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2015年12月

2015年12月31日 (木)

小林家の食卓・お雑煮

Dscf0230_2近所の方のお宅で、毎年恒例の餅つきが行われ、私も知り合いの稲作農家の方からいただいてきたモチ米を持参して、杵を振り回して臼の中で丸められた餅を思う存分に搗いてきました。

今年はモチ米を精白せず、玄米のままでモチをつきました。玄米モチは白米と比べて固いのでモチにするまで少し時間がかかるし、焼いて食べても少し粘りが弱いです。しかし、その香ばしい味わいは忘れがたく、来年も玄米モチを作りたいと思いました。きな粉やあんこで味をつけず、焼いたらそのまま食べたくなるような香りの良さです。

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さっそく、お雑煮にして食べてみました。モチといっしょに入れた食材は、ゴボウ、そして「もち菜」。もち菜は正月菜とも呼ばれ、小松菜とほとんど同じような葉物野菜で耐寒性があって冬でも収穫できます。

その名前が気に入って、「もち菜」を初めて栽培してみました。名前が良いと、その味もおいしく感じたりします。「生でも食べられるほど葉は柔らかくてくせがない。葉肉は厚くてシャキシャキとした食感がおいしい」ともち菜は宣伝されていましたが、そう言われて食べてみると、確かにそのような気がいたします。愛知県では古くから雑煮に使われて親しまれていた伝統野菜のようです。

2015年12月30日 (水)

平成27年 歌い納め 「愛は花 君はその種子」

今年も残りわずかとなりました。

小林農場のブログを読んでくださってありがとうございました。私のお気に入りの歌をみなさんにお届けして、今年の農場ブログをしめくくりたいと思います。

曲名は「愛は花 君はその種子」。自分でカヴァー曲を作ってみました。クリック

今年も世の中では、いろんな事がありました。朝に日が昇って夕方に日が沈むまで畑仕事に汗を流し、夜には歌を歌って楽しむ。そんな平和な毎日が送れる世の中であってほしいと、願わずにはいられません。

2015年12月29日 (火)

栽培撮影記録 12月下旬 葉物野菜

Dscf022310月16日播種の油菜、10月20日播種の水菜、10月20日播種のもち菜。今年の12月は例年と比べて暖かく、思っていたよりも早く、収穫時期を迎えている。このまま暖かな冬が続けばもっと大きく生育してゆくことになる。

葉物野菜は込み合って生育しているとヒョロヒョロと細長くなってポキポキと茎の折れやすい弱々しい姿になるので、込み合っている部分を少しずつ間引いている。間引いた葉を捨てずに、直売所などに出荷している。間引き作業をやりながら収穫・出荷作業を同時に行うように心がける。

Dscf021810月21日播種のほうれん草。他の葉物野菜と比べて生育の遅いほうれん草も、あともう少しで収穫時期を迎えようとしている。間引きしたほうれん草の中にも出荷できそうな大きさの葉を拾い上げて、出荷。

Dscf0215物野菜の上に不織布をかけて防寒。この冬は暖冬のようなので、冬の早い時期に多くの葉物野菜が収穫時期を迎えることが推測される(もうすでに大きく生育しすぎて出荷しにくい葉物野菜もある)。生育が早まりすぎると、暖かくなる3月には収穫できなくなる可能性もある。

この秋に一番最後に種まきした10月27日播種の葉物野菜には不織布をかぶせず、生育を遅らせてみた。小さな状態で冬越しさせて、3月より収穫時期を迎えるように仕組んでみた。

2015年12月28日 (月)

栽培暦 12月20日~26日

この週に行った仕事の内容です。

収穫、出荷  大掃除  防寒の補強(人参、カブ、ジャガイモ、玉ねぎ、カボチャ、白菜など)  里芋の貯蔵穴を作成して、収穫・貯蔵

一覧表・今年小林農場の畑で印象的な活躍をしてくれた品種(来年も使いたいと思った品種)

マンズナル(サトウ育成)・・・平サヤインゲンの品種。早く生育してくれて、味もおいしかった。

つるなしいんげんPB(トーホク育成)・・・つるなしインゲンの品種。

グリーンマイルド・・・つるなしインゲンの品種。

大葉青シソ(トーホク育成)・・・青シソ。とても簡単に作れる品種。

オクラ(小林農場育成)・・・自分が採種しているオクラの品種。もともとは、確か「東京五角」という名前の品種だったと思う。今年、4代目も採種した。

あずま金町かぶ(トーホク交配)・・・カブ。小カブで収穫するのが基本だが、大きくなっても品質が落ちない。

すみれかぶ(トーホク交配)・・・紫首カブ。とにかくおいしい。

みやま小かぶ(野口のタネ育成)・・・カブ。柔らかくて味がおいしかった。

もち菜(トーホク育成)・・・小松菜に似た葉物野菜。耐寒性があり、味も良いと思う。

シンシア・・・ジャガイモ。大きく育ち、学校給食用の食材として最適。

ワセシロ・・・ジャガイモ。ホクホクしておいしく、私は「男爵」よりも好き。

早生ソラマメ(トーホク育成)・・・発芽率が良い。2代目を採種。

ノンクーラー(ナント育成)・・・玉ねぎ。長期間、出荷できる。

春まき春光(トーホク交配)・・・白菜。春に収穫できる。

王将(タキイ交配)・・・白菜。大きく太る。

ステラミニ(野口のタネ育成)・・・ミニトマト。露地で育つ。

清黒中長ナス(トーホク交配)・・・中長ナス。小林農場の畑と相性が良さそう。

アトラス(サカタ交配)・・・ほうれん草。寒さにすごく強い。

千筋京水菜日(日光種苗育成、サカタ育成)・・・水菜。いろんな種苗会社が同じ名前の品種を販売しているが、日光種苗とサカタの品種が良かった。

白爵(松島交配)・・・カボチャ。冬に貯蔵できる。

キャベツ・・・「YR系」の極早生の交配種が良い成績を収めている。トーホク交配の「四季どり」も良い。

シュンギク・・・「中葉」種が良い。「大葉」種は畑と相性が合わない。

2015年12月27日 (日)

四十年間の月日  平成27年10月29日

四十年間の月日  平成27年10月29日

秋月の候、みなさん、いかがおすごしでしょうか。

  すでに報道機関が何度も報じているように、今年は太平洋戦争終結から数えて70年、日本社会にとって節目の年です。同時に、私、小林武は来週の火曜日の11月3日で無事に30代を終えて40歳となり、今年は個人的にも節目の年となります。

  今でも毎日、日が昇ってから日が沈むまで畑仕事にはげみ、一年を通して休むことなくみなさんに野菜セットをお届けしてきました。農家の資本は自分自身の体ですが、体力的な衰えはあまり感じていません。丈夫な体に私を産んでくれた父と母には感謝しています。

  いっぽうで、物忘れが酷くなり、畑仕事に出掛けるとき、大事な道具を持っていくことを忘れてしまうこともしばしば。農場の事務仕事も以前と比べてすんなりとすませられなくなり、仕事をためこんでしまいがちです。

  体の筋肉は衰えていなくても、脳の筋肉は目に見えて衰えてきています。やはり私も確実に年を重ねているようです。睡眠時間をたっぷりと確保するなど自己管理に気を配りながら、以前よりも自分をいたわってあげようと思っています。

  今から40年前の昭和50年、私は東京都の江東区で生まれ、成人するまでそこで暮らしました。江東区は東京湾の埋め立て地に面する土地で、都心に近くて工場やマンションが次々と新設されて、住宅地が立ち並んでいます。全く田畑を目にすることなく、農業とは無縁の暮らしを送っていました。そんな少年時代の反動で、現在の私は農業をやっています。

  一方で今私が暮らしている栃木県市貝町のような農村では、農家の子供は農業を引き継かずに、成人したら都会に移り住む場合が多いです。田舎で生まれ育った子供たちは田舎から離れて都会に移りたいと思うものなのかもしれません。人は今まで暮らしてきた場所とは違う場所に憧れを抱く傾向があるようです。

  でも、どんなに他のいろんな場所に憧れを抱いていても、いずれは定住の地を定めなくては気持ちも定まりません。私は今の小林農場が定住の地だと思っていますし、もう東京で暮らすことはないと思います。ここでずっと農業を淡々と営んでゆきたいと思います。

  いろんな偶然に流されながら、今の自分が暮らしている土地と出会いました。小林農場の野菜セットを食べてくださっている皆さんとの出会いは、偶然以外の何物でもありません。良き場所、良き人との偶然の出会いに恵まれた、今までの私の人生でした。

  これからも偶然の出会いは何度も訪れるでしょう。それを「ただの偶然」で片づけたりせずに一期一会の気持ちで接してゆけば、きっと人生はおもしろくなっていくのでしょう。

  日本人の平均寿命は80歳ですから、私の人生もちょうど前半を終えて後半に入ろうとしています。ひょっとしたら明日にでも交通事故に遭って、人生の終わりが唐突にやってくることもあるかもしれません。いつ人生の終わりが訪れても「もうこの世に未練はない」と胸を張ってあの世に旅立っていけるよう、悔いのない毎日を送りたいと願っております。

2015年12月26日 (土)

撮影記録・畑の土の地層・深さ80cm

(画像をクリックすると、画像が拡大されて観やすくなります)

Dscf0199_3今年収穫された里芋を冬の間中、地下に貯蔵するため、畑の片隅に貯蔵穴を新たに掘った。貯蔵穴の大きさは、だいたい縦が3m、横2m、そして深さが80cmほど。

Dscf0193深さ80cmくらいまで掘った畑の土の断面。土は柔らかく、深さ80cmくらいまでスコップで簡単に掘り進めることができた。

表土・・・表面15~20cmに黒っぽい表土。この部分が作物や雑草は根を伸ばして暮らしている。ミミズなどの小動物などもこの層で暮らしていると思われる。

下層土・・・その下40cmほどの厚さで、粒の粗い橙色と白色の土の層が見られる。触るとべたべたする。

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その下の層・・・茶色っぽい層。おそらく生き物の影響は受けていない層だと思われる。

地層の姿はその土の歴史を物語っていると言われている。これらの土の色や手触りの違いは何を意味するのか?もっと調べてみれば小林農場の畑の起源を解き明かすことができておもしろいと思う。



2015年12月25日 (金)

12月25日の野菜セット

12月25日の今日、芳賀郡や宇都宮市にお住まいのみなさんにお届けする野菜セットの内容です。今回で今年最後の野菜セットの配達となります。新年は1/5(火)より、野菜セットの配達を再開いたします。

2000円セットは・・・

ジャガイモ、玉ねぎ、人参、大根、カブ、里芋、ゴボウ、長ネギ、白菜、白カボチャ、ほうれん草、ターサイ

1000円セットは・・・

ジャガイモ、玉ねぎ、人参、大根、カブ、里芋、ゴボウ、長ネギ、白菜、白カボチャ、ほうれん草をそれぞれ少量ずつ

Dscf0179今回の野菜セットの初物はゴボウです。香りの好い品種で、千切りしてキンピラ炒めにして食べてみたら、とてもおいしかったです。

2015年12月24日 (木)

冬至 農場の風景

Dscf0184農場を取り囲む雑木林。

落葉広葉樹はすっかり葉を落とし終え、その樹形を露わにしています。
その横には常緑針葉樹が年中変わらず、緑色の葉で自分の身をまとっています。

栃木県の雑木林は、南の植栽も北の植栽も混在する、多様性豊かな樹木が見られると言われています。

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右の写真は、農場の敷地内から公道に出る途中に鎮座している常緑針葉樹。たぶん、ヒマラヤスギだと思います。いつも外出する私を見送ってくれます。

この季節になると、この立派な樹が、クリスマスツリーに見えてきます。

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Merry Christmas !

クリスマスですね。とてもすてきな歌声をみなさんと共有したいと思います。クリスマス迎える前に、ぜひぜひ、お聞きください。下のリンクをクリック。

[Official Video] Winter Wonderland/Don’t Worry Be Happy - Pentatonix (ft Tori Kelly)   

2015年12月22日 (火)

12月18日、12月22日の野菜セット

12月18日の野菜セットの内容です。

ジャガイモ、玉ねぎ、人参、大根、カブ、長ネギ、里芋、紫首カブ、白菜、キャベツ、ほうれん草、油菜、水菜

12月22日の野菜セットの内容です。

ジャガイモ、玉ねぎ、人参、大根、カブ、長ネギ、里芋、白カボチャ、白菜、キャベツ、ほうれん草、水菜、ターサイ

Dscf016512月22日の野菜セットに入った野菜の集合写真。チーズ。

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外皮の白いカボチャ「白爵」が冬至を迎える時期に野菜セットに初登場。冬至の季節にカボチャを食べれば風邪をひかなくてすむと、昔から言い伝えられています。

一般的な緑色のカボチャが良い状態で貯蔵できるのは冬至を迎える頃まで。ところがこの白爵さまは、冬至を迎えた頃から甘味を強めて、冬の間ずっと、貯蔵して出荷できます。

Dscf0168ターサイ。リースのように同心円状に葉を広げて、濃い緑色の色彩がきれいです。緑色は赤色、白色と並んでクリスマスカラーの一つ。常緑樹を表し、転じて永遠の命を意味しているのだとか。




2015年12月21日 (月)

栽培暦 12月13日~12月19日

この週に行った仕事です。

収穫、出荷  大掃除  不織布をかけて防寒(葉物野菜など)  米ぬかを入手  もみ殻を入手  ビニール資材などの廃棄物の処理  ジャガイモの芽かき

小林のひとり言

年末、今まで数年間分の農場で使用されたビニール資材をまとめて回収業者に持ち込んで処分しようと思ったが、グチャグチャに倉庫に放り込まれて放置されていたビニールを引っ張り出して持ち運びやすいようにまとめる作業に手間取り、けっきょく今でも廃棄ビニールを処分しきれていない。この冬の間には必ず処分して、倉庫の中をきれいに片づけたい。

それにしても、ずいぶんたくさんの量のビニール資材に小林農場も依存してきたものだと思った。ビニール資材を使用をすれば、このようにたくさんのゴミを生み出してゆく。ビニール資材の使用について見直してみたい。

2月より露地で作物の種まきが行われるが、この寒い時期に作物を発芽させるには、どうしてもビニール資材をかけて畑を保温しなくてはいけない。今までは毎年、ビニール資材を買い替えてきたけれど、これらの資材は大事に使えば2,3年は使い回せることができると思う。どんどん新たにビニール資材を買う必要はないと思う。

夏にはナスなどの夏野菜の株元に、ビニール資材を張って、地温を上げて生育を良くしたり、雑草が生えてくることを抑えたりしている。近所の稲作農家の方々からたくさんもみ殻をいただけるのだから、ビニール資材の代わりにもみ殻を夏野菜の株元に厚く敷いてみてもよいのではないだろうか。夏野菜の栽培が終わった後、畑からビニール資材を取り剥がす作業がけっこう大変なのだが、もみ殻ならば畑から取り除く必要はない。

ビニールハウスのビニールも、数年間に1回、交換しなくてはいけない。大事に扱って、できるだけ寿命を長く持たせよう。

2015年12月20日 (日)

小林家の食卓・ご飯のお供 紫首カブの塩もみ

紫首カブ(以下の写真と説明文は「野菜情報サイト 野菜ナビ」よりコピーしました)

上の部分が紫色で下の部分が白色のコントラストが美しい小かぶ。きめが細かくて甘味があり、やわらかいのでサラダや漬け物に向いています。漬け物にする際は、皮ごと甘酢漬けにするときれいな色が楽しめます。最近では店頭でも多く見かけるようになりました。

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いつもご飯を炊く時には、近所の食品店で手に入れた「十穀米」(赤米、黒米、緑米などが混ざった古代米)を加えて炊いています。それだけで十分に香りの良いご飯を楽しめるのですが、そこに薄切りした紫首カブの塩もみを食卓に並べてみました。

十穀米入りのご飯と紫首カブの塩もみを口の中に含むと、それはそれは豊かな香りが口いっぱいに広がりました。これは素材の勝利でしょう。あまり濃い味付けをせずに素材そのものの香りを生かすことを日本人は好みますが、まさしく紫首カブは、漬け物やサラダにして素材の味を楽しむための作物だと思います。

2015年12月17日 (木)

大雪 農場の風景

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左の写真は早朝の小松菜。右の写真は早朝のからし菜。どちらも強い霜が降りた早朝に撮影。

冬の間は、小林農場の畑は毎朝、霜で真っ白に染まる氷の世界が展開されます。今年の12月は暖かいので霜が降りる日はそんなに多くありませんが、明日から「冬将軍」が日本列島に来襲して、季節が一歩、進むようです。

3日前の朝食にほうれん草をおひたしにして食べたら、「あ、味が変わった。」と思いました。まるで砂糖で味付けしたようにほうれん草が甘かったです。

作物は寒くなると、凍死してしまわないように体内の水分を排出してゆきます。そのため、体内の糖分の比率が高まり、その味は濃くなってゆきます。作物の味の変化に気付いたときに、季節の移ろいを感じます。

2015年12月16日 (水)

追跡撮影記録 12月中旬 大根

(画面をクリックすると画面が拡大されて見やすくなります。)

秋作の大根をいっせいに収穫して、貯蔵穴に伏せこむ。大きい物・小さい物、形の良い物・良くない物、全て合わせた本数は、青首大根が300本、赤大根が30本、聖護院大根が250本。

Dscf1566横に太らず、ひたすらひょろ長く生育した青首大根が多かった。形が変だと味が悪くなるということはないが、一般的に販売されている青首大根と比べて形が違いすぎて、ちょっと販売しにくい。これだけ細長いと、日干しすればたくあんに加工する大根として利用できそうだけれども。

今回の大根栽培では、間引きをする作業が遅れた。そのため、大根が幼いうちに、細長く伸びる癖がついてしまったのかもしれない。また、今回はもともと長く伸びる傾向のある品種の種を播いた。大根の品種は、長く伸びる系統よりも、「総太り系」のほうが育てやすいと思う。

野菜の品種には、昔から自家採種して作られてきた「固定種」と種苗会社が新たに交配して改良した「交配種」の2種類がある。一般的に「形は交配種のほうが良く、味は固定種のほうが良い」と言われている。

小林農場でも固定種と交配種の大根を作ってきたけれど、交配種のほうが固定種よりも、形だけでなく味でも上回っている。気に入っている交配種の青首大根はあるけれども、気に入った固定種の青首大根にはまだ出会ったことがない。固定種の品種を増やしていくことが望ましいと思うので、おいしい固定種の大根に出会えればよいのだけれども。
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聖護院大根。根は大きなカブのように見えるけれど、葉を見ればカブではなく大根だと分かる。聖護院大根は固定種であってもおいしくて、形が変に乱れることもない。

冬は煮込むとおいしい白首大根の品種が好まれる。でも小林農場の畑は白首大根との相性が悪いらしく、まともに育ったことがない。

2015年12月15日 (火)

12月11日、12月15日の野菜セット

12月11日、15日の野菜セットの内容です。

じゃがいも、玉ねぎ、人参、大根、カブ、赤カブ、長ネギ、里芋、白菜、キャベツ、ほうれん草、油菜、水菜

Dscf0144_4 水菜。耐寒性がある作物なので、私は気に入って冬に栽培しています。茎の繊維が強くてシャキシャキとした歯応えがこの葉物野菜の魅力。今まで出荷してきた水菜は細かったですが、今後出荷する水菜はもう少し茎が太くて丈夫で、もっとシャキシャキとした歯応えを楽しめるかと思います。

小林農場産の小麦で作った乾麺がが、おかげさまで、この12月に多くの方々にたくさん買っていただき、現在、在庫がなくなりました。私が大晦日に年越しうどんとして食べようと思ってとっておいた分の乾麺も、販売に回すことに。

年末はうどんの需要が急増するようで、いつも小林農場の乾麺を製麺してくださっている製麺所も、この時期はたくさんの農家から製麺の依頼を受けて忙しいらしく、次に小林農場の小麦が製麺されるのは来年の2月になりそうです。

せっかくたくさんの方々から乾麺のご注文をいただきながら、在庫不足のためにご注文どおりにお届けすることができませんでした。来年の年末は、11月になる前に製麺所に製麺を依頼して、12月に入る前にはたっぷりと乾麺の在庫を確保しておきたいと思います。年末こそ、乾麺の出番ですね。

2015年12月13日 (日)

栽培暦 12月6日~12月12日(間引き作業について)

この週に行った仕事です。

収穫、出荷  大掃除  加工用人参の収穫・出荷  物置小屋の整備  大根の伏せこみ・防寒  もみ殻を入手

小林のひとり言

大根を貯蔵穴に伏せこんで防寒するため、畑から大根をいっせいに収穫した。かなりひょろりと長くの伸びてしまった大根が多い。おいしく食べることはできるものの、その形には違和感があり、なんだか販売しにくい。普通は大根はこのようにひょろ長くはならない。

今年は大根を間引く作業が遅れ、大根の根がかなり大きくなった後に間引いた。作物は込み合っているとひょろひょろと長く伸びる性質がある。今回の大根は間引かれないままで込み合っている状態でしばらく放置されているうちに、ひょろ長く伸びる癖がついてしまったのかもしれない。

人参も間引く作業が遅れ、そのため根が肥大する速度も遅れ、今年収穫される人参は小さい形が多くなると思う。人参の間引きは「こんなにたくさん間引いてしまってもったいない」と思うくらいにたくさん間引いて人参と人参の間隔を広くしたほうが、立派に肥大した人参をたくさん収穫できる。

ほうれん草の生育に勢いがなく、今年の冬のほうれん草は不作になるかもしれない。込み合っている部分を少しでも間引いておけば、一株一株が丈夫に育って大きくなり、収量を上げることができる。この冬はほうれん草や他の葉物野菜の間引きにできるかぎり手間をかけてみたいと思う。

人も、人ごみの中にずっといたら、ストレスを感じて心身の調子を崩してしまう。同じように作物も、間引いて換気を良くしてあげたほうが、健全に育つ。

2015年12月12日 (土)

追跡撮影記録・12月上旬(人参)

Dscf1580(画面をクリックすると、画面が拡大されて見やすくなります。


7月下旬に播種した人参の畑。12月上旬にいっせいに収穫。200mlの種を播いて育て、加工用の人参として出荷できた収量は150kgだった。

今回はこの数十年間、畑として使用されることなく雑草が生い茂っていた区画に、初めて作物を栽培してみた。長い間、人の手が加わっていないような土地は生態系が豊かに保たれている場合が多く、わざわざ肥料を与えなくても作物が元気に育つ。今回は肥料を与えずに人参を育てたけれど、それなりに根は肥大してくれた。

ただし土が固くてゴロゴロとしていて、肌割れしてしまった人参や二股になってしまって形の悪い人参ばかりが収穫され、まともに出荷できそうな人参が本当に少なかった。

人参の肌割れは、土の中の水分の急激な変化が起こると発生しやすい。ホロホロと手触りが良い土は排水性が良く、なおかつ保水性も良く、土の中の水分を一定に保ってくれるので、そのような土では人参も肌割れしにくいと思う。

土の中に未熟な有機物があったりすると、それに触れた人参の根は二股になりやすい。種まきする前に、草をしっかり片づけて畑に残さないようにするとよいと思う。また、土がゴロゴロと固い場合でも、人参は二股になりやすいと思うし、発芽率も悪くなる。

人参を栽培する時は、土を選んだほうがよい。特に土の物理性に注目。ホロホロと柔らかな土を選ぼう。

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今回の人参を作ってみた畑に生えていた主な雑草。オオイヌノフグリなどが群生していた。このような雑草が生える畑では野菜を育てやすいと言われている。土が固いので人参のような根菜類は育てにくいけど、小松菜のような葉物野菜は育てられそう。

2015年12月11日 (金)

小林家の食卓・千切りジャガイモと水菜の炒め物

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材料:ジャガイモ、水菜、塩、こしょう、ごま油

千切りしたジャガイモをごま油を敷いたフライパンでさっと炒めて

塩やコショウで味をととのえ

最後に食べやすい大きさに切った水菜を混ぜ合わせる

千切りしてさっと炒めたジャガイモの食感と、シャキシャキとした歯ごたえのする水菜の食感。これらの食感の組み合わせがとてもおもしろいと思います。

噛み応えのある食感を楽しみたいので、ジャガイモは炒めすぎず、水菜はほとんど火を通さないほうが良いと思いました。

現在小林農場が出荷している水菜は、茎が細くて、サラダとして生食してもおいしいと思います。鍋料理が食べたくなるこの時期は、茎が太くて煮崩れしにくい水菜が重宝され、鍋料理の材料として活躍してくれます。次の冬は、小林農場でも茎の太い水菜をたくさん作りたいと思います。

2015年12月10日 (木)

見た目もきれいな無農薬野菜   平成27年10月22日

見た目もきれいな無農薬野菜   平成27年10月22日

幕秋の候、みなさん、いかがおすごしでしょうか。

  秋は最も害虫による作物への虫害に悩まされる時期でもあります。9月に入ってすぐに種まきした小松菜がとっくに収穫時期を迎えていましたが、あまりに葉が芋虫などに喰われて穴だらけにされていたので、出荷することをやめました。

  その小松菜を収穫して、おひたしにして食べてみました。感動してしまうくらい、おいしかったです。穴だらけで見た目が悪くても、十分においしく食べられます。でも、自分で食べるのには問題がなくても、それを商品として売るのはどうしてもためらいます。

  以前に、野菜セットのお試しセットの中に虫食い穴が目立つ水菜を入れたことがあったのですが、それを受け取ってくださった方のご感想をお聞きすると、どうもその水菜のせいでお試しセット全体の印象を悪くしてしまったように思いました。虫が苦手な方々にはどうしても虫食い穴が目立つ葉物野菜は反射的に拒絶されてしまうようです。

  農場で採れた小松菜を市場に持っていってみたり、給食用の食材として地元の小学校に出荷してみたりしてみましたが、葉に虫食い穴があるために受け入れてくださいませんでした。一般的に虫食い穴のある葉物野菜は、消費者に嫌われます。だからたいていの農家は害虫を退治するために農薬を使用します。無農薬で栽培した野菜を出荷していくには、受けとってくださる消費者の方々の理解を得るための努力が必要です。

  ただ、健全に生育した葉物野菜は強い香りを放ち、害虫を寄せつけないと言われています。自分の身を害虫から守る力を備えていて、そのような葉物野菜は虫食い穴の少ない見た目のきれいな状態で収穫されます。葉物野菜の様子をしっかり観察しながら健全に育つように管理すれば、きれいな葉物野菜を出荷してゆける回数を増やしていけるでしょう。

  今年の夏にはクウシンサイが、秋には大根の葉が、虫害が少なくてきれいな状態で収穫されました。無農薬栽培でこれだけきれいなら合格、十分に商品として通用すると思って野菜セットに加えてきました。みなさんはどのようにお感じになったでしょうか?

  9月下旬に種まきした小松菜が虫害の少ない状態で生育してくれたので、今回の野菜セットの中に入れてみました。秋も深まり害虫も冬眠の準備を始め、次第に虫害の少ない葉物野菜を収穫しやすくなります。冬になれば虫害を気にせずに出荷できるようになります。

  キャベツや白菜のように結球する葉物野菜は、球の内部まで害虫が食い破って侵入することはほとんどなく、虫食い穴が目立つのは外のほうの葉だけです。外葉を取り除いてゆけば、きれいな見た目に整えて出荷することができます。

  お金を支払うのであれば見た目の美しい野菜を買いたいと思うのは、消費者として自然な感情だと思います。「無農薬栽培の野菜は健康には良さそうだけれど、見た目が良くない」という印象を持っている消費者は少なくないでしょう。

無農薬栽培だと、どうしても作物の葉に虫食い穴ができます。でも、できるだけ虫害のないきれいな野菜を出荷して、無農薬野菜の印象を少しづつ変えてみせようと思っています。

2015年12月 9日 (水)

小雪 農場の風景

Dscf0121農場の周辺にはたくさんの樹木が生育しています。散歩の途中、落ち葉を採取してみました。

写真の左上は、たぶんクヌギの葉。その右隣はイチョウ、その右隣はイロハモミジ。左下の細長の葉はクリ、その隣の広くて楕円形なのはコブシ。右下の一番大きな葉はなんでしょうか。エノキかな?

「落葉は、寒さが厳しい冬か、水分の乏しい乾季に起こります。葉には、光合成を行う働きの他に、根から吸い上げた水分を葉の気孔から蒸発させる働きがあります。寒さが厳しく水分を十分の吸収することができない冬に葉を落とすのは、水分不足で枯れてしまわないためです。」 東京大学大学院農学生命科学研究科が作成したサイトより引用
 

「多くの樹木の葉っぱたちは、冬が近づき、秋、寒くなり始めると、枯れ落ちる。寒さのために、葉っぱは枯れ落とされるように見える。

でも、本当はそうではなさそうである。もし、葉っぱたちが話すことができれば、「寒い冬の訪れを予知し、自分から、積極的に、枯れ落ちるのだ」と言うだろう。

同じ植物種の落ち葉を集め、いくつかを並べれば、落ち葉のついている柄の先端が、全て同じ形をしていることに気付くだろう。これは落葉に先立って、葉っぱの柄に、切り離すための箇所(離層という)が作られるためである。葉っぱが「自分から、積極的に、枯れ落ちる」という根拠は、枯れ落ちるための離層を自分でつくることである。

もう一つの根拠は、落ち葉はカサカサの繊維質ばかりが目立って、ほとんど栄養がないことである。葉っぱは、枯れ落ちる前に、自分の持っていた大切な栄養分を、植物の体に戻しているのだ。」田中修著「ふしぎの植物学」より

2015年12月 8日 (火)

12月4日、12月8日の野菜セット

12月4日の野菜セットの内容です。

じゃがいも、玉ねぎ、人参、大根、かぶ、長ネギ、里芋、白菜、キャベツ、ブロッコリー、ほうれん草、シュンギク

12発8日の野菜セットの内容です。

じゃがいも、玉ねぎ、人参、大根、かぶ、長ネギ、里芋、白菜、キャベツ、ほうれん草、シュンギク、水菜

Dscf157612月8日の野菜セットに入った野菜の集合写真。はい、チーズ。

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今年は長ネギが元気良く生育してくれました。畑で育っている長ネギの株元にたっぷりと土をかぶせると、その部分は日が当たらなくなって白く柔らかくなります。今年は例年と比べて軟白部分の長い長ネギが作れました。最近、もう一度土をかぶせたので、数か月後にはさらに軟白の長い長ネギをお届けできると思います。

小林のひとり言

4か月間ほど早朝には畑が霜で真っ白に染まる、栃木の長い冬が始まった。

ジャガイモ、人参、大根、かぶ、里芋、長ネギ、白菜、ほうれん草、油菜、冬かぼちゃ。以上の9種類はこの冬、安定的に野菜セットでお届けしていけると思う。これらの他に、数種類の葉物野菜、玉ねぎ、ゴボウ、赤色のかぶや大根などが組み合わされてゆくことになる。

ヤマノイモは種イモ代が高いのであまり多く栽培していないが、冬にも収穫できる作物なので、自分で種イモを増やせる技術を身につければ、たくさん栽培できる。

大豆、小豆、ラッカセイなどの豆類は、今年はほとんど収穫できなかったが、ちゃんと作れれば冬季保存できるので、冬も出荷できる。

今までちゃんと作ったことがないけれど、トウガンやハヤトウリなども冬季保存できるようだ。

私はサツマイモは秋のうちに出荷しきるけれど、サツマイモも保存方法を工夫すれば冬季保存できる。熟成されて味が甘くなったサツマイモを出荷できる。

大根から切り干し大根を加工したりすれば、さらに出荷できる品を増やせる。

まだまだ小林農場が冬に安定して出荷できる品目は少なく、いつも冬野菜の在庫に神経をとがらせながら暮らしている。冬に出荷できる品目には、まだまだ伸びしろがある。

全国的に野菜の供給が減って需要が高まる冬に小林農場の野菜が売りやすくなるのは十分に承知している。どうすればもっとたくさんの冬野菜を生産できるのか、策を練りたい。、

2015年12月 6日 (日)

栽培暦 11月29日~12月5日(この冬の葉物野菜の収穫の見通し)

この週に行った仕事です。

収穫・出荷  大掃除  青空市場に出店  葉物野菜に不織布かける  白菜の収穫・防寒  人参・カブに土寄せ防寒  長ネギの土寄せ  大根の収穫・防寒

小林のひとり言

10月以降の葉物野菜の種類と播種日と播種した畑は

  10月1日 下畑の奥 ほうれん草、油菜

  10月6日 下畑の奥 ほうれん草、油菜、チヂミ菜、水菜

  10月10日 新畑の前 ほうれん草、油菜、水菜、かき菜、もち菜

  10月16日  下畑の前  ほうれん草、油菜

  10月20日  新畑の前  油菜、もち菜、かき菜、水菜

  10月21日  下畑の奥、新畑の奥  ほうれん草、油菜

  10月27日  下畑の前  ほうれん草、油菜

いつの日に種まきした作物がいつの日から収穫が始まったか、しっかりと記録しておくこと。来年以降の秋作の播種日を決めていく際に、これらの記録が参考になる。

ちなみに現在収穫しているほうれん草は9月下旬に種まきされたもの。10月1日に種まきされた油菜は、11月の下旬より収穫開始。10月6日に播種された油菜、水菜、チヂミ菜も収穫時期を迎えている。

去年の記録をみると、10月10日以前に播種した葉物野菜が長い厳寒期の間にたくさん収穫できた。今年は10月10日までに播種した量がそんなに多くなく、もっと早めに種をたくさんまいておけばよかったと思う。

注目したいのは、10月16日に下畑に播種した葉物野菜が厳寒期に収穫時期を迎えてくれるかどうか。これらの作物の生育が進んでくれれば来年の1月、2月の葉物野菜の出荷が楽になるが、生育が停滞すると出荷が楽ではなくなる。 

10月20日以降に播種した葉物野菜は、おそらく厳寒期を越して暖かくなってゆく3月から収穫が開始されると思う。できれば、厳寒期から収穫時期を迎えてもらいたい。

この秋作は全般的に種まきの時期が遅れた。この冬は「暖冬」の予報だから、葉物野菜の生育が早まることを期待したい。

2015年12月 5日 (土)

小林家の食卓・素うどん(かけうどん)

材料:小林農場産の乾麺、カツオブシ(厚削り)、だし昆布、しょうゆ、料理酒、塩、長ネギ

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麺ツユの作り方

鍋の中に水を注ぎ、だし昆布も入れて、火にかけて

沸騰する直前にだし昆布を取り出し

沸騰したら火を止めてカツオブシを入れて1分間ほどおき

カツオブシも取り出して

しょうゆ、料理酒、塩を加えて味を調える。

乾麺のゆで方(左の写真では、細麺を使用)

沸騰したたっぷりの水に乾麺を入れて10分間ほど煮て

食べるのにちょうど良い固さになったらざるにとって、冷水に入れて冷まして、麺をしめる。

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小林農場の乾麺は風味があるので、その風味をそのまま味わえるように、素うどんにして食べてみようと思いました。そのため、おいしい麺つゆの作り方を研究中。

麺つゆのだしは、カツオブシと昆布で。カツオブシはうま味がたっぷり含まれている「厚削り」のものを使用。取り出された昆布とカツオブシは捨てずに、二番だしとして利用できます。

だし汁にしょうゆ、料理酒、塩を加えて味を調えますが、私は刻んだ長ネギも加えて加熱して、ほのかに甘味を加えようとしてみました。味付けが物足りないと思ったら、私は砂糖を使いませんが、砂糖やみりんを加えてみると味がよく調うようです。

ゆでた麺につゆをかけていただきます。大晦日は年越しうどんで年を越そうと思います。

2015年12月 4日 (金)

ジャガイモという安心  平成27年10月15日

ジャガイモという安心  平成27年10月15日

爽冷のみぎり、みなさん、いかがおすごしでしょうか。

  6月から畑より掘り出して収穫してきたジャガイモを、10月に入ってようやく全部、掘り出し終えました。現在、ジャガイモを長期間保存しておく農場の暗室には、ジャガイモを詰めたコンテナが高々と積まれています。

  今までの私の経験から判断すると、ジャガイモを良い状態で収穫できるのは9月まで。それ以降もイモを土の中に残しておくと、やがてイモから新芽が伸びて地上に青々と葉を茂らせてしまい、イモの中身の品質は落ちます。10月まで収穫がもつれこんでしまった今年のジャガイモは、品質の低下は否めないでしょう。

  今現在、野菜セットに入れているジャガイモは真夏の頃に収穫したものですが、そのうち遅れて収穫されたジャガイモも出荷していくことになると思います。料理のしづらいジャガイモかもしれませんが、私もみなさんにそのようなジャガイモをできるだけおいしく食べられる方法をお伝えしていけるように努めてまいりたいと思います。今年のジャガイモの品質はけっして最良ではないとはいえ、それでも良質な味わいは保てています。

今年の9月の始めには雨がたくさん降り、畑に残されていたイモがたくさん傷んで消えてなくなりました。私は今までジャガイモをのんびりと収穫する癖がありましたが、やはりできるだけ早い時期にジャガイモを掘り出しておいたほうが安全だと痛感しました。来年は8月までに全部のジャガイモを収穫できるように段取りを組みたいと思います。

小松菜などの葉物野菜は収穫時期が短く、収穫した後もあまり長く保存できないので、出荷作業は慌ただしくなって神経を使います。それに比べるとジャガイモは収穫すれば長く保存できて、好きな時に好きな量だけ出荷ができて、販売が楽です。学校の給食用の食材として、たくさん小林農場のジャガイモを地元の学校へ出荷させていただいてきました。

日本列島の気候は温暖で多く雨が降るために水田で稲がよく育ちますが、収穫されたお米は長期間保存できます。悪天候のため他の作物が不作になっても手元にお米を保存していれば、飢えることがありませんでした。ゆえに、米は日本人の主食の座に置かれました。

  ジャガイモは収穫される6月から年を越して4月になるまで長期保存ができます。収穫後10か月もの長い間保存できる野菜は、他にはありません。私は自分で稲を栽培していないので、お米の代わりに自分が栽培したジャガイモを主食として食べることが多いです。ジャガイモは小林農場の作物の中で「エースで4番」の役割を果たすことができる作物です。

  小麦も収穫して製粉して小麦粉にしたり製麺して乾麺に加工すれば長期保存できるので、小林農場では広い面積で小麦を栽培しています。いつでも手元に食べられる食材があると、とても安心します。長期保存のできる作物は私たちに「安心感」を与えてくれます。

  豊かな日本に暮らしていると忘れてしまいがちですが、世界ではまだまだ飢餓に苦しむ地域が多く、「安心して暮らせる生活」は人類にとってかけがいのない宝だと思います。小林農場でも、「安心感」を与えてくれる作物を優先してたくさん作るようにしています。

2015年12月 3日 (木)

追跡撮影記録・12月上旬(白菜、人参)

(画面をクリックすると画面が拡大されて見やすくなります。)

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白菜を畑から収穫して、霜の当たらない屋内に並べた。屋内も氷点下まで気温が下がるので、並べた白菜の上には布団をかぶせて防寒しながら冬の長期間、貯蔵する。

今まで、布団をかけっ放しにしていたら、貯蔵していた白菜が蒸れてしまって多くの葉が傷んでしまうことが多かった。寒さで傷むよりも蒸れて傷んだ白菜のほうが多かったと思う。

今年は氷点下まで下がる夜間のみに白菜の上に布団をかけて、朝になったら毛布をはずして、換気に気を配ってみたいと思う。毎日布団をかけたりはずしたりするのは少し手間ではあるが、これくらいの白菜の量なら、そんなにたいした手間でもない。

今年は300個ほどの白菜を貯蔵した。真冬になれば白菜はよく売れるので、1000個くらい貯蔵できればよいのだけれども。

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だいたい1個の白菜の大きさは右の写真のとおり。もっと大きな白菜もたくさんあり、それなりによく肥大してくれたと思う。野菜セットにはこれらを切り分けながら、食べきれる大きさにしてお届けしてゆくことになると思う。

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7/29に播種した人参畑。土寄せして防寒する直前の様子。根は少し小さいけれど、だいたい収穫するのにちょうど良い大きさに生育している。

同じ日に同じ品種の種を播いたのだが、右側の畝と左側の畝ではっきりと生育差が生じた。右側の畝はちょうど良い時期に間引き作業ができたが、左側の畝は間引くのが遅れた。たぶん、間引く時期がずれたことで、生育差が生じたと思う。

2015年12月 2日 (水)

一人勉強会・切り干し大根について

収穫された大根の中には、肌にヒビが入っているものや、形の悪い物などもたくさんある。それらもおいしく食べられるものの、あまりに見栄えが悪いので、商品としては販売しにくい。

これらの大根を有効利用して、切り干し大根を作ってみようと思う。今までちゃんと切り干し大根を出荷したことはなかったけれど、切り干し大根は長期保存ができる保存食で、出荷できる作物が乏しくなってゆく冬場や春先にも、切り干し大根なら出荷できて助かる。

私が参考にしたサイトをリンク。

切り干し大根の作り方・保存の仕方

切り干し大根のもどし方、料理方法

必要なもの

  大根、千切り用スライサー、干しかご(または干しザル)、切り干し大根を保管できる冷暗場所と密封容器

・晴れが続いて乾燥して気温が低い冬が切り干し大根を作るのにもっともよい時期。

・天日干しをするときに、「万能干しかご」という便利な道具があるよう。また、大根を千切りするとき、包丁ではなく、簡単に千切りできる特製のスライサーを使うと良い。

・保存は低温で、空気に触れないように密封。

今後収穫される大根で商品になりそうもないものは、捨てずに貯蔵穴に埋めて大事に貯蔵。それがたまってきたら、すかさず切り干し大根を作る。何kgの大根で何gの切り干し大根が作れるのか、確認してみよう。

*去年、商品にならないような小さなサツマイモもたくさんあったので、丸干しの干しイモを作ってみたけれど、春先まで冷蔵保存していたら、カビてしまった。丸干しでは長期保存が難しいらしい。干しイモを無事に長期保存するには、平干しでカチカチに固くなるまで乾燥しないといけないようだ(食べる前に火を通して柔らかくする)。

私が参考にした干しイモについてのサイト

2015年12月 1日 (火)

11月27日、12月1日の野菜セット

11月27日の野菜セットの内容です。

じゃがいも、玉ねぎ,人参、大根、かぶ、長ネギ、サツマイモ、二十日大根、白菜、ブロッコリー、ほうれん草,シュンギク、チンゲン菜

12月1日の野菜セットの内容です。

じゃがいも、玉ねぎ,人参、大根、かぶ、長ネギ、サツマイモ、白菜、ブロッコリー、ほうれん草,シュンギク、水菜、チンゲン菜

小林のひとり言

毎朝、霜が降りて畑が真っ白に染まり、日差しが強くなるまで露地の作物は凍ったままで、収穫ができない。今までできるだけその日に出荷する野菜を早朝に収穫するようにしてきたけれど、今後は朝採りは難しいだろう。出荷日の前日のうちに、収穫を全て終わらせておきたい。

毎週金曜日は直接、宇都宮市などにお住まいの個人のお宅に野菜セットを配送しているけれど、今後は前日のうちに収穫を終わらせるので、配送時間が早まる日が多くなると思う。宇都宮市まで配送したら、その帰りに買い物をしたり、寄りたい場所に寄ったり、農場の宣伝チラシを配ったりする時間も十分に確保できそうだ。

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