キュウリのブルーム
「庶民の味方キュウリは、さらに気まぐれな庶民たちによって翻弄されることになる。
昔のキュウリはブルームと呼ばれる白い粉状のもので実を覆っていた。このブルームは、もちろんキュウリそのものから自然に分泌されるものだから、何の問題もないはずである。
ところがである。このブルームは「農薬ではないか」と疑われて、すこぶる評判が悪かった。
このとき誤解を解いておけば何でもなかったものを、見てくれを気にする消費者のニーズに合わせて、ついにブルームのないキュウリが登場した。現在、出回っているのは、ほとんどがブルームのないブルームレス・キュウリである。
しかし、ブルームレスは歯応えが悪く、サラダにはよいが、漬物にするとおいしくないという欠点がある。」
(稲垣栄洋著「身近な野菜のなるほど観察記」より抜粋)
小林農場の現在出荷しているキュウリの品種は、長い間採種され続けてきた固定種です。他の農家が出荷しているキュウリと比べると色が白っぽいのが特徴です。ブルームらしき粉が、けっこうはっきりと確認できます。歯応えの柔らかいキュウリですよ。
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