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2014年8月

2014年8月31日 (日)

8月24日~8月30日

以下はこの週の野菜セットです。

じゃがいも、玉ねぎ、ナス、ピーマン、キュウリ、トマト、ミニトマト、オクラ、ゴーヤ、甘とうがらし、モロヘイヤ、空心菜、バジル

小林のひとり言

  季節は秋にむかい、まだ8月が終わっていないのだけれども、ナスなどの夏野菜が終わりを迎えようとしている兆しが見られる。まずはトマトの収穫が終わり、他の夏野菜も収量が落ちていくだろう。モロヘイヤも9月中旬には花が開いてしまい、収穫できなくなる。

  本当はカボチャやショウガなどが出荷できる時期なのだが、小林農場はいつもこれらの作物の栽培を手抜きしてしまう悪い癖があり、今年もほとんど収穫できそうもない。9月は端境期(はざかいき)になる予想。

  夏の間、雑草を抑えるために手間を費やしてしまい、9月に出荷できる作物の管理が疎かになってしまう。来年こそは9月に出荷できる作物を確保できるよう、ちゃんと意識しておくこと。

  9月下旬から葉物野菜を出荷していけると思う。温存しておいたニンニクやニラもそろそろ再び出荷していきたい。

  

2014年8月30日 (土)

栽培歴 8月17日~8月23日

以下はこの週に行った仕事です。

収穫、出荷  片づけ  育苗  じゃがいも収穫  草刈り  夏野菜の整枝、誘引  モロヘイヤ滴芯  除草(長ネギ、人参など)  播種(大根、かぶ、小松菜、フダンソウ、二十日大根、からし菜、みずな、人参)
小林の独り言
  除草が間に合わず、畑は草に覆われて、草を抑えるのに必至の毎日。農場のブログを更新する時間すら作れない状態だ。
  久しぶりにブログを更新した。文章を書くと、ごちゃごちゃとしていた自分の頭の中の考えがすっきりと整理されて、やはり楽しい。自分を客観視できるから、気も紛れる。
  ブログを作る主な目的は、農場を広く宣伝するため。ただ、畑仕事がどんなに忙しくなっても気が滅入ることなく正常な気持ちを保ち続けるためにも、文書を書いたりブログを更新することは、けっこう大切なことなのかもしれない。  

父と母が農場にやって来て

父と母が農場にやって来て   平成26811

立秋の候、みなさん、いかがおすごしでしょうか。

  私が生まれ育った東京の実家に戻るのは年末年始の三日間ほどだけで、すっかり父と母に顔を見せる機会が少なくなりました。先週、父と母が、小林農場を訪問しました。

  「畑で育っているほとんどのトマトの形が悪い。あのようなトマトは出荷しないほうがいい。」「もっと栽培技術を改善しなくてはいけないと真剣に考えた方がいい。」など、畑を見学した父と母の口から私に、率直な感想がバシバシと飛び出してきました。

  農場を向上させていくためにも、多くの方々から小林農場に対しての遠慮のない率直な感想をきいてみたいと、常々思っています。家族の間だと、全く遠慮のない率直すぎるほど率直な感想を、こんなにも簡単に聞き出すことができます。家族とはありがたい存在だと、つくづく思いました。

  実家には毎月、野菜セットを贈っています。父と母に野菜セットの感想もたずねてみました。この父と母から厳しい指摘が飛び出してこなかったので、それなりに高い水準の野菜セットを届けられているのだろうと思いました。

  もう70歳を超えた父と母は、自分たちがまだ元気なうちに小林家の財産を子供たちに譲ろうと考え、小林農場の銀行口座にも大金を振り込んでくれました。私は、自分の力で稼いだわけでもないお金を使うことがどうしても後ろめたくて、その財産はほとんど使わずに、口座に貯めこんでいました。

  でも、どうしても必要な農業機械などの高価な買い物をするときは、小林農場の少ない収入だけでは購入することができないので、親から口座に振り込まれたお金に頼らなくてはいけませんでした。小林農場はまだ経済的には自立できていません。

  人件費を支払って人を雇えば野菜の生産量を増やすことができるし、宣伝費を支払って農場を大々的に宣伝すれば販路も増やすこともできるかもしれません。農場が経済的に自立していくためには、思い切った投資をすることも必要なのでしょう。

「お金がないから何もできないなんて言い訳をするな。お金がないならお金を与えるから、そのお金を有効に利用して、一日でも早く親に頼らなくてもよいように自立してみせろ。」このような父と母からの想いが、私に与えられたお金に込められています。今までできるだけお金を使わない農場経営を心がけてきましたが、今後は積極的に必要に応じて投資してゆき、来年中には農場の経済的自立を目指していきたいと思います。

  今回の訪問で父と母は初めて、私が普段から大変お世話になっている小林農場の地主さんとじっくりお話する機会を持つことができました。「どうぞうちの息子を今後もよろしくお願いいたします。」と地主さんに何度も頭を下げてお願いする父の姿を見ながら、私の今後について私以上に父と母は心配してくれているのだと思いました。

  小林農場が本当の意味で自立を果たしたとき、きっと父と母は私以上に喜んでくれるのでしょう。小林農場は小林家が一丸となって築いてきた農場と言えるでしょう。

2014年8月20日 (水)

炎天下に生きる青物野菜

炎天下に生きる青物野菜  平成2685

盛暑の候、みなさん、いかがおすごしでしょうか。

  毎日、立っているだけでも汗が噴き出す大変な暑さが続いております。この季節の暑さでは小松菜やほうれん草などの葉物野菜はしおれてしまって生育できません。そんな中、灼熱の太陽の光を浴びてもしおれるどころか、葉を青々とさせながらますます旺盛に生育してくれる希少な葉物野菜もあります。小林農場でも、そのような作物を栽培しています。

  モロヘイヤの原産地は中近東、アフリカ北部などの熱帯地域です。とにかく高温を好む作物です。エジプトでは5000年以上前から栽培され続けて、今でも常食されています。

  古代エジプトの王様が病気を患ったときにモロヘイヤで作ったスープを飲んで全快したと言われ、アラブでは「王家の野菜」と言われています。その栄養価の高さは注目に値し、カルシウム、カロテン、食物繊維の含有量は他の野菜と比べてもかなり高いです。

細かく刻むと粘り気が出ます。オクラやヤマイモなどもそうですが、ネバネバとした成分な中にたくさんの栄養素があり、糖尿病の防止などにもなります。

苗の頃は小さかったモロヘイヤも、生育するとしっかりと太い茎となって、草丈1m以上にもなります。そこから伸びた葉先を摘んでゆきながら収穫します。摘んだその下から新たにわき芽が伸びてゆき、モロヘイヤの樹はさらに膨らむように広がって新葉を増やします。その新葉が大きくなれば、再び摘み取って収穫できます。

簡単に手で折って摘むことのできる柔らかい部分を、一本一本手で摘んで収穫します。市販で売られているモロヘイヤは茎の部分が固く、料理するときは葉だけしか利用できない場合もあるようです。小林農場のモロヘイヤは茎も柔らかくコリコリとしておいしいです。ただ、今年のモロヘイヤは少し茎の部分が固い傾向があります。火をとおすときは茎の部分と葉の部分を分けても良いかもしれません。

空心菜の原産地は東南アジアなどの、やはり熱帯地域です。中国南部や東南アジアでは雑草のごとく自生しているようです。沖縄では古くから栽培されていました。

茎の中が空洞のため、この名前がつけられました。中国野菜の一つで、エンサイとも呼ばれていいます。油との相性が良いため、炒め物によく使われます。

畑では空心菜は地を這うように茎葉を伸ばし、モロヘイヤと同じように、収穫されればわき芽より新たに茎葉を伸ばしていきます。茎も葉も柔らかで、おいしく食べられます。

フダンソウは「不断草」と書きます。夏にも生育し、四季いつでもその葉を収穫できることからこの名前がつきました。冬に旬を迎えるほうれん草と同じ仲間ですので、姿がほうれん草に似ています。くせがなく、おひたし、あえものなど、いろんな用途に利用。

気温が高い時期は虫の発生が多く、小松菜などの葉物野菜の多くが虫食い穴だらけとなり、商品として出荷するのがためらわれます。しかし、フダンソウはとても虫害を受けにくい作物です。まだ気温の高い秋の時期は、小松菜などの代わりにフダンソウを主に出荷していこうかと考えています。

2014年8月17日 (日)

栽培暦 8月10日~16日

以下はこの週に行われた仕事です。

収穫、出荷  片づけ  育苗  草刈り  播種(白菜、シュンギク、茎ブロッコリー、キャベツ、カリフラワー、サラダ菜、チマサンチュ)  オガクズ入手  小麦の風選  育苗ハウス整備  人参除草  ジャガイモ収穫  大豆、小豆除草  夏野菜のせん定、誘引  

小林のひとり言

  先週、畑に植えたキャベツやブロッコリーなどの苗の多くが、ヨトウムシやネキリムシに切り倒されてしまった。毎朝、これらの虫をずいぶんつまみだしてつぶしたが、それでも植えた苗の半分は消えてなくなってしまった。

  毎年この時期は、ヨトウムシやネキリムシによる大きな被害を受ける。どうやって防いでよいのか、正直言って分らない。

  畑によって生息している虫の様子が違う。時期によって、虫害のひどい畑もあれば、そうでない畑もある。これから植える苗は一つの畑に集中して植えるのではなく、違う畑に分散して植え、虫害の危険を分散したい。

2014年8月16日 (土)

8月10日~8月16日の野菜セット

以下はこの週の野菜セットの内容です。

じゃがいも、玉ねぎ、ナス、ピーマン、キュウリ、トマト、ミニトマト、伏見甘長とうがらし、オクラ、ゴーヤ、モロヘイヤ、空心菜、フダンソウ、バジル

小林のひとり言

  先週まで長い間、雨が降らず日が照り続き、畑がカラカラに乾いていた。モロヘイヤの葉は食感が筋っぽくなってしまった。空心菜も新たに新芽を生やさずに、収穫が難しくなっていた。先週末に台風が日本列島にやってきて雨が降ってから、これらの葉物野菜が生き返ったように柔らかでおいしそうな新芽をたくさん伸ばしてくれて、良質の葉が収穫しやすくなった。雨の有無で作物の状態がテキメンに違うものだ。

2014年8月13日 (水)

小さい場から生まれた技術

小さい場所から生まれた技術  平成26729

花火の音が聞こえる季節となりました。みなさん、いかがおすごしでしょうか?

  私の住まいの目の前に地主さんの畑があるので、毎日、地主さんが育てている作物が生育していく様子を拝見することができます。キャベツもカボチャもナスもみんな勢い良く育っていて、その生育ぶりにはいつも惚れ惚れといたします。

  この数年間のうちに、地主さんは次々と小林農場に畑を貸し与え、今では地主さんよりも小林農場のほうが広い面積の畑を管理するようになりました。しかし、例えば、去年の秋に収穫されたサツマイモを比べてみたら、小林農場よりも地主さんの畑のほうが明らかにたくさん収穫されていました。地主さんの畑に限らず他の農家の方々の畑も小林農場の畑よりもずっと小さいのに、小林農場よりもたくさんの量の作物を収穫されています。

小林農場を始めたばかりの頃、せっかくたくさん作物を収穫しても販売先が見つからずに困っていました。今は、せっかく販売先が増えているのに出荷できる作物の量が不足がちで困っています。農家として生計を成り立たせていくためにはもっと販売先を増やしていきたいのですが、今の収穫量では自信を持って販路を拡大していくことができません。

  収量をたくさんほしいと思うと、栽培面積が少ないと不安に感じて栽培面積を増やしてしまいがちです。そして、けっきょく増えすぎた栽培面積を管理しきれずに作物の生育を悪くしてしまう失敗を、今までに何度も繰り返してきました。

収量を上げるためには、栽培面積を小さくして、育てる作物の苗の数や播く種の量が多くなりすぎないように気をつけていく必要があります。育てる作物の数を増やすのではなく、11つの作物に注いでゆく手間や愛情を増やしていくのです。

地主さんは豚や鶏などの家畜もたくさん飼育されていて、数年間にわたって家畜糞を発酵させて堆肥にして畑へ還していき、地道に土作りを行ってきました。土作りがうまくゆけばフカフカとした豊かな土となり、小さな畑でも多くの収量を上げることができます。

栽培面積を小さくすれば、何も栽培されていない空き地が増えます。作物を生産して収穫し続けていると土も疲れてくるので、何も栽培せずに休ませてあげると、土の地力を回復させてあげることができます。土を休ませることもまた、土作りの一環です。

  また、同じ畑に同じ作物を作り続けていると土の栄養が偏ってしまうので、いろんな種類の作物を作るほうが土の健康を保てます。だから小林農場はいろんな種類の野菜を栽培することにこだわってきました。少量ずつ多種類の作物を作ることも土作りの一環です。

  日本列島のほとんどは中山間地で、小林農場が位置する関東平野のように平らな土地が広がっている場所は稀です。日本の多くの田畑が山の斜面に張り付くように作られ、11枚の田畑の面積は小さいです。

  その小さな面積の中で土作りを地道に行いながら単位面積あたりの収量を上げて効率的に食糧を生産してきたのが日本の農業です。小林農場のような小さな農場が農業で生活を成り立たせていくには、日本農業の伝統的な知恵を参考にしてゆけばよいと思います

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