« 栽培暦 8月10日~16日 | トップページ | 父と母が農場にやって来て »

2014年8月20日 (水)

炎天下に生きる青物野菜

炎天下に生きる青物野菜  平成2685

盛暑の候、みなさん、いかがおすごしでしょうか。

  毎日、立っているだけでも汗が噴き出す大変な暑さが続いております。この季節の暑さでは小松菜やほうれん草などの葉物野菜はしおれてしまって生育できません。そんな中、灼熱の太陽の光を浴びてもしおれるどころか、葉を青々とさせながらますます旺盛に生育してくれる希少な葉物野菜もあります。小林農場でも、そのような作物を栽培しています。

  モロヘイヤの原産地は中近東、アフリカ北部などの熱帯地域です。とにかく高温を好む作物です。エジプトでは5000年以上前から栽培され続けて、今でも常食されています。

  古代エジプトの王様が病気を患ったときにモロヘイヤで作ったスープを飲んで全快したと言われ、アラブでは「王家の野菜」と言われています。その栄養価の高さは注目に値し、カルシウム、カロテン、食物繊維の含有量は他の野菜と比べてもかなり高いです。

細かく刻むと粘り気が出ます。オクラやヤマイモなどもそうですが、ネバネバとした成分な中にたくさんの栄養素があり、糖尿病の防止などにもなります。

苗の頃は小さかったモロヘイヤも、生育するとしっかりと太い茎となって、草丈1m以上にもなります。そこから伸びた葉先を摘んでゆきながら収穫します。摘んだその下から新たにわき芽が伸びてゆき、モロヘイヤの樹はさらに膨らむように広がって新葉を増やします。その新葉が大きくなれば、再び摘み取って収穫できます。

簡単に手で折って摘むことのできる柔らかい部分を、一本一本手で摘んで収穫します。市販で売られているモロヘイヤは茎の部分が固く、料理するときは葉だけしか利用できない場合もあるようです。小林農場のモロヘイヤは茎も柔らかくコリコリとしておいしいです。ただ、今年のモロヘイヤは少し茎の部分が固い傾向があります。火をとおすときは茎の部分と葉の部分を分けても良いかもしれません。

空心菜の原産地は東南アジアなどの、やはり熱帯地域です。中国南部や東南アジアでは雑草のごとく自生しているようです。沖縄では古くから栽培されていました。

茎の中が空洞のため、この名前がつけられました。中国野菜の一つで、エンサイとも呼ばれていいます。油との相性が良いため、炒め物によく使われます。

畑では空心菜は地を這うように茎葉を伸ばし、モロヘイヤと同じように、収穫されればわき芽より新たに茎葉を伸ばしていきます。茎も葉も柔らかで、おいしく食べられます。

フダンソウは「不断草」と書きます。夏にも生育し、四季いつでもその葉を収穫できることからこの名前がつきました。冬に旬を迎えるほうれん草と同じ仲間ですので、姿がほうれん草に似ています。くせがなく、おひたし、あえものなど、いろんな用途に利用。

気温が高い時期は虫の発生が多く、小松菜などの葉物野菜の多くが虫食い穴だらけとなり、商品として出荷するのがためらわれます。しかし、フダンソウはとても虫害を受けにくい作物です。まだ気温の高い秋の時期は、小松菜などの代わりにフダンソウを主に出荷していこうかと考えています。

« 栽培暦 8月10日~16日 | トップページ | 父と母が農場にやって来て »

農場通信」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 炎天下に生きる青物野菜:

« 栽培暦 8月10日~16日 | トップページ | 父と母が農場にやって来て »

2023年6月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      
フォト
無料ブログはココログ