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2013年8月

2013年8月30日 (金)

8月25日~8月31日の野菜セット

以下はこの週の野菜セットの内容です。

じゃがいも、玉ねぎ、人参、長ネギ、ナス、ピーマン、キュウリ、オクラ、トマト、ミニトマト、ゴーヤ、米ナス、甘トウガラシ、赤ピーマン、モロヘイヤ、空心菜、ニラ、エゴマの葉

小林の手帳より

P8300055 現在収穫しているキュウリ。

P8300053収穫適期のキュウリ。まわりの黄色い花も数日後には果実となり収穫される。

品種名は「霜月青長」。地元の種苗屋さんで見つけてきた。販売されているほとんどの種が交配種だが、この品種は希少な固定種、つまり、自家採種ができる。

肌は色白く、外皮も中身も柔らかくて食味は良好。ほとんどが曲がることが少なく、まっすぐなキュウリが収穫できる。台風の季節になると支柱を登っていくキュウリは台風でなぎ倒されてしまう場合があるけれど、このキュウリは地に這わせて生育させることもできて、強風の害を避けることができる。去年は地這え栽培をしてみたが、とても良い成績だった。

今年も形の良いキュウリが驚くほどたくさん収穫できている。雨が降るようになった2週間ほど前から絶好調で、今週1週間はこのキュウリだけで一万円ほど稼いだと思う(今の時期は市場ではキュウリが希少になってきているので、直売所で販売すればいくらでも売れる)。

この品種に惚れこんだ。自家採種できるので、自家採種をするつもりでいる。

2013年8月29日 (木)

今日の農場の風景

P8290043 天にむかって背伸びするオオブタクサとうろこ雲。

P8270011 緑のカーテンの中でかくれんぼしているゴーヤ。ゴーヤの香りが香ばしい。

P8260004_3 P8260005

2013年8月28日 (水)

一人勉強会 雑草による土壌診断

畑に生えている雑草の種類を確認して、土の状態を推測する。

参考にさせていただいたサイト 「ゼロからの60坪自然菜園」--->作付けの目安となる草について

「現代農業 2010年8月号」も参考

小林農場に生えている草

  オオブタクサ---新畑で繁茂。通常は河原や荒れ地に生育。それなりに作物が育っている。

  オナモミ---新畑で繁茂。通常は河原や空き地に生育。それなりに作物が育っている。

  ひえーーー外畑で繁茂。肥沃地とやせ地の中間くらいの状態で、多くの野菜を育てやすいらしい。

  スギナーーー新畑の奥に繁茂。やせ地で、ここで育てた作物は明らかに生育が悪い。

  ハコベーーー春にどの畑にも見られる。肥沃地に生える雑草で、どの作物もこの土で元気に生育する。

  他にも、イヌタデ、メヒシバ、エノコログサ、アメリカンセンダングサ。春はヒメオドリコソウ、オオイヌノフグリなど。

作物栽培の適地

  やせ地でも育つーーー大豆、小豆

  そんなに肥えていなくても育つーーー根菜類、豆類、葉菜類、カボチャ、キュウリなど

  肥えている場所で育つーーー果菜類など

  肥えていないと育たないーーーキャベツ、白菜など

今後、畑に生える草の種類を確認しておくこと。土の診断に利用しておくため。 

2013年8月25日 (日)

人と人を結ぶ装置

人と人を結ぶ装置   平成25年8月18日

残暑お見舞いもうしあげます。みなさん、いかがおすごしでしょうか。

  昨日、七月に種がまかれて現在は芽が出て間もない人参のまわりに生えている雑草を取り除く作業をしました。ただの除草作業ではありません。雑草は私の膝の高さくらいにまで伸びて、すっかり小さな人参の赤ちゃんを覆ってしまっていました。この雑草の海から雑草を片っ端から引き抜いて人参だけを残していく作業は、とても困難でした。

  もっと雑草が小さいうちに除草しておけば、こんなに苦労しなくてすんだはずでした。それは百も承知しているのだけれど、どうしても他の仕事も忙しくて人参に手が回りませんでした。人参畑にかぎらず、畑のあちらこちらが雑草の海になっています。

  小林農場は、私一人だけです。作物の栽培だけではなく、出荷作業も事務仕事も販路開拓も炊事、洗濯、掃除も一人でやってきました。しかし、一人で農業をやっていくには、あまりにも人手がたりません。今までなんとかみなさんにおいしい野菜をお届けできたのも、私の未熟な栽培技術でも作物が自分の力でたくましく生育してくれているおかげです。

たった一人で農業をこなしている能力の高い農家も実際にいますが、私のように普通の人間には難しいです。私もがんばって自分を鍛えれば一人でやっていける能力を身につけることができるかもしれませんが、それよりも先に、早く私といっしょに農場を支えてくれる嫁さんをみつけたほうが良いのでしょう。

  人は一人では生きられない弱い存在だと思います。その弱さを自覚することは決して恥ずかしことではなく、大事なことです。「自分は誰の支えがなくても一人で生きていける」と勘違いしながら暮らしていることが恥ずかしいことだと思います。

  現代は昔と比べてずいぶんと便利になりました。この「便利」とは、「人間関係のわずらわしさを排除して、人と関わらなくても暮らしていける」という意味も含みます。インターネットがあれば、人と顔を合わせなくても情報は入手できるし、買い物もできます。

そんな現代の中でも、農業という産業はまだまだ「不便」で手間のかかる生業です。人手の必要な仕事が多く、複数の人がお互いに気を配りながら協力しなくてはいけないようになっています。必要に迫られてみんなでいっしょに仕事をするわけですが、その中で自ずとお互いに人情や愛情が育まれていきます。インターネットがあれば自室にいても他人と便利に伝達し合えますがそれだけではこの確かな人情や愛情を育むことができません。

農業とは、食べ物を生産するだけではなく、実は、人と人の絆を育むきっかけを与えてくれる装置だったのです。人づき合いが苦手な私がこうして社会と関わり合いをもって暮らしていけているのも、農業の現場に身を置いているからなのです。

だから、一人では農業をやっていくことが難しいという現実をつきつけられても失望することなどありません。畑は私にとても大事なことを教えてくれているのだから。「一人だけで生きようとするな。皆と支え合いながら生きろ。そこにこそ幸せがある。」と。

生産の現場を大切にすれば、世の中は情であふれ、人は孤立することがありません。

2013年8月24日 (土)

栽培暦 8月18日~8月24日

以下はこの週に行った仕事です。

収穫、出荷  片づけ  育苗  苗、間引き  人参除草  播種(小松菜、フダンソウ、からし菜、ルッコラ、二十日大根、かぶ、大根、人参、ごぼう)  トウモロコシ間引き  播種(白菜、シュンギク、アスパラ菜、レタス、サニーレタス)  定植(キャベツ、茎ブロッコリー、アスパラ菜)  大豆、小豆除草  ニラ除草、摘花  肥料袋詰め  ジャガイモ掘り  刈り払い

8月18日~8月24日

以下はこの週の野菜セットの内容です。

じゃがいも、玉ねぎ、人参、長ネギ、ナス、キュウリ、ピーマン、トマト、ミニトマト、オクラ、米ナス、甘トウガラシ、赤ピーマン、ゴーヤ、モロヘイヤ、空心菜、ニラ

「毎回更新 野菜セットの食べ方」配布

2013年8月21日 (水)

一人勉強会 自家採種方法

霜月青長(キュウリ)  果皮が黄色くなってから収穫。

真黒早生(ナス)  果皮が黄色くなってから収穫。

ポンテローザ(露地トマト)  食べ頃の完熟した果実を収穫。

東京五角(オクラ)  さやの色が茶色になって全体がカラカラに乾いて裂け始めたら収穫。

収穫後 

  1.1週間ほどおいて追熟。

  2.種を大雑把に取り出す。

  3.ポリ袋に入れて軽く発酵(1~2日間)。

  4.種子を洗う。

  5.乾燥させる(数日間)。

  6.貯蔵する。

  (オクラは1、3,4を省略)

必要なもの  種を陰干しできる空間、ポリ袋、ボール、細かい目のザル、貯蔵用容器、乾燥剤

以上がだいたいの流れ。詳細は「にっぽんたねとりハンドブック」「岩崎さんちの種子採り家庭菜園」を参照。  

2013年8月18日 (日)

雨と畑

雨と畑      平成25年8月12日

立秋とは名ばかりの暑い日が続いております。みなさん、いかがおすごしでしょうか。

  今年、関東地方では梅雨入りしたのは例年よりもずいぶん早く5月の下旬から。でも、それから6月の上旬にかけて、二週間ほどまともに雨が降ることなく、空梅雨でした。

  小林農場の畑は強い粘土質です。粘土で人形や器などを作ったことのある人ならおわかりだと思いますが、粘土は乾くと固くなります。雨が降らない間、畑の土は固くしまってしまいました。

  作物の苗を畑に定植するためにトラクターで耕すと、固い土を叩くトラクターの刃が太鼓を叩くようにものすごい音を響かせていました。やめておけばよいのに意地をはって耕し続けていたら、ついにはトラクターの刃が丸ごと全部、本体から外れてしまいました。

  こんな故障は前代未聞です。なんとか近所の修理屋さんに修理していただくことができましたが、大事なトラクターにはかわいそうなことをしました。トラクターの刃をうち負かせてしまう固い土で、雨で湿らせて柔らかくしないと耕せない畑がいくつかあります。

  畑に播いた種が発芽するには、雨が必要です。畑に植えた苗が根付くには、やはり雨が必要です。雨が降って土がびしょびしょに湿ってしまうと作業がしにくくなるので、種まきや定植は、雨が降る直前を狙って行われます。

常に天気予報で雨がいつ降るか確認して、その日の作業内容をきめていきます。朝は晴れの予報だったのに昼になると雨が降る予報に変わり、昼飯の時間を抜いて慌てて種まきや定植を行ったこともありました。

待てども待てども雨が降らずに畑の土がカラカラに乾ききっていた6月中旬、ようやく天気予報で雨が降る予報に変わったので、モロヘイヤなどの苗をいっきに畑へ植えていきました。ところが、空は曇るのみで、肝心の雨がなかなか降ってきません。畑に植えられたモロヘイヤの苗は日に日に葉をしおらせて見るも無残なほど乾ききってしまいました。

いよいよ手間をかけて自分で苗にかん水するしかないと覚悟を決めたその夜、カンカンと雨が何かを叩く音が聞こえ、その音が次第に大きくなって、ついには本降りとなりました。恵みの雨とはまさにこのこと。次の朝には、苗は両手を広げたように葉を瑞々しく伸ばして蘇生していました。現在、みなさんに良質のモロヘイヤをお届けできているのは、この雨のおかげでした。

雨が多すぎてもいけません。土が乾かずに作業がしにくくなります。7月に入ると雨が多くなり、先日、新たにキュウリの苗を畑に植えたら、ほとんどの苗が地際から傷んで葉をしおらせて、消えてなくなってしまいました。おそらく多湿による害だと思います。

理想的な畑の土は、排水性が良く、それでいて保水性の良いスポンジのような感じのする土です。適切に畑に有機物を与えて土を作るとそのような畑土に変わっていきます。

小林農場のすぐお隣の地主さんの畑がまさにそのような土で、雨が降ろうが降らなかろうが、フカフカとしたスポンジのような状態を維持しています。良いお手本になります。

2013年8月17日 (土)

栽培暦 8月12日~8月17日

以下はこの週に行った仕事です。

収穫、出荷  片づけ  育苗  小麦の選別、袋詰め、貯蔵  サトイモ除草、土寄せ  刈り払い除草  じゃがいも掘り  播種(白菜、シュンギク、茎ブロッコリー、アスパラ菜、レタス、サニーレタス)  大豆、小豆除草  人参間引き、除草  トラクター耕

8月12日~8月17日の野菜セット

以下はこの週の野菜セットの内容です。

じゃがいも、人参、玉ねぎ、長ネギ、ナス、ピーマン、キュウリ、トマト、ミニトマト、オクラ、ゴーヤ、甘トウガラシ、米ナス、小松菜、モロヘイヤ、空心菜、ツルムラサキ、バジル、ニラ

2013年8月14日 (水)

一人勉強会 キュウリの病気

7月下旬に定植したキュウリの苗のほとんどが定植してから1週間のうちにしおれて消えてしまった。

症状:定植後、地際部の茎が細くくびれて、その後苗全体がしおれた。苗立枯病の症状に似ている。

発生原因:土壌に水分が多すぎる場所に苗立枯病の病原菌が繁殖する。今回のキュウリの苗を定植する時期には雨がよく降り、畑は乾かず、定植する前にトラクターで耕す時に湿った土を練ったため、さらに土壌は水分が抜けにくくなり、通気性も悪くなり、粘土のような状態で苗が定植された。

対策:キュウリの苗は土壌を選んで植えたほうが良いかも。もっと排水性が良くて土が練らない場所を選ぶこと。

2013年8月12日 (月)

虫 対 農家

虫 対 農家    平成25年8月5日

梅雨のように雨雲が連日、空を覆っています。みなさん、いかがおすごしでしょうか。

  季節は真夏ですが、秋や冬に収穫される秋作の作物の栽培の準備が始まっています。虫の活動が活発になり、野菜栽培では一年で最も虫害に悩まされる季節を迎えようとしています。特に農薬を使わずに野菜を育てている農家にとっては、試練の時期です。

  ここ数年間、毎年のように秋の畑に出現するようになった新手の害虫、シンクイムシ。蛾の幼虫で、小さな芋虫です。作物がまだ小さな苗のときに苗の中心部の新芽にうまくもぐりこみ新芽を丸ごと食べてしまいます。そうなると作物の生育は止まってしまい、収穫できなくなります。

  シンクイムシが食べるのは、アブラナ科の作物です。アブラナ科には、キャベツ、白菜などの結球野菜や大根、かぶなどの根菜類、そして、小松菜などのほとんどの葉物野菜が含まれています。

  これらの作物をシンクイムシから守るには、ひたすら手で捕獲するしかありません。しかし、畑に這いつくばり、新芽の狭い空間にもぐりこんでいるシンクイムシを針でつまみだして捕まえる作業は、手間がかかります。

次に紹介するのも毎年おなじみの害虫、ネキリムシ。やはり蛾の幼虫の芋虫なのですが、今までこの虫によって手痛い目にあわされてきました。作物の苗を畑に植えた後の2,3日の間に、この虫によって苗が次々に地際から切断されてしまいます。去年の秋はせっかく手間をかけて育てて植えた苗の3割から4割ほどがネキリムシに切られてなくなってしまい、頭にくるやら泣きたくなるやら。

夜間に活動して昼間の間は地中にもぐってしまうので、この虫を見つけて捕まえるのは困難です。雑草の生い茂っている畑に卵を産みつけて繁殖するので、対策としては、苗を定植する畑をきれいに除草しておくとよいようです。

  8月、9月に畑で育てるアブラナ科の野菜の作付け量はできるだけ少なく抑えて、防虫の負担を減らしていこうと思っています。秋分(9月下旬)がすぎたころから虫はぱたりと活動をやめて冬眠の用意を始めます。これから先は虫害に心配しなくてすみます。

それまで作付け量を少なくおさえてきた葉物野菜や大根、かぶなどを、秋分がすぎた後にたくさん種を播きます。虫害を受けずに育った葉物野菜には虫食い穴はなく、大根やかぶも虫がかじった跡がなくきれいな肌をしています。これらの作物が次の冬の間ずっと、収穫、出荷されていきます。

  作物に大きな害をもたらす害虫の種類は実はそんなに多くなく、小林農場では、シンクイムシとネキリムシとヨトウムシとキスジノミハムシくらいでしょうか。去年一年間、害虫を手でとってつぶす作業を行ったのは8月と9月のみで、他の月ではほとんど害虫対策をせずにすんでいます。一年間をとおして振り返ると、農薬がなくても十分に作物を栽培して収穫していくことは可能だと思います。

2013年8月11日 (日)

栽培暦 8月4日~8月11日

以下はこの週に行った仕事内容です。

収穫、出荷  片づけ  育苗  長ネギ除草、土寄せ  じゃがいも収穫  定植(サヤインゲン、キュウリ)  人参播種  アスパラガス除草、追肥、マルチ  タカノツメ除草  きゅうり芽かき  刈り払い  トラクター耕  

8月4日~8月10日の野菜セット

以下はこの週の野菜セットの内容です。

じゃがいも、人参、玉ねぎ、長ネギ、なす、ピーマン、キュウリ、オクラ、米ナス、甘トウガラシ、トマト、ミニトマト、小松菜、モロヘイヤ、空心菜、ツルムラサキ、バジル、ニラ

2013年8月 9日 (金)

夏休み 作業日記 8月8日 長ネギの株もとに土をよせました。

P8092536

2013年8月 8日 (木)

夏休み 作業日記 8月7日 アスパラガスを除草しました。

P8082534 アスパラガスを除草しました。

2013年8月 7日 (水)

栽培暦 7月28日~8月3日

以下はこの週に行った仕事です。

収穫、出荷  片づけ  育苗  じゃがいも収穫  ハウス資材入手  人参播種  除草(長ネギ、里芋)  播種(茎ブロッコリー、アスパラ菜、シュンギク)  トマト、ミニトマト除草、誘引  

7月28日~8月3日の野菜セット

以下はこの週の野菜セットの内容です。

じゃがいも、玉ねぎ、人参、長ネギ、ナス、きゅうり、ピーマン、ズッキーニ、トマト、ミニトマト、オクラ、米ナス、甘トウガラシ、モロヘイヤ、空心菜、フダンソウ、バジル、ニラ

2013年8月 5日 (月)

キャベツの思い出

キャベツの思い出  平成25年7月29日

雨模様の夏休みの始まりとなりました。みなさん、いかがおすごしでしょうか。

例年、7月下旬にキャベツの種を播種箱に播いて、秋作の作物の苗作りが幕を開けます。8月下旬には苗を畑に定植します。そうすると、冬になって畑の作物が凍ってしまう前に、キャベツは収穫適期を迎えます。

ただ、7月から9月下旬までは虫が活発に活動する時期でもあります。特にキャベツは虫害を受けやすいので、防虫対策が不可欠です。

近年は夏から秋に移り変わる時期の気温が明らかに一昔前と比べて高くなり、それに伴って虫が多く発生するようになり、作物への虫害が年々ひどくなってきています。無農薬栽培での一番有効な防虫方法は、作物にくっついている害虫を一匹一匹手でつまみだしてつぶすことです。しかし、手間のかかる作業で、人手がないと間に合いません。

そこで私は、究極の防虫方法を思いつきました。秋にキャベツを作るのをやめようと思います。キャベツを作らなければ、虫害で悩む機会も減るでしょう。

もちろん秋にキャベツを食べられなくなってしまうでしょう。でも、秋にはサツマイモ、里芋、かぼちゃ、長ネギなど、あまり虫害を受けることなく生育して収穫される作物が他にもたくさんあります。虫害が年々ひどくなってきている秋は、もはやキャベツ栽培の旬ではありません。虫害のひどい時期にわざわざがんばって作ることはありません。

去年の秋、9月に入ってから春キャベツの種を播き、畑の虫たちが活動をやめて冬支度を始める10月の中旬頃になるのを待って、苗を畑に定植しました。これだけ遅い時期の定植では、冬がやってくる前には収穫できず、冬を越して次の年の春に収穫することになります。

寒さにあまり強くないキャベツも、まだ結球していない小さな苗の状態であれば耐寒性があります。次第に気候が春めいてくるとキャベツも立派に成長していき、その時はまだ虫たちは冬眠から覚めきれていなく、虫害を受けることなく結球していきました。

そして今年の4月下旬より収穫適期を迎えました。本当に虫食われ穴のないきれいなキャベツで、「本当はキャベツに農薬をまいているんじゃないの?」と人から疑われてもしかたがないと思うくらいでした。収穫まで私は、この春キャベツに対していっさい防虫対策はしていなく、虫一匹たりとも捕まえたことがありませでした。

春キャベツは7月くらいまで出荷できますが、秋ほど虫害はひどくありません。春の虫はキャベツの外葉を食べるのみで、収穫した後、外葉を厚くむけばきれいな姿でキャベツをみなさんにお届けできます。これからも春は今までどおりたくさんキャベツをお届けいたします。

「無農薬栽培は手間がかかって大変でしょ?」とよく人から聞かれます。私は大変な栽培はやりたくありません。作物に合わせて栽培する時期を考慮したり、単作ではなく多品目の作物を栽培したり、いろいろ工夫することによって無農薬栽培を大変ではない栽培にしていけるのではないでしょうか。

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