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2013年7月15日 (月)

野菜セットの質の向上のための心得

野菜セットの質の向上のための心得   平成25年7月8日

七夕の候、みなさん、いかがおすごしでしょうか。

  6月下旬の梅雨の真っ最中、春野菜のブロッコリーにとってはすでに気温は高すぎる季節で、多くのブロッコリーが畑で収穫されぬまま傷んでいました。もったいないと思って、まだ傷んでいないブロッコリーを見つけ出して収穫して、野菜セットにくわえました。

  しかし、ただでさえ保存性の良くない作物です。みなさんのご自宅に野菜セットが着いたときには、ブロッコリーが食べられる状態ではなかったというご報告を、今までに何度かいただきました。この高温の季節には、配送中にすでに傷み始めてしまうのでしょう。

  小林農場の野菜セットはその野菜の種類数の多さを誇りとしてきました。旬の野菜はもちろん、旬がすぎたような野菜もセットに加え、種類数を増やすことに力を注ぎました。

  しかしブロッコリーの件のように、旬からはずれた野菜は日持ちがせず、傷みやすいです。無理して種類数を増やすことは、傷んだ野菜を出荷してしまう危険性を高めます。

  本当は旬を迎えている食べ頃の野菜の種類数は、いつもそんなにたくさんあるわけではありません。小林農場と同じように野菜セットを販売している農家の方々の野菜セットの内容を拝見させていただくと、小林農場よりもずっと出荷している野菜の種類数が少ないようです。自信をもって出荷できる旬の野菜のみを厳選している様子がうかがえます。

  農産物は工業製品とは違って、商品は生き物です。出荷した作物の中には農家の予想よりもずっと早く傷んでしまう作物もあるかもしれません。「絶対に傷んだ作物をお届けしたりしません。」とお客さんにお約束しづらいのが、農産物の特性でもあります。

  ただ、あまりに頻繁に傷んだ野菜を出荷しているようでは、それは商品として失格でしょう。みなさんから野菜セットの中の野菜が傷んでいたとのご報告を受ける度に、大変もうしわけなく思います。

  旬から外れた野菜を無理して野菜セットに加える私の癖を改めていこうと思います。そのために野菜セットの中の野菜の種類が減ることもあるかと思いますが(特に2000円セットの場合)、旬の野菜を少し多めに加えることで対応していきたいと思います。

  この春、人参の種は2月から3月にかけて6回に分けて播かれました。前回までは2月に種まきされて収穫適期を迎えてから日が経っていた人参を出荷していましたが、今回は3月に種まきされて収穫適期を迎えて間もない若い人参をお届けいたしました。

  今の時期は夏人参の旬ではありますが、もともと人参もそんなに暑さに強い作物ではありません。出荷するときの管理に注意が必要です。古い人参よりも若い人参を出荷したほうが安全です。このように、同じ作物でも、種まきの時期を少しずつずらすことにより、収穫時期もずらして、常に食べ頃の作物を出荷できるようにしていきたいと思います。

  日本各地では例年よりもかなり早い梅雨明けとなりました。これから夏本番を迎えます。「暑くなってきた!これから俺たちの季節だ!」と踊り出てくるような勢いのある夏野菜をみなさんにお届けしてまいりたいと思います。

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