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2015年10月

2015年10月31日 (土)

10月30日の野菜セット(キャベツと土の肥沃度について)

10月30日の野菜セットの内容です。

ジャガイモ、玉ねぎ、人参、大根、カブ、紫首カブ、長ネギ、サツマイモ、サヤインゲン、キャベツ、レタス、シュンギク、ニラ、ショウガ

小林のひとり言

キャベツ、レタスなどの結球する葉物野菜の収穫が始まっている。白菜も間もなく収穫時期を迎える。

これらの結球葉物野菜は肥料を好み、肥料の少ない土ではうまく育たない。キャベツがたくさん採れるような肥沃な畑なら、他のどの作物を育ててもうまく育つ。

この春は「下畑」と呼ばれている畑でキャベツを栽培したら、豊作だった。「下畑」は過去数十年間、堆肥を散布して土づくりがされてきた畑で、土が完成されている。なにがなんでも収穫したい作物は、この「下畑」で栽培するようにしている。

この秋は「新畑」と呼ばれている畑でキャベツやレタスを栽培して、現在、収穫している。本格的に土づくりを始めてからまだ日が浅い畑で、しっかりと結球していないキャベツやレタスも目立ち、あまりたくさんの量を出荷できそうもない。

キャベツがうまく作れるようになるまでは、堆肥を畑に与えて土づくりにはげみたい。堆肥の入手先を確保しておきたい。

2015年10月29日 (木)

追跡撮影記録 10月下旬撮影(春キャベツ、葉物野菜、大根)

(画面をクリックすると、画面が拡大されて見やすくなります。)

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春キャベツの苗。畑に定植するとすぐに、葉が紫色に変色した苗が見られた。寒いとよく、作物の葉は紫色に変色する。まだそんなに寒い季節ではないが、温室から畑に定植された直後は、苗にとって寒かったのかもしれない。

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Dscf1263_210/28に撮影。10/21播種の葉物野菜。10/16以降、全く雨が降らず畑の水分が少ない中、それでもなんとか種は発芽してくれた。どれだけ発芽がそろうのか、見守りたい。

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Dscf12699/16播種の大根の畑。

Dscf1272_210/28に畑より間引いた青首大根と聖護院大根。本当はもっと根が小さいうちに間引き作業を終わらせておきたかった。間引き作業が遅れたことによりどのような影響があるのか、観察したい。


2015年10月28日 (水)

異常気象を生きる   平成27年9月18日

異常気象を生きる   平成27年9月18日

秋雨の日々、みなさん、いかがおすごしでしょうか。

  今年の秋はよく雨が降ります。お日様の日を浴びることによって作物は健全に生育してゆくだけに、最近の日が出ない天候は、作物にとって相当に厳しいと思います。今年の関東地方の秋野菜は全般的に不作で、野菜の価格が高騰しているようです。

  いっぽう、小林農場の畑でも、ナスやキュウリやピーマンなどの夏野菜が秋に入ってから徐々に収量を減らしていましたが、今週はさらに減り方が激しかったです。なんとかみなさんにお届けしてゆく量を確保するため、まだ小さな実も収穫して出荷しています。

  夏から秋に移り変わってゆく9月は、毎年、収穫できる野菜が減り、出荷に少し苦労します。今年の9月は特に天候不順で、よりいっそう厳しさが増しています。

  ジャガイモ、玉ねぎ、カボチャ、ニンニクなどはすでに畑より収穫して室内で保存しています。どんなに天候不順でも、これらの作物は安定して出荷してゆくことができます。

  現在、人参畑では人参の葉を間引く作業を行っていて、大量の人参の葉が畑より取り出されます。まだ根の部分が肥大していない若い頃の人参の葉は柔らかく、おいしく食べられます。特にかきあげにするとおいしく、みなさんにおすすめしたい食べ方です。

  普段は間引いた人参の葉はそのまま畑に捨てたりしていますが、収穫できる作物が少ない今の時期は、人参の葉も貴重な出荷作物となります。言い換えれば、今は人参の葉のおいしさを再発見してゆくのによい時期です。

  このように、いろんな作物を栽培していれば、1年間を通して、どんな天候であっても、収穫を楽しむことができると思います。できるだけ多くの種類の作物を栽培しておけば、異常気象が発生していくつかの種類が全滅しても、いくつかの種類は必ず生き残り、私たちに収穫の恵みを残してくれます。

  「最近の気象は異常だ」という言葉をよく耳にします。でも、長い歴史を振り返ると、大変な日照りがあったり飢饉があったり自然災害があったり、ご先祖さまたちは何度も異常な気象を経験しています。異常気象が長く発生しないことのほうが珍しいのではないのでしょうか。

それでも農業は滅びることがありませんでした。気まぐれな天候に左右されながらも農業には再生してゆく力があることを、ご先祖さまたちは示してくれました。

現在出荷に苦労しているのは、天候のせいだけではありません。小林農場の野菜の注文が少しずつ増えてきています。作物が不作の時期に出荷数が増えていっているので、嬉しい悲鳴をあげながら対応に追われています。

全国的に農作物が不作になる頃に、小林農場の野菜をご注文してくださる方が増える傾向があります。消費者の方々がなかなか農作物を手に入れにくくなる頃に、小林農場に出番が回ってきます。多品目を栽培することによって、気象がどんなに狂おうとも、何かしらはみなさんにお届けできる作物をご用意しておきたいと思います。

2015年10月27日 (火)

10月27日の野菜セット

10月27日の野菜セットの内容です。

ジャガイモ、玉ねぎ、人参、大根、カブ、紫首カブ、サツマイモ、長ネギ、サヤインゲン、キャベツ、レタス、シュンギク、チンゲンサイ、ニラ

Dscf1211今回の野菜セットに入った野菜の集合写真。はい、チーズ。

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今まではサニーレタスをお届けしてきましたが、今は玉レタスを野菜セットに入れています。

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キャベツも収穫され始めました。大根、レタス、キャベツなど、重量のある野菜がそろってきて、少しセットの中身が重たくなってきました。キャベツはあまり大きすぎないものを入れました。

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カブは白色と紫色の2種類。紫カブは、その色を生かして酢漬け、サラダにも利用できますし、肉質がち密なので火を通して食べても白いカブとは違った食感を楽しめます。

今後の予定

レタス、紫首カブなど、サラダに適した食材がお届けできると思います。寒くなってきたので、体を温める効用のあるショウガをセットに入れてみようか検討しています。

2015年10月26日 (月)

栽培暦 10月18日~10月24日 (乾燥している頃の畑仕事について)

以下はこの週に行った仕事です。

収穫、出荷  大掃除  育苗  除草(玉ねぎなど)  定植(水菜など)  夏野菜の片づけ  播種(葉物野菜)  ニラの株分け  サツマイモの収穫  間引き(人参、大根、カブなど)

小林のひとり言

  1週間以上、雨が降っていなくて、ずいぶん畑が乾燥している。最近種まきされた葉物野菜が、なかなか発芽してくれない。この発芽の遅れが今後どのように影響するのか、気になる。

  小林農場の畑は強い粘土質で、乾燥すると土が固くなる。人参の間引き作業がまだ終わっていなくて早く終わらせたいのだけれど、土が固くてうまく人参を引き抜くことができず、間引き作業が難航している。雨が少しでも降って土が柔らかくなれば、簡単に間引くことができるのだけれども。

  いっぽうで、サツマイモを収穫するには良い。土が乾いているので、イモを乾燥した状態で収穫でき、保存をしやすい。大根やカブや人参を現在収穫しているけれど、土が乾燥していて払えば簡単に落ちるので、わざわざ出荷前に水洗いしなくてもきれいな状態で楽に出荷できる。

 

2015年10月25日 (日)

10月25日の野菜セット(栽培作物の選択について)

10月25日の野菜セットの内容です。

ジャガイモ、玉ねぎ、人参、大根、カブ、紫首カブ、長ネギ、ナス、ピーマン、サヤインゲン、トウモロコシ、レタス、小松菜、ニラ

小林のひとり言

遅い時期に種まきしたトウモロコシが収穫時期を迎えたので、野菜セットに加えてみた。トウモロコシは一般的に夏に収穫されるので、今の時期に出荷されるトウモロコシは希少で、意外性のあるおもしろい一品だと思う。

ただ、トウモロコシはやはり夏が旬なようで、今回のトウモロコシはみんな小さくて、あまり大きく生育しなかった。この時期にちょうど旬を迎えていて出荷したい野菜が他にもたくさんあった。

夏に旬を迎えるトマトを冬にも出荷できれば、希少なのでよく売れると思う。ただ、トマトを寒さから守るために保温しなくてはいけず、石油をたくさん焚かないといけないし、旬から外れて収穫されるトマトは旬の頃のトマトと比べれば栄養が劣っていると言われている。

他の農家が作らないような珍しい作物を栽培すれば、希少価値がついて売れるかもしれない。ただ、小林農場は「珍しいもの」を狙わず、ご家庭で親しまれていてよく料理に使われているような食材を確実に栽培してお届けしてゆきたいと思う。

2015年10月22日 (木)

雨天の農場  平成27年9月10日

雨天の農場  平成27年9月10日

9月10日、栃木県で記録的な大雨による被害が相次ぎました。栃木県にお住まいのみなさんの身を案じております。小林農場は特に被害はなく、無事でした。

  今回もがけ崩れや河川の増水による浸水など、大きな被害が発生しています。地震、火山の噴火、台風など、改めて日本列島は自然災害多発地帯であることを思い知らされます。

  それにしても今年の初秋は雨ばかり、全くお日様が顔を出しません。梅雨の時期ですらこれほど雨が続くことは珍しいのではないのでしょうか。

毎日出荷作業があるので、毎朝、雨に打たれがら収穫作業をしています。作業服だけでなく下着まで濡れてしまうこともしばしば。日が出ないのだから乾かすこともできず、着るものがなくなりそうです。

畑はすっかり湿ってしまい、畑に足を踏み入れれば足がとられてまともに仕事ができない有り様です。畑にトラクターを入れて耕すことも難しいです。

  先週から雨模様がすでに始まっていました。先週は金曜日に少しだけ晴れて、土曜日には久しぶりに雨が降らず天候が安定して、土が少しだけ乾きました。この好機に土を耕して、今までずっと播きたかった作物の種をまき、植えたかった作物の苗を植え、馬力をかけて一気に播種と定植を終わらせておきました。

  そしてその次の日の日曜日から再び、雨、雨、雨。本当に作物の種まきや苗の植え付けができたのは先週の土曜日だけで、この日を逃していたら種まきも植え付けもできぬまま、秋の後半には収穫できる野菜がなくなってしまっていたかもしれません。

  タマネギの種まきなど、まだまだ9月に播きたい種や植えたい苗がたくさん残されています。これから晴れる日が続いても、しばらく畑は湿ったままでしょう。畑を耕せば土はグチャグチャに練られてしまうので、播種・植え付け作業は工夫してやる必要があります。

ずっと雨除けハウスの中で乾燥させたまま置きっぱなしなっていた小麦をこの長雨の間に袋詰めして、製麺所にお渡ししました。大変に遅れましたが、10月には小林農場の小麦で作った小麦粉やうどんを、希望される方々にお届けできる予定です。小麦の袋詰めや事務仕事や倉庫の片づけなど、雨の日にもできる仕事はたくさんあります。

農家はたいてい、畑仕事に追われる毎日をすごしています。毎朝、あれもやらなきゃ、これもやらなきゃと、その日の仕事の段取りを頭に詰め込んで、一日が始まります。

雨が降れば、畑仕事はお休みしなくてはいけません。朝から雨が降っていると、農家の気分は「休日」に。「畑仕事ができずに残念」と思う前に、ついつい「今日はのんびりできそうだ」と思わず嬉しくなったりもします。でも、これだけ雨が長く降り続いていたのに、毎日「雨の日にもできる仕事」に追われて、まったく「休日」を作れませんでした。

雨の日も休まずに働くとは感心なことだと、我ながら思います。でも、私は雨の日は読書にいそしむ「晴耕雨読」こそが農家の理想的な暮らしだと思っています。そのようなゆとりを生み出すことができれば、農業という仕事がもっと魅力的になることでしょう。

2015年10月21日 (水)

追跡撮影記録 10月中旬撮影(春キャベツ、人参)

作物の生育してゆく様子をマメにカメラに撮って、追跡してみようと思います。(画面をクリックすると、画面が拡大されてもっと見やすくなります。)

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春キャベツ(9/17播種)の苗を畑に定植。来春の4月下旬からの収穫を狙う。
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人参(7/29播種)。間引き作業が終了して、収穫時期を迎えるのを待つのみ。

2015年10月20日 (火)

10月20日の野菜セット

以下は10月20日の野菜セットの内容です。

ジャガイモ、玉ねぎ,人参、大根,カブ、長ネギ、二十日大根、ナス、ミニトマト、サヤインゲン、サニーレタス、クウシンサイ、チンゲンサイ、ニラ

Dscf1152今回の野菜セットに入った野菜の集合写真。はい、チーズ。

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今年は全国的にレタス類が不作なようですが、10月上旬より小林農場の野菜セットには毎回、サニーレタスが入っています。次回からは玉レタスもお届けできると思います。

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畑から間引いてきた、まだ小さくて初々しい味わいのチンゲンサイ。無農薬栽培だとよく葉物野菜は虫に喰われて穴だらけになりますが、これから気温も下がり虫もおとなしくなってくるので、虫喰われ穴がほとんど目立たないきれいな葉物野菜をお届けできると思います。

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2週連続でミニトマトを出荷。ミニトマトって、10月にも収穫できるものでしたっけ?今年は特別なのかな?

今後の出荷予定

玉レタスをお届けできると思います。チンゲンサイなどの青物野菜も増えてくると思います。今回はお届けできませんでしたが、サツマイモをお届けしてゆけると思います。

2015年10月19日 (月)

栽培暦 10月11日~10月17日(除草作業について)

以下はこの週に行った仕事です。

収穫、出荷  大掃除  育苗  夏野菜の片づけ  堆肥を入手、散布  ジャガイモの収穫  播種(葉物野菜)  定植(春キャベツなど)  玉ねぎの除草  

小林のひとり言

作物のまわりに生えている雑草はまだ小さいうちなら簡単に取り除けるが、大きくなって根が張ってしまうと取り除くことが困難になる。だから毎年、小さいうちに雑草を取り除いておこうと思うのだけれども、他の畑仕事や出荷作業が忙しくなって、どうしても除草に時間をかけられなくなり、雑草を大きくしてしまう。

今年は里芋のまわりで雑草が大きくなってしまい、時間を費やして除草したが、ずいぶん里芋の葉が雑草に押し倒されてしまった。また、人参のまわりの雑草も大きくなってしまい、雑草を抑えきれずにトラクターで耕してつぶしてしまった畝も1つだけあった。

去年は玉ねぎの苗のまわりに生えている雑草が玉ねぎ苗を覆ってしまい、手で雑草を引き抜いていったが、ほんの数センチを除草するにもやたら時間がかかり、1週間かけてずっと除草ばかりやっていた。雑草を引き抜く際に苗の根も傷めてしまったようで、よく発芽はしていたのだが、除草した後、ずいぶん苗の数が減ってしまったような気がした。

今年はまだ雑草がそんなに大きくならないうちに、玉ねぎ苗の除草をした。スラスラと除草作業が進み、1日だけで除草作業が完了した。

長ネギ栽培でも、毎年、株元に大きくなってしまった雑草を手で引き抜く作業に、莫大な時間をかけてきた。今年はまだ雑草が小さいうちに長ネギ畑に土寄せ機を走らせて長ネギの株元に土を寄せて、雑草に土をかぶせて封じ込めた。今年はまったく体を地面に這うようにして手で雑草を引き抜いていくような除草作業はせず、楽に雑草を抑えることができた。

適期に雑草を抑えることを心がければ、これだけ除草作業にかける時間を大幅に省略できる。今年の玉ねぎ苗と長ネギの除草作業は、自分自身にとっての良いお手本になる。

2015年10月18日 (日)

10月16日の野菜セット(作物生育と虫害の関係について)

以下は10月16日の野菜セットです。

ジャガイモ、玉ねぎ、人参、大根、紫首カブ、長ネギ、サツマイモ、サヤインゲン、ナス、ピーマン、ミニトマト、サニーレタス、クウシンサイ、ニラ

小林のひとり言

小松菜が収穫時期を迎えている。収穫しておひたしにして食べてみたら、感動するくらいにおいしかった。でも、葉に虫喰われた穴が目立って見栄えが悪すぎるので、出荷するのをやめている。

農薬を使わずに栽培しているので、葉物野菜が虫に喰われてしまうのは仕方がない。虫に少し喰われた葉物野菜でも、十分においしく食べられる。

でも、やはり、商品として販売するには、どうしてもためらう。野菜セットに虫喰われの目立つ小松菜を入れれば、小松菜の印象が悪くなるだけではなく、野菜セット全体の印象を悪くしてしまうこともある。

ただ、健全に育った野菜は香りが強く、虫はその香りを嫌い、その野菜に寄らなくなるらしい。つまり、野菜は健全に育つと虫害が少なくなる傾向があり、見た目も美しくなる傾向がある。

確かに小林農場の畑を見ても、元気に育っている葉物野菜は特に虫喰われ穴が少ないような気がする。「農薬を使っていないのだから虫喰われ穴が目立つのは当たり前」と言う前に、できるだけ作物を健全に育つような環境を整える努力をして、作物に虫を寄せ付けない力を身につけさせたい。そうすれば見た目のきれいな無農薬の葉物野菜を堂々と出荷できる。

秋と春は気温が同じくらいだが、まだ虫が冬眠から覚めたばかりの春はあまり虫害の心配をしなくてよいが、夏に虫が活発に活動した後にやってくる秋は、一年で最も虫害に悩まされる季節だ。春に小松菜を出荷するのは楽だが、秋に小松菜を出荷するのには神経を使う。

この秋は、クウシンサイと大根の葉とカラシナの虫害が少なく、安心して出荷することができた。ときどき無農薬栽培にしてはきれいな葉物野菜を収穫できることがある。それらの栽培履歴をしっかりと覚えておきたい。

2015年10月17日 (土)

花形作物   平成27年9月3日

花形作物   平成27年9月3日

朝夕は日毎に涼しくなってまいりました。みなさん、いかがおすごしでしょうか。

  8月下旬、野菜セット(2000円セット)に初めてトウモロコシを加えてみました。喜んで受け取ってくださるみなさんの反応をうかがいながら、改めてトウモロコシは人気の高い作物だと思いました。

これまでトウモロコシをお届けしてこなかったのは、トウモロコシの出荷に私が苦手意識を持っていたからです。トウモロコシは、収穫時期を迎えると実が熟して甘くなりますが、それゆえに虫も喜んで実をかじりにきます。外皮にくるまれた実は外見上はきれいに見えても、中身は虫に食われていたりする場合もあるので、出荷するときに神経を使います。

外皮を全部取り除いて中身が無事なことを確認してから出荷しようかとも思いましたが、外皮を取り除いてしまうとトウモロコシの鮮度は急速に落ちてしまいます。どんな出荷方法が良いのか、試行錯誤しています。

収穫する適期の見極めも簡単ではありません。実が熟してからしばらく時間が経つと、実の甘味は増しますが傷みやすくもなり、虫害も受けやすくなります。だから前回の野菜セットには早めに収穫したトウモロコシを出荷しましたが、甘味が足りない気がしました。

ただ、今回栽培したトウモロコシは思っていた以上に虫害が少なく、トウモロコシの栽培や出荷に対して不必要に神経質になることもないと思いました。今後夏になれば当たり前のようにトウモロコシが野菜セットに加えられるように努力してみようと思います。

野菜セットを購入してくださっているみなさんからはトマトの要望を多くいただいております。それだけに、今年の夏は大玉トマトの栽培を失敗して一部の方々にしか大玉トマトをお届けできなかったことは、もうしわけなく思っています。

トマトの原産地は南米アンデス山脈の乾燥した土地です。夏に生育する作物ではありますが、雨が多くて湿度の高い日本の夏は、本当はトマトには適していません。プロの専業農家は、雨除け用のハウスを建てその中でトマトを栽培するなど、手間をかけています。

ミニトマトや中玉トマトは比較的栽培しやすいですが、一番人気の高いのは大玉トマトです。今年の大玉トマトの失敗の最大の原因は、苗を畑に植える時期が遅れてしまったこと。失敗の理由がはっきりしていれば改善の余地があります。大玉トマトは栽培が難しいですが、来年は野菜セットに入れられるだけの量は確保してゆきたいと思います。

カボチャも人気のある作物です。以前はあまりに簡単にカボチャを収穫できていたので、栽培の手間をいろいろと省いてみたら、ここ数年間は収穫できなくなってしまいました。

今年はちゃんと苗に肥料を与え、苗の周りをもみ殻で覆って根が張っている表土を保護して、いろいろと手助けをほどこしてみました。以前のように苗は元気に生育してくれて、今週、一部のカボチャを収穫いたしました。今年は秋からカボチャをお届けできそうです。

みなさんがご希望される野菜があればどうぞお伝えください。人気の高い作物だと分かれば、その作物の栽培には特に力を入れてまいりたいと思っています。

2015年10月16日 (金)

栽培暦 10月4日~10月10日 (冬の葉物野菜の準備についおて)

この週に行った仕事です。

収穫、出荷  大掃除  育苗  ジャガイモ収穫、選別  間引き(人参、カブなど)  草刈り  種まき(葉物野菜など)  除草(ラッカセイ、ゴボウなど)  唐辛子を収穫、乾燥

小林のひとり言

冬になって寒くなれば全国的に野菜の出荷量が減る。供給が減って需要が高まる冬にこそ、小林農場の野菜に出番が回ってくる。野菜が全国的に豊富に収穫されていた暖かな頃は全く売れなかった小林農場の葉物野菜も、冬になればずいぶん売りやすくなる。

ほうれん草など、耐寒性のある葉物野菜は意外と多い。厳寒期でも、防寒用の布をかぶせておくだけで、ほうれん草などは無事に収穫して出荷してゆくことができる。防寒は手間がかかる作業なので冬に葉物野菜を出荷する農家が減るけれど、小林農場はそのような手間を惜しまない。

今年は秋作の葉物野菜の種まきは少し遅れている。10月中旬までに、もっとたくさんの種を播いてもよかった。厳寒期に収穫できるように間に合わせるには、種まきは10月中旬までがギリギリだろう。種まきの追加を急ぎたい。

また、去年は3月に入って暖かくなると、それまで収穫されていた葉物野菜が傷んでしまった。厳寒期はまだ小さくて収穫できなかった葉物野菜は、3月になって暖かくなれば一気に大きくなって収穫時期を迎える。今秋は来年の3月上旬にも質の良い葉物野菜が収穫できるように、10月下旬から11月上旬にかけても種を播いてみようと思う。

2015年10月13日 (火)

10月13日の野菜セット

10月13日の野菜セットの内容です。

じゃがいも、玉ねぎ、ニンジン、大根、かぶ、長ネギ、ナス、キュウリ、甘とうがらし、ミニトマト、サヤインゲン、サニーレタス、クウシンサイ、ニラ

Dscf1120今回の野菜セットに入った野菜たちの集合写真。チーズ。

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ニンジンも大きく肥大しました。これより来年の春まで、ほぼ毎回、ニンジンを野菜セットに入れられると思います。

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大根も日毎に大きくなってきました。今はまだ小ぶりですが、来週はもっと大きく育った大根が出荷されると思います。葉もおいしく食べられるので、葉もつけてお届けしています。

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ミニトマト。秋になってミニトマトも収穫できなくなっていましたが、久しぶりにミニトマト畑に立ち寄ってみたら実がたくさん実っていたので、収穫して野菜セットに入れてみました。10月に野菜セットの中にミニトマトを入れたのは、これが初めて。ときどき、予定外の嬉しい収穫があったりして、「スペシャルゲスト」が野菜セットの中に入ることがあります。

次回予告

カボチャの出荷は終了しましたが、サツマイモが新たにセットの中に加わると思います。ご期待ください。

2015年10月11日 (日)

10月9日の野菜セット (農業で生計を成り立たせてゆくための考察)

10月9日の野菜セットの内容です。

ジャガイモ、玉ねぎ、人参、カブ、赤カブ、ナス、ピーマン、甘トウガラシ、カボチャ、長ネギ、サヤインゲン、サニーレタス、クウシンサイ、大根の葉、ニラ

小林のひとり言

10月9日の野菜セットの配送はいつもよりも多い出荷となり、限られた収穫物をうまく各セットにふりわけるられるように配慮した。まだ小林農場の生産量は少なく、出荷先が増えるとやりくりが難しくなる。

農場を開設した当初はせっかく野菜を作っても出荷先がないこともあったが、今は野菜をうけとってくださる出荷先はある。例えば、地元の小学校などでは給食の食材としてジャガイモやニンジンの需要が高い。ジャガイモを大量に作れば、かなりの量を買い取ってくださる。

また、複数の食品店の方々からも野菜のご注文をいただけるようになった。特定の野菜を比較的多めにご注文される場合が多いので、そういったご注文にしっかりと対応して信頼関係を築ければ、年間を通してご注文をいただける。

野菜セットの販売ももっと増やすことができる。今まで少しずつ、野菜セットの宣伝チラシを各家庭の郵便受けに配ってきたが、だいたいチラシを500枚配れば1軒からお試しセットのご注文をいただくような感じだ。チラシを1万枚配れば20軒、2万枚配れば40軒の世帯からお試しセットのご注文をいただけるだろう。また、インターネットの仕組みをもっと研究すれば、農場のブログを不特定多数の人に検索されやすいように仕組んで、もっと効率的に野菜セットを宣伝できると思う。

そして、良質な野菜セットを持続的にみなさんにお届けしてゆくことができれば、野菜セットを気に入ってくださる方々が増え、その家族や知り合いに口コミで野菜セットが広まってゆく。

他にも直売所で販売したり、野菜を販売させてくださる場は見つけられるだろう。偶然に出会った人との縁を大切にすれば、そこからまた、販路が開拓されていく。

これらの出荷先の需要にしっかりとお応えしてゆければ、専業農家として生計を成り立たせてゆくだけの収入を得ることは十分に可能。出荷先はある。問題は私の低い生産量だ。

間もなく冬が来て、畑仕事が一段落して生活が落ち着く。どうすればもっと生産量を上げられるか、じっくりと作戦を練り直す時間が作れる。

2015年10月10日 (土)

晩夏  平成27年8月28日

晩夏  平成27年8月28日

晩夏の候、みなさん、いかがおすごしでしょうか。

  連日35度を超す猛暑日が続いていた今年の夏。暑さの盛りはすぎ、お盆を過ぎたころよりずいぶんと涼しくなり、上着をはおらないと肌寒く感じるようにもなりました。

  真夏の間、強い日差しを受けながら毎日たくさんの実をならしてきたナスとキュウリも、急な気温の下降に調子を崩してしまったようです。先週までは売り切るのが大変なくらいに毎朝カゴいっぱいに収穫できていたのに、今週に入ると、実がなかなか太ってくれなくなりました。他の農家の方々も収量が急激に減っているとおっしゃっていました。

  実の数が減っているだけでなく、実の手触りも変わってきています。ナスの樹に勢いがある真夏の頃は、黒光りするナスの表面を触ると「キュッキュ」という気持ち良い音が聞こえてきそうなツヤがありました。今は手触りがつるつるとする実が多くなってきています。

実が大きくなる勢いが衰えてきているので、なかなか恰幅良く太ったナスの実が採れにくくなってきています。今までよりも小さい実が出荷されていくことになると思います。

キュウリの樹は勢いが良いと、上から下まで太さが均一ですんなりとまっすぐな見た目のきれいな実がたくさんなります。今のように表面がデコボコしていたり曲がったりしている実が多くなってきているのは、キュウリの樹に勢いがなくなってきたからです。

今まで形が良くないキュウリやナスは商品として売らずにどんどん我が家の食材に回してきましたが、収穫できる実が少なくなってきている今は多少形が悪くても出荷しています。今まで以上に収穫される一つ一つの実は貴重で、大事に出荷してゆきたいと思います。

今年は夏野菜の衰える速度が速いように思いますが、お盆がすぎたあたりから夏野菜の収量が減っていくのは自然なことです。ナスやキュウリは人の体温を冷やしてくれる効力があり、夏バテすることなく夏を乗り切るためにすぐれた食材です。私も毎日キュウリを10本くらいは食べながら夏をすごしていましたが、秋になってもこれらの夏野菜がたくさん採れてたくさん食べていたら、体が冷えすぎてしまって健康に良くないでしょう。

ピーマンは、一般的には未熟な緑色の実が収穫されて出荷されています。その未熟な実を収穫しないままでいると、やがて実は熟して赤色に染まっていきます。未熟な緑色のピーマンと比べて甘さと酸味が増し栄養素も増えるので、良い食材となります。

今の時期、ピーマン畑では、未熟な実が次々に赤く染まっていっています。秋を感じて自分たちの寿命が間もなく終わることを知っているのでしょう。実をできるだけ早く完熟させて種子を作って、自分たちの子孫を残そうとしています。

毎朝毎朝たくさん実をならしていた頃は収穫するのもうんざりするほどでしたが、収穫できる実が少なくなってみると夏の終わりを告げられているようでさみしいものです。春と秋の気温はほとんど同じなのに、春は暖かな印象があるいっぽう、秋は肌寒く感じます。

でも、秋は「収穫の秋」「食欲の秋」です。カボチャやサツマイモなどの人の食欲をそそる楽しみな野菜を出荷できる季節へと移り変わってゆきます。

2015年10月 8日 (木)

栽培暦 9月27日~10月3日 (畑仕事の省略化について)

この週に行った仕事です。

収穫・出荷  大掃除  育苗  草刈り  ジャガイモ収穫  ニンニクの植え付け  人参、大根、かぶの間引き、除草  小麦、大麦を唐箕にかける  小麦粉の袋詰め  稲わらを入手  苗の補植  播種(ほうれん草などの葉物野菜)  

小林のひとり言

10月に入ってもジャガイモの収穫が終わらず、人参の間引きも遅れている。8月に終わらせるはずだった小麦を唐箕にかける作業も10月に入る直前にようやく終えた。相変わらず、畑仕事は後手後手だ。

専業農家として生計を成り立たせていくにはもっと販路を開拓してゆきたいが、まだまだ小林農場の生産量は少なく、これでは自信をもって販路を拡大してゆくことができない。今までのやり方を少し改良して、畑仕事の省略化をはかりたい。

人参畑での除草作業はとても手間がかかる。除草剤を使わない除草方法として、人参の種を播く前に畑をビニールで覆って、太陽熱であらかじめ雑草の種を蒸し焼きにしてしまう「太陽熱処理」が注目されている。全国的に成功例は多い。

畑をビニールで覆って蒸すことによる表土への悪影響が懸念され、使用後のビニールはゴミになって後の始末が大変だが、それ以上に雑草を抑えられる利点は大きいと考えられる。来季はこの技術の導入を検討してみたい。

また、小林農場は人手が足りない。例えば、地元のシルバー派遣団体のシルバーのみなさんに農場の草刈りをお願いするなど、外から人を農場に呼び込むことも必要かもしれない。

私は保守的な性格なので、今までやったことのない新しいことをやろうとすると、たちまち腰が重たくなってしまう。新しい仕事のやり方を考えたほうがよい今の状況は、自分の性格の殻を破るための好機になるかもしれない。

2015年10月 6日 (火)

10月6日の野菜セット(出荷の方針について)

10月6日の野菜セット

ジャガイモ、玉ねぎ、ナス、キュウリ、ピーマン、ゴーヤ、カボチャ、長ネギ、サニーレタス、サヤインゲン、かぶ、大根の葉、クウシンサイ、ニラ

小林のひとり言

作物が健全に育てば、収穫されるその野菜の姿形も美しい。みなさんに姿形のきれいな野菜をお届けできるよう、作物を健全に育てていきたい。

ただ、背の高い人もいれば、背の低い人もいて、五体満足で生まれてくる人もいれば障害を持って生まれてくる人もいるように、野菜もいろんな姿形があり、どの野菜も見た目が違うのが自然だと思う。

形が少し変だったり、少し傷が入っていたりしていたら、その野菜の見た目は悪い。でも、中身はおいしく食べられる。少しでも見た目が悪いからといって売らずに廃棄してしまうのは、あまりにもったいない。

特に9月は出荷できる野菜の種類が減り、出荷できる野菜の量が減る。見た目が悪い野菜は商品として売れにくいと思って出荷を控えてしまうよりも、たとえ見た目が悪くても出荷したほうが良いと思う。消費者側としても、買うことのできる野菜がたくさんあったほうが喜んでくれると思う。

消費者にとっては野菜の見た目も大切で、見た目の悪い野菜は敬遠される。見た目の悪い野菜をできるだけ消費者のみなさんが気持ちよく受け取ってくださるように、工夫が必要だ。

例えば、見た目の悪い野菜を通常より多めに袋に詰めて販売すれば、消費者のみなさんも買いやすいだろう。また、カブやジャガイモなどを出荷するときは、大きさの違うものを袋に詰めるよりも、大きさをそろえて袋に詰めたほうが見た目が良い。ちょっとした気遣いで商品の見た目を良くすることができる。

そして、常に「見た目が少し悪くても中身はおいしく食べられる」ということを消費者に伝えて理解を求めていく努力を支払いたい。

現在の一般的な市場では、見た目の美しい野菜しか売れない。だから農家は栽培しているすべての作物の見た目を良くするために、手を加えていかなくてはいけなくなる。虫に喰われた穴が全くない見た目のきれいな葉物野菜を作ろうとして、農薬を使用したりする。

見た目を過度に重視すれば、自然から外れた無理な栽培をしなくてはいけなくなる。小林農場は、収穫された作物がどんな見た目であっても大切に出荷できるように、努力をしてみたい。

2015年10月 4日 (日)

10月2日の野菜セット(野菜の保存方法について)

10月2日の野菜セットの内容です。

ジャガイモ、玉ねぎ、ナス、キュウリ、ピーマン、ゴーヤ、甘トウガラシ、カボチャ、長ネギ、サヤインゲン、クウシンサイ、大根の葉、青シソ、ニラ

小林のひとり言

野菜セットには数種類の野菜が含まれている。一気に食べきれる量ではないので、セットを受け取ったご家庭は、いろいろと工夫をして野菜を保存してくださっていると思う。小林農場も野菜の保存方法について少し勉強して、良い保存方法があればお伝えしてゆきたいと思う。

カボチャはそのまま常温に置いておけば数か月間保存できるが、一度包丁で切ると、あまり長く保存ができなくなる。野菜セットでは、各ご家庭で食べきれる大きさに切り分けてお届けする場合もある。その場合、最初に傷みやすい種とワタの部分は取り除いた後、切り分けたカボチャをラップに包み、少しでも長く保存できる状態にしてからお届けするようにしている。

保存中、野菜はあまり、湿りすぎていても乾燥させすぎても良くない。収穫日に雨が降ると、どうしても出荷する野菜は湿り気がある。そのような野菜にはクッキングペーパー、または新聞紙などをまいて保存袋に入れておけば、余分な水分を吸収してくれるようだ。

野菜を保存袋に入れれば乾燥しすぎることを防げるので、野菜セットに入れる野菜は袋に入れてお届けしている。ただ、小林農場が使用している保存袋は、安くてあまり通気性がない。今は通気性にもすぐれて使い回しのできる保存袋が販売されているので、そのような保存袋に野菜を入れなおせば、なお良い状態で保存ができる。

葉物野菜を長く貯蔵したい場合は、簡単にゆでて水気をしぼって冷凍庫に入れて冷凍するのが一般的。料理するときに解凍して使用できる。冷凍庫が広ければ、葉物野菜をゆでずにそのまま冷凍庫に入れて冷凍することも可能。

間もなく出荷が終わるナスやキュウリなどの夏野菜は、保存適温は10度前後で、あまり冷やしすぎると良くない。冷蔵庫に野菜室があれば、野菜室で保存すると良いみたい。

2015年10月 3日 (土)

ハドメのススメ   平成27年8月21日

 

ハドメのススメ   平成27年8月21日

 

夕涼みを覚える頃になりました。みなさん、いかがおすごしでしょうか。

 

  今の時代、ほとんどの世帯にパソコンが所有されるようになりました。農家にとってもこれらのコンピューターは仕事に欠かせない道具となり、私も出荷先の方々とメールで連絡を取り合ったり、農場を宣伝するためにブログを更新したり、毎日必ず、パソコンを開いています。この農場通信も、パソコンでタイピングして自前の複写機で印刷しています。

 

  去年からずっと調子が悪かった農場のパソコン。先週、ついにパソコンの調子が戻らなくなってしまいました。新しくパソコンを買うことになりました。

 

  販売店の店員の方の説明によると、多くの人が5年間でパソコンを買い換えているようです。パソコンは少しでも古くなればまともに使用できなくなるように作られているようです。わずか数年に1度は、大きな出費をしなくてはいけません。

 

  コンピューターが進歩して、いろんな情報が簡単に入手できるようになったり、多く人と簡単に連絡を取り合えるようになったり、私たちの生活は昔と比べて格段に便利になりました。でも、その便利さを維持するためにはお金が必要で、もっと働いてお金を稼がなくてはいけなくなりました。

 

生活は便利になっているのに、昔と比べて私たちの暮らしはもっと忙しくなっているような気がいたします。ほんの数年前まではパソコンがなくても生活が困ることがなかったのに、いつからパソコンがなくては困るようになったのでしょうか。

 

  私は自分のことを重度の「ネット依存症」の患者だと思っています。夜にパソコンを開けば夜更かししてインターネットで遊んでしまうので、夜にはパソコンの電源を切ります。

 

テレビがあると1日中、畑仕事を怠けてテレビを観てしまいそうになるので、農場にテレビを置いていません。スマートフオンも買わないようしています。

 

  ネットがあればわざわざ外に出かけなくても手軽に娯楽を楽しめる便利な世の中。でも、便利になればなるほど「ネット依存症」の患者が増えてしまうかもしれません。

 

  現在の農業は軽トラックや農業機械などの便利な機械が必須です。遠い国から輸送されてくる石油に依存しなくては成り立ちません。農薬も害虫を退治するのに便利なので、一度使用するとやめられなくなるような依存性があります。

 

  「便利」を追求していたら、ますますお金がかかって忙しくなっていきます。「石油依存」はやめられなくても、せめて「農薬依存」はやめて、歯止めをかけたいと思います。

 

  もっと便利なものを求めることは、人間の自然な感情だと思います。ただ、便利なものには麻薬のような依存性があります。その感情に歯止めをかけておかないと、変な「依存症」に陥る危険もあると思います。アルコール依存症の人々が自分の体を壊すまでアルコールを飲み続けてしまうように、依存性は怖いものだと思います。

 

  お店に行ってお金を払えば簡単に野菜が手に入る便利な時代でも、私は手間をかけながら自分で野菜を栽培したいです。その手間が、私の毎日を輝かせてくれています。

 

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