなく、小林農場への訪問をご希望される方々を気持ちよく迎えることのできる敷地にしていきたいと思います。

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今年の1月、農場に新しい家が完成しました。以下はその直後に書いた農場通信です。

畑仕事と家事の両立   平成28225

 春の気配に心躍る季節となりました。みなさん、いかがおすごしでしょうか。    

 今まで私が暮らしてきた住まいは、もともと作業場として設置された建物で、人が長期間暮らしていくには不便な住まいでした。風呂場がないので近所の方の風呂場をお借りしていましたし、便所もないので野外に簡易便所を設置して対応していました。壁には断熱材が入っていないので、冬になると氷点下まで冷えこむ室内で寝たり食べたりしていました。

   小林農場の敷地内に新たにちゃんとした住まいを作ることになり、今年の1月に完成して、今は新築に引っ越して新たな生活を送っています。今回の新築は、私の父と母が自分達の財産から建築に必要な費用を私に贈与したことにより実現いたしました。

   近所の方にお願いして、ほぼ1年かけて私の住まいを建てていただきました。ご自身の家も自分で建ててくらしている、大工仕事が洗練されている方で、とても頑丈に建ててくださいました。また、見栄えにも力を入れてくださり、質素で味わいのある外観に仕上げてくださいました。家の壁の色は茶色と黒色の中間のような味わい深い色彩で、私はこの家の名前を「クロスケ」と名付けました。

   風呂場や便所が完備されて防寒対策も施された住まいに暮らせるようになりました。私は整理整頓が苦手で、自分の住まいをすぐに散らかしてしまうのですが、いろんな方々が関わり、大変な労力を費やされながら建てられたこの家だけは散らかしてなるものかと、整理整頓の習慣を必死に身につけようとしています。

   今まで食事がすんだら食器も洗わずに畑に飛び出して仕事をすることが多かったですが、滅多に掃除されることのなかった台所には頑固な汚れが染みついて落ちなくなってしまいました。そのうち台所をきれいにすることをあきらめ、汚れていてもあまり気にならなくなってゆきました。新居では、どんなに畑仕事が忙しくても食後は食器を洗い、マメに台所を掃除する習慣を身につけています。

   住まいを掃除すれば何事もすっきりして、心身にたまっていた負担が軽減されます。それは畑仕事にも好影響を与えてゆくし、農家にとって畑仕事と家事はで両立されていくべきものだと思います。農場の拠点であるこの新居を、きれいに保たせていきたいと思います。

   掃除、洗濯、炊事、整理整頓などの家事はお金に換算できない目立たない仕事ですが、家族が健康で心豊かな日常生活を送る上でなくてはならない仕事だと思います。家事を重視せずに料理する時間も省いて冷凍食品や外食などで食事をすます家庭が増えたら、小林農場の生野菜は売れなくなってしまうでしょう。家族の健康を考えてしっかりと自分で料理している方々によって、小林農場は支えられてきました。

   主婦や主夫の方々、または外で仕事をされながら家事を大事にされている方々など、家事を担う方々が尊敬され大事にされる社会になってゆけばよいと思いますし、家事をがんばる方々を応援してゆける農場でありたいと思っています。機会があれば、みなさんより家事のコツを学ばせていただきたいと思っています。

 

2016年5月11日 (水)

平成28年 ズッキーニの栽培

Dscf2040_25月8日撮影。ズッキーニの苗。今回は初めて小林農場の畑から自家採種した種を使用。無事に発芽してくれた。

Dscf2049畑に植えられたズッキーニの苗。植える前に深めの溝を掘って肥料を投入。土を戻して溝を埋め、その上に苗を植えた。肥料が根を伸ばして溝に投入した肥料に届いたときに新たに栄養を吸収できるので、生育の後半になっても作物は息切れせずに実をならし続けてくれる。このような肥料の与え方を「溝施肥」と呼び、このような肥料を「弁当肥」と呼ぶらしい。
さらに植えた後に、苗のまわりに自家製の「ボカシ肥」をまいた。ボカシ肥は米ぬかや鶏ふんなどの有機質を発酵させて作った肥料で、有機質肥料のわりにはすぐに作物に吸収されやすく、植えられたばかりの苗に栄養を与えてくれる。

弁当肥として使う肥料はボカシ肥よりも、もっと肥効が長続きする落ち葉やわらなどを発酵させて作った肥料を使った方がよいのではないかと、私は思う。

ボカシ肥は直射日光に当たると効果が薄れてしまうようなので、その上にモミガラをたっぷりとまいておいた。作物のまわりの土は何かで被覆して直射日光や風雨にさらされないようにしてあげたほうが、作物の根にとって良い環境になる。雑草も生えにくくなる。

去年まではビニール資材を使って作物のまわりを被覆していた。しかし、ビニール資材は使用後の後始末が大変なので、今年はビニール資材を使うのをやめた。モミガラやら麦わらやら草やら落ち葉やら、被覆に使える材料は農場の中からいくらでもかき集めることができる。手間はかかるけれど。

植えられた苗のまわりにクンタン(モミガラの炭)をまいた。クンタンはその下の地温を上げてくれる効果があるらしく、苗の根が活着しやすくなる。本当はもっとたくさんクンタンを作ってもっと苗のまわり全面をクンタンで覆いたかった。

2016年5月10日 (火)

5月10日の野菜セット

5月10日の野菜セットの内容です。

新玉ねぎ、小カブ、二十日大根、株ネギ、キャベツ、サニーレタス、チマサンチュ、小松菜、菜の花、山東菜、からし菜、キヌサヤエンドウ、押し麦

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今まで数年間、畑として管理されていなくて草が生い茂っていた土地を耕して、今春はこの新しくできた畑で葉物野菜を栽培している。

1番最初にこの畑に種まきしたのが3月の春分くらいだが、通常は種まきしてから1か月もすれば収穫時期を迎えるものだが、今回は1か月以上経ってもなかなか大きくならず、先週の金曜日の野菜セットの出荷では収量を確保するのに苦労した。この畑は葉物野菜との相性が良くないと思った。

しかし、4月に入ってから種まきされた葉物野菜がこの2,3日でグンと伸びて、今日の野菜セットの出荷では葉物野菜の収量に余裕があった。後から種まきされた葉物野菜が、1番最初に種まきされた葉物野菜を追い越して生育している。これからの葉物野菜の収穫に期待を持たせてくれた。

1度にたくさん葉物野菜の種を播くと、みんな同じ時期に収穫を迎えてしまうので、収穫しきれなくなる。この春はだいたい10回くらいに小分けして、葉物野菜の種を播いた。今回のように、種まきした日の気候条件によって、その作物の生育の様子が違ってくる。できるだけ小分けして種まきしておけば、「種まきした時の条件が悪くて全く作物が生育できなくて収穫できなかった」という危険性は少なくできる。

Dscf20415月9日撮影。4月に入ってから種まきされた葉物野菜。

小林農場ではしばしば、キスジノミハムシという害虫によって葉物野菜やカブが壊滅的な被害を受けて消えてなくなってしまうことがあった。

害虫は畑にまかれた肥料の香りに引き寄せられてやって来るので、この新しい畑では肥料をいっさいまかずに葉物野菜を栽培してみた。この畑で7回ほど種まきしたが、全てほとんどキスジノミハムシの被害を受けずに無事に発芽してくれている。


2016年5月 8日 (日)

小林農場 緑化計画

「母の日」の前日、私の父と母が東京の実家から小林農場を訪れました。

農場にやって来る度に、東京から庭木の苗を持ち込んで、農場の所有地に植えてゆきます。

Dscf2023ゼラニウムの苗。

Dscf2024オリヅルランの苗。

Dscf2025アマリリスの苗。

Dscf2028ドウダンツツジの苗。

Dscf2030アジサイの苗。母が東京の実家で育てた苗が先月、小林農場に贈られました。すでにつぼみがはっきりと見えます。

Dscf2011ビワの苗。母がとてもおいしいビワから種をとって、種から育てた苗です。東京から贈られて農場の所有地に植えられてから1か月、葉がずいぶんビワの葉らしくなってきました。

私は食べられる植物にしか関心がありませんが、草花の好きな父と母が「小林農場 緑化計画」を推進しています。小林農場を自分たちの別荘にしてゆきたいようです。

Dscf2031母が農場の畑に生えている草を摘み取って作った切り花。食堂に飾りました。

2016年5月 6日 (金)

5月6日の野菜セット

5月6日の野菜セットの内容は以下の通りです。

新玉ねぎ、二十日大根、株ネギ、キャベツ、サニーレタス、チマサンチュ、小松菜、菜の花、からし菜、カブの葉、(水菜)、(チンゲンサイ)、キヌサヤエンドウ、小麦粉

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Dscf2002Dscf2013


5月3日撮影。新玉ねぎの収穫を開始。5月入ってすぐに収穫さているのは、今回初めて農場に導入してみた極早生の品種「マッハ(タキイ交配)」。みんなとても良く肥大して、今までで一番早い時期に収穫できた。

その他の品種の玉ねぎは、6月にいっせいに収穫する。その中でも「ノンクーラー(ナント育成)」は来年の2月まで休眠して芽が出ず、長期間貯蔵できる。マッハに始まりノンクーラーで終わるまで、玉ねぎは5月から2月までの10か月間、出荷し続けることができる。


 

2016年5月 3日 (火)

八十八夜の別れ霜

5月1日に立春から数えて88日目、「八十八夜」を迎えました。昔から「八十八夜の別れ霜」と言われているとおり、この時期から早朝に霜が降りなくなるので、霜に弱い夏野菜の苗も、安心して屋内から畑へと植えられるようになります。

ただ「八十八夜の泣き霜」という言葉もあり、まだ遅霜が降りる危険性のある時期でもあり、夏野菜の苗が泣いても泣ききれないほどの被害を受けたりする場合もあります。私の今までの経験から、栃木県はおそらく5月15日までは遅霜の発生を警戒しておいたほうがよいと思います。

遅霜の心配がなくなってから夏野菜の苗を畑に植えれば安全なのですが、多くの農家はできるだけ早いうちから夏野菜を収穫し始めたいので、遅霜が発生することを覚悟しながら、5月上旬より苗を植え始めていきます。天気予報を毎日確認して、霜注意報が発令されたら、畑に植えられた苗に防寒を施します。

「八十八夜」は農家にくれぐれも油断しないようにとうったえるために作られた雑節とも言われています。

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Dscf07665月1日撮影。八十八夜に畑に植えたサヤインゲンの苗。

株元にクン炭(モミガラの炭)を敷いてみた。苗の株元は露出させないで何かで覆ってやれば、苗の根に良い影響を与え、また、雑草が生えにくくなる。

クン炭を敷くと苗の株元の地温が上がって良いと、どこかで聞いたような気がする。確かにクン炭の色は黒いので、直射日光が当たれば地温が上がってくれそうな気はする。

2016年5月 2日 (月)

5月3日の野菜セット

5月3日の野菜セットの内容です。

新玉ねぎ、二十日大根、小カブ、株ネギ、キャベツ、サニーレタス、チマサンチュ、小松菜、菜の花、からし菜、人参の葉、小麦粉、押し麦

二十日大根の酢炒め

Dscf2003材料  二十日大根、株ネギ、新玉ねぎ、塩、しょうゆ、料理酒、料理油、酢  それぞれ適量

二十日大根は薄切りにして、他の材料も食べやすい大きさに切り

フライパンに料理油を敷いて材料を入れて、水を加えて蒸しながら炒め

塩、しょうゆ、料理酒で味をととのえて、最後に酢を加えて酸味をつける

二十日大根は主にスライスされてサラダに加えられたり、酢漬けにされたり、生食で食べられる場合が多いと思います。

大根の一種なので、大根と同じように火に通して料理しても良いのですが、二十日大根の赤色が浸みて料理が赤く染まってしまいます。

この「二十日大根の酢炒め」は、料理を赤く染めるのが正解だと思える料理方法です。酢の爽やかな酸味と赤色の色彩。この味と色彩の組み合わせは、料理にとても良く合うように思いました。火に通すことによって二十日大根の辛味がやわらぎ、優しい味わいになります。

二十日大根を生食で食べることに飽きたら、ぜひ、お試しください。

2016年5月 1日 (日)

八十八夜

立春から数えて八十八日目。5月1日は八十八夜です。農家にとって大切な節目です。

何が今までと違ってくるのかというと、早朝には霜が降りなくなります。そして、夏の雑草が勢いよく伸びて、作物に襲いかかってくるようになります。次の冬が来るまで雑草との長い長い戦いが幕を切って落とされる日、それが私にとっての八十八夜です。

除草作業の基本は、雑草が小さいうちにすますこと。除草作業が遅れて雑草を大きくさせて勢いつけさせてしまうと、作業にかける手間も時間も、何倍もかかってしまいます。

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Dscf0714_24月27日撮影。ジャガイモ畑。種イモを植えてから1か月がたった頃、だいたいの種イモの芽が地上に出てきた。その植え溝の合間には、雑草の姿も目立ち始めていた。

Dscf0737ジャガイモの除草作業は簡単。「ネギロータリー」という機械をジャガイモの植え溝の合間を走らせれば、土が耕されながらジャガイモの芽のまわりに跳ね上げられて寄せられ、ジャガイモの芽のまわりの雑草はたっぷりと上に土をかぶせられて生育できなくなる。

雑草が大きくなってしまうと、なかなか土をかぶせにくくなり、除草作業は難しくなる。雑草が小さいうちに作業することが肝心。

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