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2014年8月13日 (水)

小さい場から生まれた技術

小さい場所から生まれた技術  平成26729

花火の音が聞こえる季節となりました。みなさん、いかがおすごしでしょうか?

  私の住まいの目の前に地主さんの畑があるので、毎日、地主さんが育てている作物が生育していく様子を拝見することができます。キャベツもカボチャもナスもみんな勢い良く育っていて、その生育ぶりにはいつも惚れ惚れといたします。

  この数年間のうちに、地主さんは次々と小林農場に畑を貸し与え、今では地主さんよりも小林農場のほうが広い面積の畑を管理するようになりました。しかし、例えば、去年の秋に収穫されたサツマイモを比べてみたら、小林農場よりも地主さんの畑のほうが明らかにたくさん収穫されていました。地主さんの畑に限らず他の農家の方々の畑も小林農場の畑よりもずっと小さいのに、小林農場よりもたくさんの量の作物を収穫されています。

小林農場を始めたばかりの頃、せっかくたくさん作物を収穫しても販売先が見つからずに困っていました。今は、せっかく販売先が増えているのに出荷できる作物の量が不足がちで困っています。農家として生計を成り立たせていくためにはもっと販売先を増やしていきたいのですが、今の収穫量では自信を持って販路を拡大していくことができません。

  収量をたくさんほしいと思うと、栽培面積が少ないと不安に感じて栽培面積を増やしてしまいがちです。そして、けっきょく増えすぎた栽培面積を管理しきれずに作物の生育を悪くしてしまう失敗を、今までに何度も繰り返してきました。

収量を上げるためには、栽培面積を小さくして、育てる作物の苗の数や播く種の量が多くなりすぎないように気をつけていく必要があります。育てる作物の数を増やすのではなく、11つの作物に注いでゆく手間や愛情を増やしていくのです。

地主さんは豚や鶏などの家畜もたくさん飼育されていて、数年間にわたって家畜糞を発酵させて堆肥にして畑へ還していき、地道に土作りを行ってきました。土作りがうまくゆけばフカフカとした豊かな土となり、小さな畑でも多くの収量を上げることができます。

栽培面積を小さくすれば、何も栽培されていない空き地が増えます。作物を生産して収穫し続けていると土も疲れてくるので、何も栽培せずに休ませてあげると、土の地力を回復させてあげることができます。土を休ませることもまた、土作りの一環です。

  また、同じ畑に同じ作物を作り続けていると土の栄養が偏ってしまうので、いろんな種類の作物を作るほうが土の健康を保てます。だから小林農場はいろんな種類の野菜を栽培することにこだわってきました。少量ずつ多種類の作物を作ることも土作りの一環です。

  日本列島のほとんどは中山間地で、小林農場が位置する関東平野のように平らな土地が広がっている場所は稀です。日本の多くの田畑が山の斜面に張り付くように作られ、11枚の田畑の面積は小さいです。

  その小さな面積の中で土作りを地道に行いながら単位面積あたりの収量を上げて効率的に食糧を生産してきたのが日本の農業です。小林農場のような小さな農場が農業で生活を成り立たせていくには、日本農業の伝統的な知恵を参考にしてゆけばよいと思います

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