受け取る側の視点でみれば
受け取る側からの視点でみれば 平成25年10月15日
秋の夜長、みなさん、いかがおすごしでしょうか?
私の食事は毎日、小林農場から採れた野菜を料理して自炊しています。自分の食べ物を自給できる幸せに浸れるし、食費もかかりません。なによりも、料理することによって小林農場の野菜を受け取ってくださっているみなさんがどんなふうにこの食材を扱っていらっしゃるのか、少しでもみなさんの立場に立って想像することができます。
少し心配なことがあります。家庭菜園などで自分で野菜を作った人達はみんな口をそろえて「自分で作った野菜は特別においしく感じる」と言います。本当にその通りで、私も自分で作った野菜は、際立ってまずくなければなんでもかんでもおいしく感じてしまいます。自分が作った野菜の味を客観的に評価することは、けっこう難しいです。
私は畑にいけば簡単に食材を手に入れることができますが、みなさんは食材を入手するためにお金を支払います。食材に向き合う姿勢が若干、違ってきます。
私には妻もなく子供もいなく、いっしょに食事をともにする家族がいません。自分のためだけに料理をします。家族のためにおいしい料理を作るという大役を担っている主婦や主夫の方々と、ここでも食材に向き合う姿勢に違いが生じやすくなるかもしれません。
小林一人の感性のみで野菜セットを作っていけば、みなさんの想いとはくいちがった野菜セットになっていくだろうと感じます。毎月、東京で暮らしている父と母に野菜セットを贈っているのですが、その度に母から野菜セットについての感想が返ってきます。消費者の視点からの忠告は貴重です。
以前に段ボールに野菜をそのまま詰め込んで実家に届けていましたが、「段ボールから野菜を取り出して冷蔵庫にしまう時、野菜についている泥が床にこぼれて台所がドロドロに汚れてしまう。」という母からの指摘を受けて、それ以降、野菜セットに詰める野菜はちゃんと一品一品袋に入れてお届けするようにしました。
小林農場の野菜セットは、おかげさまで多くのみなさんからご好評をいただいてまいりましたが、一部の方からは「セットの中に入っている野菜が傷んでいた」とのご指摘もいただいています。真剣に受けとめるべき貴重なご指摘です。
横浜市に暮らす姉にも野菜セットを定期的に届けているので、先日、姉に電話をして野菜セットの感想をきいてみました。以前にみなさんからご指摘を受けた品目について順番にひとつひとつ、姉にたずねてみました。話を聞いていると姉に届けている野菜セットの状態は良好のようなので、安心いたしました。
「もし万が一、届けた野菜セットに不備な点があったら伝えてほしい。それで改善していくことができるから」と姉につたえました。これからも実家や姉に電話をして、届けた野菜セットの状態について詳しく教えてもらおうと思います。
みなさんからの声に揉まれれば揉まれるほどに野菜セットの質は向上していくことでしょう。「いつもおいしくいただいています」と言っていただける野菜セットにしたいです。
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