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2013年6月26日 (水)

「有機」をめぐる話

「有機」をめぐる話     平成25年6月17日

  農薬や化学肥料を散布せずに育てた農作物を「有機農産物」と言います。今の時代、スーパーや食品店などで有機農産物をよくみかけるようになりました。健康や地球環境に対する関心が高くなり、有機農産物が脚光を浴びるようになりました。

  40年ほど前は、絶対に農薬を使わなければ作物が育たないと考えられていて、農薬の害に気づき無農薬で作物を栽培しようとした農家は、まわりの農家からまるで変人のように思われていたらしいです。ここまで有機農産物が世間で一般的に認知されるまで、先駆者的な有機農家の方々やその有機農家を支えてきた消費者の方々の絶え間ない苦労と努力がありました。

  小林農場の野菜は、畑にいっさい農薬や化学肥料を散布していないので、有機農産物です。化学肥料が混じっている床土を使用したり農薬で種子消毒されている種子を使用したりするなど細かな点では課題を残していますが、それらは少しずつ改善してまいりたいと思います。

  直売所などで野菜を売るときは必ず、無農薬で育てたことを示した自家製のシールを貼って、自分の農作物に付加価値をつけています。直売所の方々も有機農産物を喜んで引き取ってくれて、ある直売所ではわざわざ「無農薬農産物コーナー」を作って小林農場の野菜を並べてくださいました。現在、小林農場の野菜セットを食べてくださっている皆さんの中にも、「無農薬で育てています」という小林農場の宣伝文句に興味をもってお試しセットを注文された方も多かったのではないかと思います。

  どなたも「無農薬で育てています」という私の言葉をすんなりと信じてくださいました。「農家は正直者でウソをつくはずがない」という農家に対する信頼感が、日本社会ではまだ生きています。この信頼感を壊すような背信行為を農家は慎まなくてはいけません。

  有機農産物が一般的に知られるようになったとはいえ、有機農産物を栽培している農家の割合は、日本の農家全体の0.1%、ほとんどゼロです。まだまだ農薬に依存した農業が一般的で、有機農産物は希少です。

  「有機農産物」というだけで自分の農作物に希少価値をつけることができます。小林農場もその希少価値を利用して今まで販売してきました。でも、それでいいのでしょうか?

  自然環境にも人の体にもやさしい農業がこの国に根を張るために、もっともっと有機栽培が当たり前になってほしいと思います。どの農家も有機栽培を行えば、小林農場の有機農産物は希少価値を失いますが、それでいいのです。

  農場の作物をみなさんに食べていただきながら農場で繰り広げられる物語をみなさんにお伝えしていく。そうすることによって、農業の世界から消費者のみなさんに感動をお届けしていく。この生産者と消費者の顔の見える関係を築いていくことこそが小林農場の本当の価値です。「農薬を使うか、使わないか」にこだわることよりも、もっと大事な価値です。

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