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2014年3月

2014年3月30日 (日)

(二十四節季七十二候)春分 雀始めて巣くう

節季の旬  蕗、帆立貝、関東たんぽぽ、ひばり、さくらえび、アスパラガス、こぶし、桜餅、うど、真鯛、木蓮

節季の言葉 春暁(しゅんぎょう) 春雷(しゅんらい)

「春はあけぼの。やうやう白くなりゆく、山ぎは少しあかりて、紫だちたる雲の細くたなびきたる。」  清少納言「枕草子」第一段より

以上は「日本の七十二候を楽しむ 旧暦のある暮らし」より

小林農場自作の七十二候 「春分初候・人早起きす」(朝早くからすっかり日が明るく大地を照らし、霜が降りる日も少なくなり、早朝から畑仕事ができるようになる時期)

三月二一日(金) 春分の日 晴れ 3℃~14℃ 

P3230155 P3230157 仕事 収穫、出荷 苗の間引き、移植

食事 ほうれん草たっぷりののしょうゆと鰹節の炒め物  

(写真)ポットに播いたナスの種が発芽し始めた。

三月二十二日(土) 放送記念日 晴れ 1℃~14℃

P3250164 仕事  片づけ  ネズミの苗への食害対策

食事 菜の花の卵とじ

(写真)去年の収穫しきれなかった小松菜から茎が伸びてその先端につぼみがついた。これをかきとって食べる。絶妙な苦味がおいしく、春が来たのだと体に伝えてくれる。

三月二十三日(日) 世界気象デー 晴れ 0℃~15℃

P3260168 仕事  人参収穫  春野菜の除草

(写真)畑への定植を間近に控えているサニーレタスの苗

三月二十四日(月) 彼岸明け 晴れ 2℃~18℃ 

P3270192 仕事  収穫、出荷

(写真)土を掘り返して、ゴボウを収穫。2列に平行して並んでいる緑色の葉が、ゴボウの葉。その地下にゴボウの根が伸びている。

三月二十五日(火) 電気記念日 晴れ 5℃~23℃

P3020149 仕事  配送、チラシ配り、買い物

(写真)花便り。

2014年3月29日 (土)

3月23日~3月29日の野菜セット

以下はこの週の野菜セットの内容です。

じゃがいも、玉ねぎ、人参、大根、かぶ、長ネギ、ゴボウ、里芋、白かぼちゃ、ほうれん草、かき菜、油菜、菜の花

小林の手帳より

  冬を越してきた長ネギが暖かくなって、寒さで枯らしていた葉を再生させて、きれいな状態で収穫できるようになっている。冬をこしてきたほうれん草は、暖かくなってもトウが立たず、もう少し収穫できそうだ。じゃがいもはまだ肌に張りがあってシワがあまり目立たないイモが多い。数年前は、ネギも葉物野菜も3月下旬になればトウが立って収穫できなくなり、じゃがいもももっとシワシワになっていたような気がする。最近の年は、3月下旬になってもまだ出荷できる野菜が、数年前と比べると、豊富にある。気候が変動しているのだろうか。

  冬を越してきた油菜やかき菜も、まだ出荷できている。油菜は早生と晩生の2種類を栽培したが、早生は寒さでずいぶんと葉が枯れたが、晩生は寒い時期も比較的に葉がきれいで出荷しやすかった。また、3月に入るとすぐに早生はトウがたってしまって出荷できなくなったが、晩生は今でもトウが立たずに出荷できる。あらゆる面で早生よりも晩生のほうが利点があったが、3月に入ってすぐに「菜の花」を出荷したいのであれば、早生を栽培するのも良いかも。かき菜もまだトウが立っていないので出荷しているが、かき菜の場合は、少しトウがたっても、おいしく食べられるらしい。

2014年3月25日 (火)

野菜の一生と付き合う

野菜の一生と付き合う  平成26年3月17日

解雪の候、みなさん、いかがおすごしでしょうか。

  季節は冬から春へと移り、野菜セットの内容も変わっていく時期です。寒い時期に貯蔵していた大根や白菜も気温が暖かくなると貯蔵が効かなくなり、出荷終了となります。

  畑から室内に移して防寒して貯蔵していた白菜も、春を感じて茎を伸ばしてつぼみをつける準備を始めています。みなさんの台所でも、白菜を料理せずにそのまま常温に置いておくと、やがて白菜の頭が割れて、中から太い茎がニョキニョキと伸びてくるでしょう。

  作物は人に収穫されて土から離れていっても、なお死なずに生き続けます。みなさんに私がお届けしている野菜は、亡骸ではなくて生き物です。みなさんに料理されて食べられる日が来るまで、みなさんの住まいの中でひっそりと呼吸をしながら生きています。

  去年の6月から10月にかけて収穫されたじゃがいもは、小林農場の暗室の中で長期間保存され、今年の4月くらいまで出荷される予定です。

  現在、お届けしているじゃがいもの中には、少し中身の煮えにくい固いいもが混じっています。おそらく、去年、収穫時期が遅れてしまったことが一つの原因ではないかと推測しています。今年は収穫時期が遅れないようにすれば改善されると思います。

  ただ、じゃがいもは長期間保存されていくうちに水分を失って萎びてゆき、煮てもほくほくとした食感がしなくなるのが自然の摂理です。人間と同じで、年をとれば肌に潤いや張りをなくしてシワが目立っていきます。現在出荷しているじゃがいももシワがはっきりと確認できますが、この先、さらに肌がシワシワになります。

  寒くなると、じゃがいもは凍ってしまわぬように、体内のデンプンを糖分に変えて身を守ります。よって、寒い時期を越したシワシワなじゃがいもの味は甘くて濃厚になっていく傾向があります。シワの多いイモにも、若いイモにはない味わいがあります。

  スーパーでの店頭では、シワシワで見た目の良くないじゃがいもが並ぶことはありません。3月には、暖かな九州南部で収穫され始めている新じゃがが栃木県に入荷されています。現在はスーパーで、常に若々しいじゃがいもを購入することが可能となりました。

  じゃがいもにシワをつけさせないように、収穫されたイモに放射線や除草剤を浴びさせて「若さ」を長く保つ技術があるようで、実際にそのような処理がされたじゃがいもが販売されていることもあるようです。そのようなじゃがいもの安全性には疑問があるし、「老い」を否定する「アンチエイジング」の考え方そのものが、私は好きではありません。

  常に若々しい作物ばかりを食べるのではなく、日を追うごとに変化していく作物をいただくこと。それは「作物の一生と付き合う」と言い換えられるかもしれません。地場の食べ物を無駄に捨てることなくできるだけ長く食べ続けていく知恵がここにあります。

6月になれば、小林農場でも若さあふれるホクホクとした食感の初々しいじゃがいもが再び収穫されます。じゃがいものみずみずしい若い頃から味の濃くなる晩年まで、じゃがいもの一生とお付き合いしていただくことに豊かさを感じていただければ、嬉しいです。

2014年3月23日 (日)

栽培暦 3月16日~3月22日

以下はこの週に行った仕事です。

収穫、出荷  片づけ  育苗  じゃがいもの種イモを切り、植えつけ  ビニールハウス補修  冬越し作物の不織布、片づけ  播種(人参、かぶ、二十日大根、小松菜、ほうれん草、からし菜、みず菜、ルッコラ、山東菜)  春野菜のカルチかけ、除草  春野菜の苗の間引き、移植  苗のネズミ除け対策

小林の手帳より

育苗の温度管理について。

キャベツやレタスなどの低温性の春野菜は、発芽時は20℃前後、その後は15~20℃で管理。なるべく10℃以下、または30℃以上にはしないように(特にレタス類の種はは25℃以上では休眠して発芽不良になる)。畑に定植する数日前には順化しておくこと。

ナスやトマトなどの高温性の夏野菜は、発芽時は20℃~30℃で、本葉がはっきりと見えた頃からは20℃くらいで管理。なるべく15℃以下、35℃以上にならないように。定植の数日前からは順化。

以上の温度は気温ではなく、地温。気温の変動により地温も変動するが、時間差があるので考慮。

苗は寒すぎるとと風邪をひくかもしれないが、暑すぎると焼け死んでしまう。温度の下がり過ぎよりも高くなり過ぎに注意すること。ただし、小林農場の場合、温度を低く管理し過ぎて、種の発芽がそろわない。もう少し調整していくこと。

2014年3月22日 (土)

3月16日~3月22日の野菜セット

この週の野菜セットの内容です。

じゃがいも、玉ねぎ、人参、大根、かぶ、里芋、ゴボウ、長ネギ、白カボチャ、白菜、ほうれん草、かき菜、油菜、菜の花  試食用に乾麺

小林の手帳より

  白菜や白カボチャなどが出荷できなくなり、本格的に野菜の端境期(ハザカイキ)へと突入していく。そんな中、初めてゴボウを野菜セットに加えてみた。ゴボウの生育が悪く、今年度はゴボウを収穫する気分になれないままに食べ頃がすぎてしまったが、掘り出してみて、スライサーで千切りにしてきんぴら炒めにして食べてみたらおいしかった。細いゴボウなので、外皮をいちいち切り除くのは大変。ゴボウは外皮に香りが詰まっているので、たわしで外皮をこすって泥を落とす程度にとどめて、できるだけ外皮を残したまま料理したい。

  菜の花を出荷。去年の秋に収穫時期を迎えた小松菜を収穫しきれずにそのまま畑に残していたが、その小松菜から茎がにょきにょきと伸びてつぼみをつけ始めた。この茎とつぼみの部分を一本一本かきとって集めて、「菜の花」として出荷している。これからしばらく、収穫しきれずに畑に残っているあちらこちらの葉物野菜が時間をずらしながらつぼみをつけてくれるので、5月にナタネがつぼみをつけるまでのしばらくの間、「菜の花」を楽しめると思う。

2014年3月21日 (金)

(二十四節季七十二候) 啓蟄(三月六日~三月二十日)

啓蟄初候 蟄虫啓戸(ちっちゅうこをひらく)

啓蟄次候 桃始笑(ももはじめてわら)

啓蟄末候 菜虫化蝶(なむしちょうとかす)

「山路来て 何やらゆかし すみれ草」(松尾 芭蕉)

以上、「日本の七十二候を楽しむ 旧暦のある暮らし」より

P3120131 オオイヌノフグリ。春の小林農場の畑で最もよく見られる雑草。「雑草」と呼ぶには宝石のように輝く花の青色は美しく、畑が華やぐ。いったい、誰がこの草にこのような名前をつけたのか。

P3190147 オオイヌノフグリと並んで畑でよく見られる雑草、ヒメオドリコソウ。キャベツと相性が良いのだろうか、キャベツ畑で繁茂してキャベツのまわりを赤く染める。

P3120136 今年度のじゃがいもの種イモを分割して、畑に植え付けていった。

P3170141 育苗ハウスにて苗を育てる。キャベツやレタスなどの苗。

P3170143 冬を越して、三月になって暖かくなると、ほうれん草の葉は枯れ葉を落としてきれいな新葉を再生させて、すくすくと空に向かって立ち上がる。とても収穫と出荷のしやすい格好になってくれる。もうほうれん草は花を咲かせてしまって食用として利用できなくなってしまう。それまでにどんどん、出荷している。

2014年3月17日 (月)

3月2日~3月15日の野菜セット

以下はこの週の野菜セットの内容です。

じゃがいも、人参、玉ねぎ、大根、かぶ、里芋、長ネギ、白かぼちゃ、白菜、ほうれん草、かき菜、油菜、ターサイ  試食用に乾麺

小林の手帳より

冬の間はロゼット状の姿をしていたほうれん草が、3月に入ってすぐ、葉を立ち上がらせてきた。もうほうれん草の姿は春のものになってきている。寒さも緩み、ほうれん草にかけていた不織布を全部片づけた。新しく葉を伸ばし、寒さで枯れた葉はほとんど見られない。大きくなり、今の時期のほうれん草の大きさや形はとても収穫、出荷しやすく、大量に出荷できる。寒さが緩んでも、味はそんなに落ちていない。3月の下旬にはほうれん草はつぼみをつけて食べれなくなるので、それまでになんとか、畑に残っているほうれん草をできるだけムダなく出荷しつくしたい。

2014年3月16日 (日)

(二十四節季七十二候)雨水末候 草木萌動(そうもくもえうごく)

候の言葉は 「木の芽起こし(木の芽萌やし、催花雨)」

「はなののののはな はなのななあに なずななのはな なもないのばな」 谷川俊太郎「ののはな」より

以上、「日本の七十二候を楽しむ 旧暦のある暮らしより(東邦出版)より

三月一日(土) 全国火災予防運動  くもり 7℃~8℃

P3070124 仕事  ボカシ肥の袋詰め 育苗ハウスの整理  トンネル張り  買い物

(写真)冬の間砂漠のように静かだった畑も、雨水になってからまだ背丈は小さいながらも草が表土を覆い始めている。

三月二日(日) くもり 2℃~6℃

P3010109 仕事  春野菜の播種  苗の移動  温床枠の整備

(写真)畑に転がったままになっていた去年の玉ねぎ。冬の寒さに耐え抜き、根を地面に生やし、新たに芽を伸ばそうとしていた。

三月三日(月) ひな祭り、耳の日 晴れ 3℃~10℃

P1290008 仕事  収穫、出荷

(写真)包丁を入れた白かぼちゃ。外皮は白く、中は橙色。皮は固いが味は良い。まもなく白かぼちゃの出荷も終了する。

三月四日(火) 晴れ -4℃~10℃

P3070120

仕事  配送  チラシ配り  買い物

(写真)ほうれん草。寒くなるとほうれん草の葉はお日様の光を存分に浴びようと地面に張りつくように水平に伸びていく。しかし、三月に入って暖かくなり、ほうれん草の葉は垂直に立ちあがってきた。もはや、冬のほうれん草の姿ではない。

三月五日(水) 三りんぼう  雨 3℃~6℃

P3090125_2 仕事  春野菜の播種  床土用意

(写真)去年の秋に激しい虫害にあって葉が虫食い穴だらけになって出荷ができなかったみぶ菜。そのまま放置されていたが、冬の寒さを生き残った。暖かくなって新しい葉を伸ばし、今は見違えるくらい、虫食われ穴のないきれいな葉を輝かせていた。

2014年3月15日 (土)

小林農場の小麦粉 さまざまな用途

小林農場で作った小麦粉は中力粉です。一般的に売られている小麦粉の多くは薄力粉ですが、中力粉は水に溶かしたときに薄力粉と比べて粘りが強く、お好み焼きやすいとん、パンやうどんも作れます。天ぷらにも使えて、万能な小麦粉です。

P3030118最近、私が主食のようにして食べている「小麦粉こがし」、または「チャパテイモドキ」。フライパンに油を敷いて、塩をふって水によく溶かした小麦粉をフライパンに流し入れて焼いただけ。他に味を加えなくても、素朴な粉の風味だけで十分においしく食べられます。

P2060034 煮もの料理に少し水に溶かした小麦粉を加えると、汁にトロミがついてシチューのようになります。片栗粉の代用にもなります。しょう油と鰹節で味つけしたら、とてもおいしかったです。

P2210071_2 うどんは一般的に中力粉で作られます。自分でうどんを打ちたい人には、中力粉が最適です。すいとんも作れます。

P3110129 小林農場の小麦粉でパンを作った方が、その作品を私にも分けてくださり、おいしくいただきました。普通のパンは強力粉を使うのですが、中力粉でパンを作るとふっくらとするよりもしっとりとして、歯応えを残した独特な食感がします。ヨーロッパでよく食べられているようなパンです。パンの色が茶色になっていますが、それはおそらく、小林農場の小麦粉は精白されていなく、ミレラルや繊維質を含んだ小麦の外側も粉に含まれているからだと思います。「ホームベーカリー」という家庭料理用の道具があれば、簡単な作業で小麦粉をパンにすることができるようです。

2014年3月11日 (火)

3.11は安全を考える日~信頼の中にこそ~

3.11は安全を考える日~信頼の中にこそ~ 平成26年3月10日

日ごとに春めいてまいりました。みなさん、いかがおすごしでしょうか。

  今から3年前に発生した東日本大震災と福島第一原発事故。原発事故の記憶が生々しく残りまだ東北・関東地方の農作物の安全性をめぐって混乱が収まらないでいた頃に、中年の女性の方から小林農場に電話で野菜セットについてのお問い合わせをいただきました。

  「食材への放射能汚染について心配しています。安全に食べられる野菜を探しています。そちらで作っている野菜は絶対に安全ですか?」とたずねる女性。

  「出荷する野菜は定期的に放射能検査をしていこうと思っています。それで、国が定めた規制値を下回るようであれば、出荷していこうと考えています。」と応じる私。

  「私たちの家族の中には幼い子もいます。絶対に安全だと生産者の方が言っていただけないような野菜を買うことはできません。」と女性。

  「放射能汚染の危険性についてはまだはっきりと分からないことがたくさんあります。とりあえず国が定めた規制値に基づいて、その数値を下回るようであればそれほど大きな危険はないと判断して出荷していきたいと考えています。」と同じことを繰り返す私。

  けっきょく女性は野菜セットを注文することをあきらめて電話をきりました。彼女に対して他に対応の仕方がなかったのだろうかと、今でもその時のやりとりを思い出します。

あの頃はどれくらいの被ばく量が安全なのか危険なのか、国の定めた規制値が適切なのかどうか、私の頭の中でも整理しきれずにいました。はっきりと「絶対に安全なので全く心配しなくてもいいですよ。」などと軽々しく言う気にはなれませんでした。

放射能汚染を避けるために国内産の農産物を買うことを避けて外国産の農作物を買えば、放射能の心配は減るかもしれません。でも、国内産では滅多に見られないような残留農薬を多く含む食材や遺伝子組み換え食品、あらゆる偽装がされた食品などが日本の市場に侵入するようになり、新たな危険性を抱えることになるかもしれません。

農薬や食品添加物や遺伝子組み換えや食材偽装など、他にもたくさん食品にまつわる深刻な問題があるのに、放射能汚染のことばかりが注目されて、福島県や東北・関東地方の農産物ばかりが危険視される風潮に、違和感を感じずにはいられませんでした。

さまざまな環境汚染が全世界に広がっています。どの食材にもなにかしらの危険性があります。世界中、どこを探しても「絶対に安全な食材」を見つけるのは困難でしょう。どんなに生産者が努力しても、「絶対に安全な食材」を作れないのが現実です。

しかし、生産者も消費者も努力すれば、食品の安全性を高めていくことはできます。東日本に暮らしている消費者の方々が顔の見える地元の生産者と共に、放射能汚染の中でどのようにして食品の安全性を高めていくか対策を練る。そうすることによって、どこか遠くの正体の分からぬ食品を入手するよりも、食の安全を確保していけると思います。

生産者と消費者が顔の見える信頼関係を築く中で作り出される食材こそがこの世で一番安全な食材なのだと、私は思います。

3.11は安全を考える日~数値の確認~

3.11は「安全」を考える日 ~数値の確認~  平成25年3月4日

寒さもだいぶゆるんできた今日この頃です。みなさん、いかがおすごしでしょうか。

  今年も間もなく、3月11日を迎えようとしています。3年前のこの日、東日本大震災が発生し、それに伴って福島第一原発が破損、広い範囲が放射能で汚染される究極の自然環境破壊が生じました。3月11日は「安全を考える日」と、私は独自に設定しました。

  原発事故が起こった後、私なりに放射能について勉強しました。現在の科学では人体がどれくらいの放射線量に被ばくすれば健康被害が生じるのか、まだはっきりとわかっていません。そこで日本では議論を尽くした結果、とりあえず原発などで人工的に生じた放射線による一般人に与える被ばくは「年間で1mSvまでに抑えること」と法律に定められています(Svは放射線量を表す単位)。この規制値は事故発生までは厳守されてきました。

  福島第一原発事故により原発周辺の広い範囲の農地も農産物も汚染され、農産物への規制値が暫定的に設けられました。話がややこしくなりますが、食品中に含まれている放射線量はSvではなくBq(ベクレル)という単位が使われます。現在の日本の規制値では「1kgあたり100Bqまで」として、それ以上の数値が検出される農産物は出荷が停止されます。放射性物質を含んだ食材を食べると、体内で放射線に被ばくします。簡単な試算によると、1kgあたり100Bqの放射性物質を含んだ食材を毎日普通に食べ続けていると、年間で1mSvくらいの被ばくを受けることになります。

  中部大学の武田邦彦教授のブログでは、法律で定められた「年間1mSvまで」という規制値を尊守することが大切だと主張しています。現在の農産物の規制値を適用すれば、食品だけからの被ばくは年間1mSvまでに抑えることができます。しかし、現在は空間にも放射性物質が漂い、飲み水にも放射性物質が含まれています。食品以外からも被ばくする可能性を考えると、もっと農作物への規制値を厳しくする必要があるとして、武田教授の試算では規制値を「1kgあたり40Bqまで」にするべきだと主張しています。

  1Bqでも危険という主張もあれば100Bq以上でも安全という主張もあり、食品の放射線量をめぐる見解は人によってさまざまで合意がなされていません。この場合は、武田教授のおっしゃるとおり、議論を尽くされて制定されて長い間法律によって厳守されてきた数値に従って規制値を設けるのが妥当だと思います。

  原発事故が起こってから3年。日本の土壌では放射性物質が農作物に移行しにくいことが分かってきて、各地で実施されている検査ではほとんどの農作物から放射性物質が検出されることがなくなりました。私もこの冬、念のために小林農場のじゃがいもを地元の農業振興事務所で検査してもらいましたが、結果は予想通りに「不検出」でした(検出限界値は3Bq/kg)。放射能汚染の影響を受けやすい落ち葉で作った堆肥も検査してもらいました。落ち葉などの有機物に対しては国の規制値は「1kgあたり400Bqまで」と定めていますが、小林農場の落ち葉堆肥は「1kgあたり70Bq」と規制値を大きく下回りました。落ち葉で作った堆肥に関しては今後も検査を継続していきたいと考えています。

  以上のように具体的な数値を確認しながら食の安全性を確保していきたいと思います。

3・11から3年 原発事故について まとめ

3年前の3月11日に原発事故が発生して福島県を中心にして大地も農作物も放射能で汚染されました。農場の作物の安全性を確認するため、それまで全く関心のなかった原発や放射能について勉強することとなりました。いろんな場所から情報を集めたのだけれども、その中で印象深く私の記憶に残った情報源をみなさんにお伝えいたします。興味のある方は、ご覧になってみてください。

食品と暮らしの安全基金

  食や暮らしの安全についての調査をしているNPO法人。日本での食品への放射能規制値をもっと厳しくするべきと提言。

著書「放射能を防ぐ知恵」「食べるな、危険!」「リサイクルは資源のムダ使い」など。

FOOCOM.NET

  食情報を提供する消費者団体。放射能汚染を心配しすぎるあまり他にさまざまな問題が生じていると指摘。

武田邦彦 

  以前は原発の専門家として活躍し、現在は地球環境問題などを研究している科学者。放射線量の危険性の評価や脱原発の必要性など、科学的思考に基づいて解説。

著書「子供を放射能から守りぬく方法」「環境問題はなぜウソがまかりとおるのか」など。

中川恵一

  放射線医学者。低線量での被ばくは危険性が低いと主張し、放射能を心配し過ぎることによって生じる害を懸念。

著書「放射線医が語る - 被ばくと発がんの真実」など

小林よしのり 

  マンガという手法で世の中に強烈な影響を与え続けてきた気鋭のマンガ家が、脱原発を訴えながら原発推進派の主張を徹底的に論破。

著書「ゴーマニズム宣言スペシャル・脱原発論」「ゴーマニズム宣言スペシャル・反TPP論」など。

現代農業

  農業用の専門誌。農業の立場から脱原発を主張。

新聞社説一覧

  主要な新聞各社の毎日の社説が一覧できます。朝日新聞、毎日新聞、東京新聞は脱原発の立場で、読売新聞、日本経済新聞、産経新聞は原発存続の立場で主張。

これら以外にも栃木県那須町の「非電化工房」の代表の藤村靖之さんがお話になった、放射能汚染を受けた地域の住民たちの活動も、とても記憶に残る話でした。

以上は、原発反対意見もあれば、原発賛成意見もあります。放射線量の危険性の評価については「年間100mSVの被ばくまでは安全」から「年間0.1mSVの被ばくでも危険」まで、意見はバラバラ。いろんな意見に触れることにより、自分の理解も深まっていくのではないかと思います。

小林のくだしたまとめ

  やはり放射線の危険性については甘く考えない方がよいと思います。「放射能を心配しすぎるとむしろ身心の健康に良くない」と考えるのではなく、「心配しすぎてこしたことはない」と考えたほうがよいと思います。

  原発は存続させなくてはいけない理由は全く見当たらないです。その気になれば脱原発は十分に可能で、難しいことではありません。「即時の脱原発」は極論ではなく、最も真っ当な主張でしょう。今回の事故で国土を深く傷つけた危険な原発を、なぜ我慢して再稼働させなくてはいけないのか?

  安部政権は原発の再稼働をさせるつもりでいます。でも、この日本は世界中で最も自然災害の多い国で、原発を存続させていれば、間違いなく福島の悲劇は繰り返されます。

  もし再稼働して再び原発事故が起こって国土が汚染されれば、安部首相は責任をとって切腹しなくてはいけません。その覚悟はできていますか?

この福島第一原発事故の記憶は、時間がたって世間から風化されていくかもしれません。私は年が経つ度により鮮明にこの事故の不条理をこのブログに刻んでいきたいと思います。

2014年3月 8日 (土)

(二十四節季七十二候) 雨水次候 霞始靆(かすみはじめてたなびく)

候の言葉は「霞(かすみ)」「野焼き」

「この庭の いづこに立つも 霞かな」 高浜 虚子

以上は「日本の七十二候を楽しむ 旧暦のある暮らし(東邦出版)」より

二月二十四日(月)  晴れ 〇℃~9℃

P1290001 仕事  収穫、出荷

(写真)室内に保存している白菜。今年はうまく貯蔵できず、すいぶんと白菜の外葉が傷み、外葉を取り除いて出荷しているので、出荷している白菜はみんな小さくなっている。

二月二十五日(火)  晴れ -2℃~13℃

P2240083 仕事  配送、チラシ配り、買い物

(写真)借家の前のハクモクレンの木にキツツキの仲間(コゲラ?)。くちばしで絶え間なく幹を叩く心地よい音。

二月二十六日(水)  晴れ -1℃~13℃

P2280105 仕事  播種  もみ殻入手

(写真)夜になると温床の中にネズミが出没して苗を食べてしまうので、夜間は苗の上にフタをして防御。

二月二十七日(木)  くもり  3℃~10℃

P1300012 仕事  播種  玉ねぎ苗、植え直し 収穫、出荷

(写真)近所の稲作農家の方よりもみ殻をいただいてきた。

二月二十八日(金) 三の午  晴れ 6℃~18℃

P2270098 仕事  片づけ  確定申告

(写真)今年度の春作に播く種。早めに購入しておいた。

2014年3月 6日 (木)

(二十四節季七十二候) 雨水初候 土脈潤起(どみゃくうるおいおこる) 

候の言葉は「獺(かわうそ)魚を祭る」

「茶器どもを 獺(おそ)の祭の 並べ方」 正岡 子規

以上、「日本の七十二候を楽しむ 旧暦のある暮らし」より

二月十九日(水) 雨水  晴れ  -5℃~7℃ 

P2190066

仕事  播種  トンネル張り

(写真)ポットに床土を詰めて種を播き温床に入れて、今年度の育苗が開始。

二月二十日(木) 晴れ -4℃~7℃

P2220073 仕事  収穫、出荷

(写真)まだまだ寒い時期なので、露地に種を播いたらビニールトンネルを張って保温する。

二月二十一日(金) 三りんぼう 晴れ  -4℃~10℃

P2200067 仕事  ハウス解体  玉ねぎ苗、植え直し

(写真)人参収穫の様子。防寒のためにたっぷりと土をかぶせておいた人参を掘りだして並べる。

二月二十二日(土)  甲子  晴れ  -5℃~8℃

P2210071 仕事  もみ殻入手  玉ねぎ苗、植え直す  トラクター耕運

(写真)小林農場で育った小麦を近所の製麺所で加工していただいた乾麺。よく見ると、色が黒っぽい。精白されずに残ったミレラルや繊維質などが含まれているため。

二月二十三日(日) 皇太子誕生日  晴れ  -4℃~9℃

P2260096 仕事  片づけ

(写真)2月19日に播いた種が、発芽した。 

2014年3月 5日 (水)

小林農場の小麦で作りました

小林農場の小麦で作りました   平成26年2月24日

梅のつぼみもふくらんできました。みなさん、いかがおすごしでしょうか。

  小林農場で小麦を栽培して、小麦粉や乾麺に加工しました。小麦は野菜とは違って、収穫してから食材なるまで、いくつかの手間をかけます。刈り取った小麦の穂を叩いたりして種を外し、種を数日間日干しして十分に乾かし、混ざっているゴミや虫を除き、そのあと製粉や製麺などの加工を施して、ようやく食べ物になって食べることができます。

  小麦や稲などの穀物の収穫では、農業機械が必要です。人の手のみで行っていては、時間が足りません。小林農場には機械がありませんでしたが、去年は地主さんのご好意により、地主さんの機械をお借りできることになりました。初めて小麦を収穫いたしました。

製粉や製麺は地元の製粉所や製麺所に小麦をお渡しして委託しました。個人が経営している小さな加工所で、小麦の風味を大切にした丁寧な手法で加工してくださいました。食品添加物は全く加えられていません。無農薬栽培で小麦を育て、安全で良質な加工品を生産している他の多くの農家も、こちらの加工所に製粉製麺を委託しているようです。

小麦を加工所にお渡ししてから数週間後、小林農場の小麦が小麦粉と乾麺の姿になって帰ってきました。今まで生野菜のみを生産してきた小林農場にとって、これらは初めて生産された加工品となります。小林農場の幅が新たに広がりました。

スーパーなどで一般的に販売されている小麦粉は薄力粉のようですが、小林農場の小麦粉は中力粉です。水を加えて練ると、薄力粉よりも粘り気が強いです。

挽きたての小麦粉をさっそく、水で練ってフライパンにごま油を広げて焼いて食べてみました。粘りがあるので生地の形が崩れず、ナンやチャパテイのようになります。味付けは塩のみ。なのにとてもおいしかったです。挽きたての粉の風味には感動いたしました。

残念なのは、製粉してから時間が経てば、この粉の風味が落ちてしまうことです。風味をできるだけ長く保てるよう、我が家の家庭用冷蔵庫を空にして、詰められるだけ小麦粉を冷蔵庫に詰め、冷蔵保存しています。

最近の私の食卓では、小麦粉が大活躍。小麦粉で団子を作ってすいとんにして、味噌汁の中に加えてみました。いろんな野菜を加えて炒め、お好み焼きにして食べたりもしています。これらの料理には粘りのない薄力粉よりも中力粉のほうがむいています。

私は自分で作ったことはありませんが、私の友人が中力粉でパンを焼いてくれたことがあります。手作りのパンのおいしさを堪能しました。中力粉は万能選手なのです。

乾麺もできあがったその日のうちに、試食してみました。家族で楽しむ鍋料理の最後にぐつぐつとうどんを煮込んで食べたりしますが、その時にこのコシの強くて煮崩れしにくい乾麺が最適だと思います。よく見ると麺の色が黒っぽいです。製麺時に精白がされていないようで、ミレラルや繊維質などの栄養素もこの乾麺の中に詰まっているようです。

出荷できる野菜が少ない季節は、代わりにこれらの加工品が野菜セットに加わるかもしれません。それ以外の時期は、希望される方のみにお届けしていきたいと思います。

2014年3月 1日 (土)

2月16日~2月28日の野菜セット

以下はこの週の野菜セットの内容です。

じゃがいも、人参、玉ねぎ、大根、かぶ、里芋、白かぼちゃ、白菜、ほうれん草、油菜、かき菜、ターサイ  サービスで小麦粉

小林の手帳より

2月は上記の13品目で野菜セットの内容を固定した。このうち、ターサイが間もなく収穫時期を終え、続いて白菜、白かぼちゃ、玉ねぎなども3月の中旬に出荷が終わる。野菜のハザカイキに突入していくので、その対策をうつこと。

ジャガイモの品種は今までメークインを野菜セットに出荷してきたが、最近はトヨシロに変えてみた。確かにメークインの方が味は濃くて煮崩れしにくいのだが、トヨシロは味が控えめでどの料理にもあい、ほくほくとした食感も残っていて、私自身はトヨシロのほうが好きだ。ただ、収穫時期が遅れたのが原因で、中身の固いいももときどき混ざっている。できるだけ多く試食してみて、品質を確かめながら、出荷していきたい。

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