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2014年12月15日 (月)

草の知らせ

草の知らせ   平成261125

霜寒の候、みなさん、いかがおすごしでしょうか。

  早朝には霜が連日降りるようになり、畑の表面は真っ白に凍ります。まだ暑い頃に元気に畑に生えていた夏草のハキダメギクにはひとたまりもなく、霜焼けして真っ黒になって枯れていきました。いっぽう、その株元では春草のハコベが地表を這っていく姿が、すでに目立つようになってきました。

  畑にはいろんな植物が暮らしています。農家は、おいしく食べられる植物を「野菜」と呼んで、そのひとつひとつに「大根」とか「人参」とか呼び名をつけます。いっぽう、それら以外のあまり人の役に立たない植物を「雑草」とひとくくりにして呼んでいます。

  勝手気ままに自生しているように見える雑草も、自分たちのすごしやすい土地を選んで生えてきます。例えば、ハコベはとても肥えている畑に生え、ハコベの姿が見える畑では作物がよく育ちます。昔から「ハコベが生えるようになるまで堆肥をはこべ」と言いながら農家は土作りにはげんでいたようです。

  小林農場が現在葉物野菜を収穫している畑では、ハコベやオオイヌノフグリやホトケノザなどの雑草がよく生えます。これらはみんな、肥沃地に生えると言われる草で、実際にこの畑で育てた葉物野菜はとてもいきいきと生育している最中です。

  特にほうれん草は葉物野菜の中でも土をえり好みする作物で、肥沃な土でなければうまく生育してくれません。この秋、他の畑で栽培したほうれん草は葉が黄ばんでしまって大きくならず、出荷できませんでした。ハコベが生えているこの畑では順調にほうれん草が育ち、ようやく収穫時期を迎え、これから冬の間中、みなさんにお届けできそうです。

  小林農場の最も広い畑の奥の方の部分は、春先からスギナが地表を一面、覆います。スギナは酸性の強い土壌を好んで生えます。多くの野菜は酸性の強い土壌を嫌いますので、スギナの生えている畑では野菜が作りにくいです。実際にこの畑でカボチャを栽培したことがありますが、スギナの生えている部分と生えていない部分で、明らかにカボチャの生育に差が生じていました。

  でも、じゃがいものように、稀に酸性土壌でも平気な顔して生育してくれる野菜もあります。この畑にじゃがいもを育てたら、普通に生育して、たくさん収穫できました。

  一般的には雑草が元気に生えている畑では、野菜も元気に育ちます。逆に言えば、雑草が元気のない畑では、野菜もよく育ちません。雑草が元気のない畑には、野菜を育てる前に、堆肥を施すようにしています。

  目の前に生えている雑草は、畑の土の状態を教えてくれます。そして、その畑に堆肥を施した方が良いのかどうか、または、その畑にどんな野菜を作付けすればよいのか、教えてくれます。

  「雑草」という名前の草はありません。目にする草をちゃんとした名前で呼んであげられるようになれば、農家はより深く、自分たちの畑の様子を把握していけるでしょう。

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