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2013年3月

2013年3月31日 (日)

大切なことは忘れられやすい

農業を営んでいく上で最も大事なことは何か?私は十分な睡眠、十分な食事の時間、そして片づけなどの整理整頓だと思っています。農業に限らず、すべての仕事でも同じではないでしょうか。

私は子供の頃からお片付けのできない男で、いつも自分の部屋は散らかり放題、どんなに散らかっていても気にせずに暮らしていました。畑仕事が忙しいことを言い訳にして片づけをさぼってきました。

それが最近、片づけを意識するようになりました。ごちゃごちゃしている住まいをかたづけてすっきりとした空間が生まれると、気持ちもすっきりします。物をなくす確率が減ります。そして、お客さんが農場に訪問してきた時に室内で落ち着いてもてなすことができます。

これからは、畑仕事の始まる前の早朝に住まいを片づける時間をしっかりとることを毎日の約束事にしたいと思っています。おそらく3日坊主を何回も繰り返すことになるとは思いますが、あきらめずにこの習慣を身につけていきたいと思います。

仕事を効率的にこなしていくには、心身を良い状態を保っていることが大事です。仕事を頑張ろうとして睡眠時間や食事の時間を削って仕事をするのも、時々ならよいのかもしれませんが、それで体調を崩してしまったら本末転倒です。常に良い心身の状態を保つために睡眠や食事を大切にするのが、本当に仕事をがんばっている人の姿だと思います。

家族の快適な住環境を維持する大切な役割を、今まで主婦、または主夫の方々が担ってきました。住まいを常に清潔に整え、栄養のある食事を作り、家族が安眠できるように気を配ってきました。

現在、昔と比べて生活が忙しくなり、ゆっくりと調理する時間もない家庭が増えているようです。冷凍食品やカップラーメンなどの加工品などで手軽に食事をすませることも多いときいています。

消費者側からすると、スーパーで購入する野菜や加工品と比べて、小林農場の野菜セットの野菜は、野菜についている泥を落とさなくてはいけないし、一度に食べきれない分の野菜を保存しなくてはいけないし、調理するまでに手間がかかります。手軽で便利な商品ではないかもしれません。

それにも関わらず小林農場の野菜を選んで食べてくださる方々は、食事をとても大切に考えている方々なのではないかと思います。「手軽」「便利」以外の価値を小林農場の野菜にみいだしてくださっている方々だと思います。

睡眠、食事、整理整頓。私たちの生活で一番大切なことにも関わらず、忙しい日々を送っているとついつい疎かにしてしまいます。こんな忙しいご時勢の中でも一番大切なことを大切に守ってきた主婦、主夫、その他の方々には、小林農場は敬意を払って応援していきたいと思います。そして、私自身もそのような人間になりたいと思っています。

小林農場 風家(かざいえ)のお問い合わせ先

電話 0285-81-5228 携帯電話 090-4915-1418

(留守の場合、留守番電話にご自宅の電話番号を伝えていただければ、後ほどこちらから連絡させていただきます)

メール kobayashi7kazahiko@yahoo.co.jp

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2013年3月29日 (金)

栽培暦 3月17日~3月23日 春分(雀始巣)

以下はこの週に行った畑仕事です。

収穫、出荷  片づけ  育苗  堆肥枠作り  播種(小松菜、ほうれん草、かぶ、二十日大根、ルッコラ、からし菜、山東菜、みず菜、人参、長ネギ、株ネギ)  サヤエンドウ補植  定植(白菜、キャベツ、ブロッコリー、レタス、サニーレタス)  トンネル栽培間引き  キャベツ、レタス追肥、除草  キャベツ移植  施肥、トラクター耕  播種(アスパラガス、キャベツ、ブロッコリー、レタス、サニーレタス)  もみ殻入手、散布  ニラ除草  干しカボチャ作り  カボチャ片づけ  玉ねぎ除草  

小林の手帳より

  2月に播種してトンネルを張って保温しながら育てていた葉物野菜やかぶ。かなり日中の温度が上がっているので、例年と比べて少し早いけれど、トンネルをどかすことにした。かぶは低温にあたると収穫時期を迎える前に花を咲かせてしまう性質があるので、念のため、夜間だけトンネルをかけるようにしている。

  キャベツなどの苗の定植を始める。今年の3月は暖かいので心配ないが、例年ならばまだ早朝に霜が降りてもおかしくない時期。もっと確実に暖かな季節に定植するようにしたい。苗が育つ速度が思ったより早かった。育苗中の温度が少し高すぎたか。もっとゆっくり育てたい。種まきももう少し遅らせてもよいかも。

  カボチャがすっかり傷んでしまい、傷んでいない部分のみを集めて薄切りして、日干しして干しカボチャを作って保存食にすることにした。大根もそろそろ傷みが目立つ頃だろうから、傷んでいない部分を千切りして日干しして、切干し大根にする予定。

 

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新聞切り抜き ネット版

私が最近気になった記事を紹介します。今回も原発問題について。

取り組むべき順序を間違えているのではないか。自民党が大詰めの調整に入った電気事業法改正案をめぐる動きを見ての印象である。

 改正案には、電力会社の発電部門と送電部門を5年後にも分離する将来の改革も盛り込まれている。国民生活や産業活動にも大きく影響する内容だが、喫緊の課題である「安価で安定した電力供給」の実現にはつながらない。

いま政府・与党が最優先で取り組むべきは、原発の再稼働などによる電力不足の解消である。それを抜きに、実効性のある電力制度改革など期待できない。

何より、現在の電力不足を解消するめどが立っていない。このままだと、安倍晋三首相が掲げる経済再生にも影響が出かねない。にもかかわらず、電力制度の見直しばかりを急ぐ改革の姿勢には首をかしげざるを得ない。 

原発再稼働が遅れ、今夏も全国規模で厳しい節電は避けられない見通しだ。電力の安定供給に全力を挙げることが、電力制度改革を進める環境整備にもつながることを政府は銘記すべきだ。(平成25年3月25日 産経新聞)

原子力発電所の再稼働がなければ、電力不足に陥るとして大飯原発3、4号機の再稼働を強行したのが野田佳彦首相と関西電力でした。ところが関電が発表した今夏の電力需給データは、原発の再稼働がなかった場合でも、ピーク時の供給電力に余力があったことを示していました。

この夏、関電管内の最大需要は、8月3日の2682万キロワットでした。関電発表データによると、同日のピーク時の供給電力2999万キロワットでした。大飯原発の電力供給は、236万キロワットです。ピーク時供給電力から大飯原発の電力供給を除くと2763万キロワットになります。最大需要2682万キロワットに対し、81万キロワットの余力があったことが分かります。

また、関電が電力融通を受けることができる中・西日本の電力会社全体は、この日、大飯原発再稼働がなかった場合でも、754万キロワットの余力がありました。他電力会社からの融通は十分に可能でした。

大飯原発の再稼働がなかった場合、「非常に厳しい状況」になっており、「大飯発電所3、4号機の再稼働は必要不可欠であった」と、関電は説明しています。

 瞬間的な電力の需要変動にも対応できるためには、供給が需要をある程度上回っていなければなりません。供給が需要を上回る割合を予備率といい、関電が言う「厳しい状況」とは、予備率が3%以下になることです。

 この夏の81万キロワットの余力は、予備率でいえば3・02%でした。たとえ予備率3%を下回る状況であっても、ただちに計画停電などが必要になる水準ではありません。この水準はあくまで、政府が警報を出し、電力会社が電力使用を抑制する手段を講じる段階です。あくまで黄色信号が出ている、危険ラインを切っていない状況です。

計画停電の実施が発表されるのは、供給予備率が1%程度を下回る見通しとなった場合です。この夏の猛暑でも、予備率が1%以下に落ち込んだことは、一日たりともありませんでした。

 しかも、予備率が3%を下回りそうだと分かった段階で、需給調整の努力をして計画停電を回避することは可能です。

 電力が足りなくなりそうになった段階で可能なあらゆる手段を用い、電力を供給する責任が地域独占を認められた電力会社にはあります。

 関電は、あらゆる手段をつくすことなく、大飯原発を再稼働しました。安全対策もあいまいなまま危険な原発を再稼働し、原発なしでの電力供給の努力を追求しなかった関電、政府の姿勢が改めて問われます。

 関電は、夏の節電期間が終了する7日以降も大飯原発の運転を継続しようとしています。しかし、「電力不足論」がもはや成り立たなくなった以上、ただちに大飯原発を停止すべきです。(平成24年9月7日 しんぶん赤旗)

2013年3月27日 (水)

冬、越えた跡

3月に入って季節はいっきに春へと突っ走り、全国各地ではすごく早い桜の開花が報告されています。寒かった冬は終わりを告げようとしています。みなさんにお届けしてきた真冬の野菜セット、いかがだったでしょうか?

冬の間、数種類の露地野菜を出荷しました。冬になって寒くなれば、作物の生育が止まります。冬になってから種を播いても、種は発芽しません。よって、冬の蓄えを確保するためには、まだ暖かさの残る9月、10月のうちに種を播いておきます。

種まきが遅れると、作物が大きくなる前に寒くなって、いつまでたっても小さいまま、収穫ができなくなります。種まきが早すぎても、暖かさの残る時期は虫が活動しているので、虫害を受ける可能性が高いです。種まきの適期を見極めなくてはいけません。

そうはいっても、年によって気候の推移が違い、あらかじめこれからの気候を予測するのも困難です。種まきの適期を見極めるのも難しいところです。

なので、種をいっぺんに同じ日に播いてしまわずに、ちょっとずつ違う日に分けて播いていきました。たとえば、葉物野菜は、9月から10月にかけて10回くらいに分けて、チマチマと種をまいていきました。かぶや大根も、34回に種まきを分けてみました。

作物栽培は天候次第。いずれかの日に種まきした作物は生育しないことがあるかもしれないけれど、いずれかの日に種まきした作物はうまく生育してくれます。

同じ日の種まきでも、数種類の品種の種を播いてみたり、数か所の畑で種をまいてみたり。なんらかの理由で畑から作物が全く収穫できなくなってしてしまうようなことがないように、手間をかけてあちらこちらに「保険」をかけておきました。

この種まき方法が功を奏して、この冬の間、途切れることなくうまく露地野菜を出荷し続けることができたと思います。「ちょっとずつ、何回にも分けて」。この方法は秋まきだけではなく、今後のいかなる時期の種まきにも適用していきたいと思います。

この冬、葉物野菜では、ほうれんそう、油菜、みず菜、みぶな、ターサイ、からし菜と多くの種類を出荷できました。露地野菜の上に防寒用の布を二重にしてかぶせたり、生育がどうしても遅い作物にはビニールトンネルをかぶせたりして、これらの葉物野菜を寒さから守ってきました。

ただ、もともとこれらの葉物野菜には、寒さに耐えることのできるたくましい耐寒性があります。記録的に寒いと言われたこの冬の中でも、小林農場の葉物野菜は元気な状態を保っていてくれていたので、出荷がしやすかったです。

冬でも出荷できる葉物野菜、探せばいろいろとあるものです。特に冬場になると一般流通では葉物野菜の値段が高くなるので、葉物野菜を豊富に野菜セットに詰めてお届けすれば、喜んでくださる方もいらっしゃるのではないかと思います。

真冬でもそれなりに内容豊かな野菜セットを作ることができるということが確認できた、今回の冬でした。

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畑の様子

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温床の中で育てているナスやピーマンの苗(発芽したばかり)

P3262050 P3262049 春になると冬の間に収穫せずにいた油菜から、つぼみのついた茎がにょきにょきと伸びてきた。これらの茎は摘むと、おいしく食べられる。

P3262054 現在の玉ねぎの様子。地下部はこれより肥大して、6月に収穫。

2013年3月24日 (日)

3月17日~3月23日の野菜セット

以下はこの週の野菜セットの内容です。

じゃがいも、人参、大根、かぶ、ゴボウ、里芋、長ネギ、かぼちゃ、白菜、ほうれん草、油菜、みず菜、ルッコラ、菜の花

小林の手帳より

  今週で、冬の間、野菜セットを支えてきた白菜、かぼちゃ、かぶなどの出荷が終了する。気候が暖かくなり、貯蔵が効かなくなって、良質の状態ではもうこれ以上は出荷できない。

  油菜、みず菜、ほうれん草などの葉物野菜も花を咲かせて、出荷がしにくくなってきている。今週を境に、出荷できる野菜の種類が減って、野菜の端境期(はざかいき)に入る。

  最近にお届けしている野菜の傷みが早いとの報告を、野菜セットを購入されている方々からいただいている。菜の花や葉物野菜はできるだけ出荷直前に収穫するように心がけたい。暖かくなってきているので、出荷する野菜の鮮度の維持に、少し気を配っていきたい。

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2013年3月23日 (土)

栽培暦 3月10日~3月16日 啓蟄(菜虫化蝶)

以下はこの週に行った仕事です。

収穫、出荷  掃除、片づけ  育苗  じゃがいも植えつけ  不織布片づけ  播種(なす、ピーマン、米ナス、伏見甘長、タカノツメ、春菊、セロリ、キャベツ)  人参播種  もみ殻入手、散布  玉ねぎ除草  施肥、トラクター耕  堆肥枠作り

小林の手帳より

  ナスやピーマンなどの夏野菜の育苗を開始。夏野菜の苗は低温に弱く、霜に当たると致命的な損傷を受けるので、遅霜が降りなくなる5月中旬以降に畑に定植することになる。逆算して、種まきは3月上旬に行う。最近は5月中旬になっても遅霜警報が発令されることがあるので、今年は夏野菜の種まきをできるだけ遅らせてみた。

  じゃがいもの種イモを120kg、畑に植えていった。今の時期は土が乾燥してサラサラとしていて作業がやりにくくなかったが、基本的には今回のじゃがいも畑は粘土質の固い土だ。今後、じゃがいもの周りに土を寄せていくのだが、かなりこの土質に手こずることになると思う。

  玉ねぎを除草。雑草がまだ小さくて引っこ抜きやすく、それなりの玉ねぎ畑の面積の除草を短時間で終わらせることができた。雑草が大きくなって引っこ抜きにくくなってくると、除草作業に何日も費やすことになる。「除草するにはまだ早すぎる」と思うくらいの頃に除草するのが良く、ギリギリまで雑草を大きくさせてしまったら、除草が間に合わなくなる。今回の除草の頃合いを忘れないように。

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2013年3月20日 (水)

食の安全を守るとは?思い出す日

(3月11日に書いた農場通信)

今年も311日を迎えました。2年前のこの日に起こった東日本大震災、それに伴って発生した東京電力・福島第一原発事故の記憶は、今までに一日たりとも消えたことはありませんでした。

  原発事故によって福島県とその周辺地域は深刻な放射能汚染を受けました。山の幸、海の幸、そして田畑で採れる農作物からも高い数値の放射線が検出され、食の安全がいちじるしく脅かされました。

  原発事故後、政府は今まで厳しく設定されていた一般人への被ばく限度量の基準を大幅に緩めました。原発事故によって大量に放射性物質が播き散らかされ、厳しい基準を厳密に守ることは難しかったのでしょう。基準を緩める処置も、やむをえなかったかもしれません。

  ただ、安全かどうかはっきり分からないことを「安全だから心配しなくてよい」と宣言してしまう政府の対応は、やりすぎだと思いました。今まで厳しかった基準を緩めてしまって、「安全」などと安易に言えるわけがありません。

  なんとか国民の不安を払しょくして安心感を与えようと、今回の原発事故の被害を実際よりも小さく見せたいという政府の思惑がどうしても透けて見えてしまいました。多くの国民が政府の発する情報を信じられなくなってしまいました。人々はあの事故発生時、今後の自分たちの行動を決めていくためにも正しい情報がほしいとのぞんでいました。「ウソでもいいから安心感を与えてくれる情報がほしい」と望んでいたわけではありません。

現在、福島県産の多くの農産物は検査の結果、ほとんど放射能汚染による悪影響は大きくないことがわかってきました。でも、政府と国民の間の信頼関係が切れてしまっていては、どんなに政府が「福島県産は安全」と国民に呼びかけても、国民はなかなかそれを信じてくれません。福島県の農家の方々は、今、風評被害に苦しんでいます。

「たとえ原発事故が起こっても、食品への厳しい安全基準は変えない。」「それによって農産物が出荷できなくなった農家には、政府が責任をもって補償していく。」最初から政府がこのように宣言して基準を緩めたりせずに食の安全を守る意思を示してくれれば、国民も政府を信頼して、風評被害もこれほどひどくならずにすんだのではないのでしょうか。

原発事故当時、私のまわりの農家の方々は、放射能汚染を受けた可能性のあるすべての露地野菜の出荷を自主的に自粛していました。出荷を続けた農家の方々も、安易に「安全」と言わず、消費者に対してできるだけ正確な情報を伝えることを心がけ、不安に思って離れていく消費者を無理に引き止めることをせず、消費者の意思を尊重していました。

経営的に大きな損害を被ることになっても、まずは消費者の健康を一番に考えて行動した心ある農家の方々の姿が見られました。農家として食の安全を守るとはどういうことなのか、悩み、考えぬく日々でした。311日を迎える度に思い出します。

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新聞切り抜き ネット版

私が最近、気になった記事をご紹介します。今回も原発問題について。

環境省は、「避難指示解除準備区域」と、これより年間被曝線量が高い「居住制限区域」の除染を来年度中に終える計画だ。

 それを実現するうえで、最大の障害となっているのが「1ミリ・シーベルト問題」である。

 除染の枠組みを作った民主党政権は元々、国際放射線防護委員会(ICRP)の基準に沿って、年間積算線量が20ミリ・シーベルト未満なら居住が可能との見解だった。1ミリ・シーベルトは、あくまで長期的な目標と位置付けていた。

 ところが、徹底除染を求める地元の要望を受け、達成困難な1ミリ・シーベルトが当座の目標値となった。

 除染の遅れについて、環境省の幹部は「1ミリ・シーベルト問題が大きなネックになっている」と認める。福島県の佐藤雄平知事も、今では「達成できる数値を示してほしい」と政府に求めている。

 2年前の原発事故当時に比べ、放射能のリスクを冷静に受け止める人が増えてきている。

 病院の放射線診断では、1回の被曝量が約7ミリ・シーベルトになることがある。肥満の発がんリスクは200~500ミリ・シーベルトに相当するという試算もある。

 政府は除染目標を見直し、1ミリ・シーベルトが危険と安全の境界ととらえられている現状を変えていくべきだ。避難住民が安心して元の家に戻れるよう、放射能に関する正しい情報を丁寧に説明するのも、政府の役割である。

(2013年3月9日01時55分  読売新聞)
被曝によるガンなどの発症は、早くても4年、普通は10年はかかります。日本はここ20年、一貫して「一般公衆の被曝限度は11ミリ」として来ました。これには、政府ばかりではなく文部科学省、専門家が総出で決めていたことです。
1)今まで11ミリが被曝限度と言っていた「偉い人」が120ミリまで大丈夫と言っている、2)被曝によって体の異常が起こるのは早くて4年、普通は10年で将来のことだから今すぐ判らない、3)あまり辛いことはできないけれど、できる範囲では家族の健康を守りたい、この3つを納得して行動し、安心した生活を送りたいものです。

自分が納得でき、10年後に反省しなくても良い方法を決めるもっとも大切なことは「医学的に判っていない」ということをしっかり頭に入れることです。医学的に判っていないということは10年後の状態は「神様しか判らない」ということです。ドイツは1年0.1ミリ、世界と日本は11ミリ、文科省は120ミリ、ある海外の物理学者は1月(1年ではない)100ミリ・・・こんなに離れているのですから「本当は1年何ミリまで安全」などと断定できる人がいるはずもありません。

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年先のことで、しかも医学的に不明なのですから、神様しか判らないのです。それを文科省や自治体のお役人、NHKなどがいくら「大丈夫」と言っても「大丈夫の根拠」が無いのは誰の目で見ても明らかなのです。

・・・・・・

そこで、私は次のように考えています。 「どのぐらい被曝したら子供が可哀想なことになるのか本当なところは誰にも判らない。でも事故前と同じ状態なら何が起こってもあきらめることができる。それ以外の場合はあきらめられない。だから、事故前の状態をなんとか頑張る」ということです。

もし、11ミリ以外の基準があるなら、それは事故前に21年間も余裕があったのですから、変更されているはずです。かりに11ミリ以外の数値を言うなら、当然、専門家でなければなりません。そして専門家なら11ミリの決定に関係していますから、まず「私は誤っていました。どこを誤っていたかというと・・・」と説明してからでないと、同じ人が2011年の1月には11ミリと言い、4月になると1100ミリになるのですから、それは信用おけません。

よく「安全・安心」と言い、「安全」と「安心」は違うと言います。1年何ミリか誰にも判らないのですから、「安心」するには「事故前の状態」以外にはあり得ないのです.その点で、自治体のお役人、学校の校長先生、マスコミは日本人の心を不安にする言動にはくれぐれも注意して「11ミリ」以上は危険とハッキリしてください。

・・・・・・・・・

ところで、決定的な「二枚舌」をすこし紹介しておきます。資料の最初のものは経産大臣が発電所の放射線による被曝限度を通達したものであり、ハッキリ11ミリとしてあります。これほどハッキリ書いてあるのに「11ミリなどと危険を煽っている人がいる」などと言えば、不安を煽るだけなのは当然です。断固として11ミリを貫けば安心は拡がるでしょう。

信頼できる政府、信用できる人というのは「何か不都合なことが起こっても言うことは変わらない」ということでしょう。そして人間は相手を信用できなければ安心できません。(平成23年10月19日 武田邦彦 中部大学教授 のブログ)

水俣病やその他の公害などで私たちが学んだのは、「怪しければ注意する」ということであって、「怪しくても学問的な確実性がなければ、安全とする」というのは間違っているのです。

この歴史的経験と、それに基づく簡単な原則を大人が守る勇気がないことを本当に心配しています. 私たち科学者や医師は「被曝しても子どもは大丈夫」というほどハッキリしたデータや学問的知識を持っているのではありません。(平成25年1月4日 武田邦彦 中部大学教授 のブログ)

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2013年3月17日 (日)

自給自足の意味

  農家は米や野菜を作るだけではなく、肥料も種も道具も動力も、そして自分が暮らす家も、身近に手に入る材料で自分の生活に必要なものをなんでも自給することができるとききました。そんな世界に憧れて、私は農業を始めてみました。

  私は人づきあいが苦手だという悩みを抱えていて、「自分に必要なものをなんでも自分で作り出せるようになれば、誰にも頼ることなく一人で暮らしていけて、わずらわしい人間関係から解放される」と考えていました。

  小林農場の地主さんは大工仕事も達者で、ご自分の家を手作りして建てました。私も少しだけお手伝いさせていただいたことがあります。

  長くて重い材木を高い位置にまで移動したり、二人以上の人数が必要な仕事がいくつかありました。たった一人で作業するには、物理的に難しいと感じました。

  地主さんのお友達も時々、手伝いにかつけてきてくれました。そのようなお友達との関係を、地主さんは大切になさっていました。

  家づくりの材料を全部、店で購入していたら、ものすごい出費になります。そこで地主さんは地域をまわり、地域の人々からいらなくなった材料を譲り受けていました。

  助けを必要な時に助けにかけつけてくれる友人がいるか。材料を分けていただける知人が身近にいるか。そういったことも家づくりの重要な要素になるようです。

  昔は特に、農村は「結(ゆい)」を大切にしていました。田植えや屋根替えなど、一時に多くの労働力を要する仕事をする際に、村人たちは互いに人手を貸し合っていました。そうすることによって、地域内の自給自足を可能にしてきました。

  お金を支払って家を借りたり買ったりするのであれば、それほどまわりの人々と関わらなくても自分の住居を手に入れることができるかもしれません。それとは違う生活が自給自足にあります。

要するに、自給自足をしようとすればするほど、まわりの人々との関わりが大切になってきます。人間関係が苦手な人は、おそらく、自給自足も苦手だと思います。

  そうはいっても、万人に愛される必要はないと思います。身近に信頼し合える人が少しいてくれれば十分、自給自足は可能だと思います。

  言い換えれば、自給自足によって、身近な人々との交流の場が生まれます。自給自足を基盤にした社会になってほしいと、小林農場は願っています。

消費者の方々が身近な生産者、顔の見える生産者の生計を支えることによって、その地域の、その国の食糧自給は可能となります。小林農場の畑はみなさんにとっての家庭菜園、そして、小林農場の野菜を食べることは、みなさんが自分の食べ物を自給しているということ。そんなふうに感じていただけるくらいに、みなさんにとって身近な農場になれればいいと思います。

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2013年3月16日 (土)

栽培暦 3月3日~3月9日 啓蟄(桃始華)

以下はこの週に行った仕事です。

収穫、出荷  片づけ、掃除  育苗  堆肥枠作成  落ち葉かき  エシャロット除草、土寄せ  もみ殻入手  サヤインゲン用のネット張り  施肥、トラクター耕  間引き(育苗中の苗)  来年用床土作り  じゃがいも種切り 

小林の手帳より

  来年用の床土を新たに作成。有機物を発酵させて、1年間、熟成させる。踏み込み温床の材料として発酵中の有機物も合わせれば、これで来年用の床土は足りると思う。床土の主な材料は落ち葉だが、小林農場の敷地内には雑木林があり、容易に落ち葉がたくさん手に入るという強みがある。

  じゃがいもの植えつけの準備。畑に植え付けられた一つの種イモからたくさん芽が出すぎると、収量が落ちる。そこで、種イモの「頂芽」と呼ばれる芽がたくさん生まれる部分を切り分けてやると、分けられた種イモからちょうどよい本数の芽が出てくる。去年、種イモが小さかったので、切り分けずにそのまま畑に植えたら、一つの種イモから無数の芽が出てきて大変だった。やはり、頂芽を切るという作業が大切なのだろう。

  セルポットに種まきしたキャベツやブロッコリーなどの8種類の苗が順調に発芽して生育した。間引いて1マスに1個ずつ、苗を残した。温床では夏野菜の育苗をこれより始めるので、順調に育っている苗たちを温床の外へと移した。

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三月 強風

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風はそばにいても姿を見せてくれない。

でも、今日、表土をさらって走り去っていく 波の形をした風を見た。

表土の体を借りて 波しぶきに化けているとも思った。

2013年3月14日 (木)

3月3日~3月9日の野菜セット

以下はこの週の野菜セットの内容です。

5日

じゃがいも、人参、聖護院大根、かぶ、ゴボウ、里芋、かぼちゃ、白菜、ほうれん草、油菜、みず菜、ターサイ、からし菜

7,8日

じゃがいも、人参、聖護院大根、かぶ、ゴボウ、里芋、かぼちゃ、白菜、ほうれん草、油菜、みず菜、ミブナ、からし菜

小林の手帳より

  気候がすっかりと春めき、ターサイはつぼをつけ、収穫ができなくなった。油菜もつぼみをつけ始めている。おそらく、冬を越してきた他の葉物野菜も、間もなくつぼみをつけ、出荷できる葉物野菜が少しずつ少なくなっていくと思う。

  現在、出荷している油菜は冬の間、不織布をかぶせずに防寒せず、放任していたもの。冬の寒さを乗り越え、春になって新芽を青々しく生育させ、十分に出荷できる容姿となって蘇った。見事な耐寒性だった。油菜だけではなく、ほうれん草、ターサイ、みず菜、みぶな、からし菜など、小林農場の葉物野菜は、記録的に寒いと言われたこの冬の低温に、完全に適応していた。この冬、葉物野菜が頼もしかった。

  かぼちゃが保存が効かなくなり始めている。おそらく、みなさんにお届けしているかぼちゃも長くは貯蔵できなくなっていると思うので、できるだけ早く召し上がっていただくよう、呼びかけたい。

小林農場 風家(かざいえ)のお問い合わせ先

電話 0285-81-5228 携帯電話 090-4915-1418

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小林農場 風家(かざいえ)の野菜セットはいかがですか?

小林農場の野菜セットを食べていただく方を募っています。野菜セットに関する詳細は、画面右の「カテゴリー」の「大切なお知らせです」をクリックしてご覧ください。

新聞切り抜き ネット版

私が最近気になった記事をご紹介します。今回も原発問題について。

2013214日、福島県健康管理委員会が3人目の甲状腺ガン(いずれも子ども)の発生を報じました。また7人が「ほぼ甲状腺ガン」と診断されています。男子3名、女子7名です。 Bandicam_20130214_102649114

甲状腺ガンは18才、40才ぐらいから増えるガンで、女性に多いのが特徴です。福島では18才以下の子ども18万人の対象のうち、3万8千人が検査していますので、国立がんセンターのデータでは、10万人に0.6人程度なので、3万8千人なら「0.2 人」が平均的ですから、その約50倍に当たります。

今回も「被曝による甲状腺ガンは45年かかる」と説明していますが、それは「医学的」に間違いです。というのは、「平均して患者が増えるのが5年目から」というのと、早期にガンにかかる子どもがいつからでるかというのは違うからです。

Qa1702

チェルノブイリの患者発生のグラフは左の通りです。このグラフを見ると19884月の事故から4年目から甲状腺ガンの子ども(18才以下)が増えていますがチェルノブイリの近くのウクライナ、ベラルーシに限って言えば、明らかに2年後には増加傾向にあります。

このことは、平均して甲状腺ガンがでるのは4年目からだが、早期にガンになる子どももいるということを示しています。すでに3人が手術をしたと報じられていますが、実に可哀想です。

日本の未来を守るために、大至急、予防措置を取ることを求めます。

(平成25214日 武田 邦彦 中部大学教授 のブログより)

2月13日、福島県の「県民健康管理調査」の検討委員会は、"新たに2人の子供に小児甲状腺癌が見つかったと公表した。事故後に癌が見つかったのは3人目で、さらに7人の子供に癌の疑いがあり、追加調査中だという。"
 ところが検討委の福島県立医大教授・鈴木眞一は"「もともとあったものを発見した可能性が高い。原発事故との因果関係は考えにくい」"と言う。福島県は、昨年9月に1例目の小児甲状腺癌が見つかった時も"「""原発事故と因果関係はない""」"と言っている。
 環境省も福島県外の長崎市、甲府市、青森県弘前市の子供を調査した結果、福島と同様の確率で嚢胞やしこりが発見されたと発表し、"「福島が異常な状態ではなかった」"と結論づけている。
 一見、安心しても良さそうなデータを並べてみた。
  

 "だが本来、子供(15歳未満)の甲状腺癌の年間自然発症率は10万人に対して0.05人~0.1人と、極めて低い。"
 "ところが福島県の子供の数は36万人なのに、すでに3人も見つかっている。"しかも、問題はそれどころではない。よく注意しないと見落としそうになるが、実は発表されたのは"「2011年度に3万8114人を対象に行った調査」"の結果なのだ。

 "本来、1年間に100万~500万人に1人しかいないものが、1年間に3万8114人から3人見つかり、7人に疑いがあるのだから、これは異常事態なのである!

"福島県がこの異常事態を「原発事故と因果関係はない」と言い張る根拠は、[チェルノブイリ原発事故で子供の甲状腺癌が急増したのが事故の4年後からだったから、1、2年の時点で癌を発症するはずがないという、ただそれだけである。]
 "しかし、福島とチェルノブイリは同じ事故ではないのだ。"どこに前例のないこと、計算外のことが潜んでいるかもわからないのであり、先入観なしにいま起きている事態に対処しなければいけないはずだ。
 "福島県の子供全員の甲状腺検査が終了するのは、2年半先だという。これも、4年経過するまでは甲状腺癌は出ないはずという決めつけから設定しているもので、今年1月の時点でまだ36万人中13万3千人しか検査を受けていない。 "

 出来る限り早く残り全員の検査を行わなければ、取り返しのつかないことが起こるのではないか? もしそれが杞憂だとしても、速やかに全員の検査をすることが、子供とその親に安心を与えることになる。それこそ最も優先するべきことではないか。
 確かに高確率で小児甲状腺癌が発生しているのに、それを目立たぬように発表し、しかも頑なに原発事故とは関係ないことにしているのでは、隠蔽が始まっているという疑いすら生じてしまう。

ここで連想されるのは、水俣病の先例である。水俣病の原因を最初に突き止めたのは、原因企業・新日本窒素肥料(チッソ)の附属病院院長・細川一だった。"しかしチッソは報告を受けながら事実を隠蔽した。"
 その後、熊本大学が水俣病の原因はチッソ水俣工場の排水に含まれる有機水銀であると公表した。
 "しかしチッソ、通産省(当時)、業界団体は結託して「御用学者」を動員し、水俣病の原因は有機水銀ではないという説を流布し、事態を決定的に悪化させたのだ。"
 既に多くの人が指摘しているが、福島第一原発事故と水俣病の類似点は驚くほどある。もしこのまま事故への関心が「風化」してしまったら、この先も水俣病と同じコースをたどって行くのは確実である。(3月9日 漫画家・小林よしのり のブログより)




2013年3月12日 (火)

回想 3.11

東日本大震災が発生してから2年。同じ頃に小林農場 風家(かざいえ)が設立されてから直後の出来事でした。以下は震災後の混乱の中で私が書いたブログの記事を再公開してみました。この記憶、風化されることがないように。

(平成23年4月5日の記事より)

拝啓

季節は清明、春たけなわの季節となりました。みなさん、いかがおすごしでしょうか。

小林農場のある栃木県芳賀郡は、地元の作物を地元の食材として消費する、地域内の食の自給を大切にしている土地柄があります。地元の小学校や中学校の学校給食に作物を出荷している地元の農家のグループがあり、小林農場も参加させていただくことになりました。

先週、そのグループの集会に初めて出席してきました。高齢ながらも販売意欲の高い農家の方々の元気っぷりに、圧倒されてきました。

会議が一通り終わった後、しばらくみんなで雑談をしながらすごしました。必然的に東日本大震災や福島原発事故が、話のネタとなりました。参加者の中には、被災して自宅の修復のメドがたたない方もいらっしゃいましたが、その表情は明るく、地元の仲間との語らいを存分に楽しんでいるようでした。何度か余震が音を立てて会議場を揺らす中でも、みなさんの笑い声が絶えることがありませんでした。

福島原発事故の放射能漏れにより、栃木県ではホウレンソウなどから規制値を超える放射線が検出され、それらの品目は出荷を規制されることになりました。県は放射線と接触しやすい作物や出荷量の多い作物から優先的に検査を行っているようですが、手が回りきれず、すべての品目を検査しきれていないのが現状のようです。

ホウレンソウは出荷が規制されましたが、同じ葉物野菜で同じように放射線を浴びているであろう小松菜は規制されていません。県の職員の方に問い合わせてみると、小松菜はまだ検査をされていないとのことでした。

厳密に検査するにも限界があります。実際に栃木県産の野菜は放射線を浴びているわけで、消費者にはその事実を伝えて、買うか買わないか、消費者の判断に委ねるべきです。「ホウレンソウ以外の栃木県産の野菜は全て、放射線の問題はない。」と宣伝すれば、消費者に嘘をつくことになります。

農場の畑で収穫時期を間近に控えた小松菜を、腕組みしながら眺め、しばらく考え込みました。この小松菜を出荷して人に食べてもらう上で、安全面において、本当に大丈夫なのだろうか?私のまわりの農家では、同じように悩み、良心に問い、涙を飲んで露地野菜全ての出荷を自粛する方が相次ぎました。

各自治体が大気中や水道水に含まれている放射線量を毎日測定して、公表するようになりました。これらの放射線量の数値が、自分の身の回りや自分が育てている作物が安全かどうかを確かめる指標となります。ただ、これらの数値の解釈はまちまちで、「この数値なら問題ない。」と語る専門家がいれば、その逆を語る専門家もいます。

4月中旬ごろには、県は土壌の放射能汚染の分析結果を公表する見通しです。今は不明なことが多くて悶々とした状態ではありますが、次第にいろんなことが明確になり、対策をたてていけると思います。

今、私ができる大切なことは、浮き足立つことなく、普段通りに畑に種を播いていき、普段通りに畑仕事をこなしていくことだと思います。まずは仕事を進めていかないことには、何も道は見えてきません。

当初は五月より農場の会員を募って野菜セットを販売していこうと考えていましたが、福島原発事故がもう少しおさまるまで、販売を延期したいと思います。農場の会員となってくださった方々とのお付き合いを、できるだけ落ち着いた状態で始めたいと思っています。

一方で、地元の学校や飲食店をまわって、販売先を探している最中です。地元との農作物を通したお付き合い、今後の私の暮らしの中で重要になると思います。大切にしたいです。

農家として独立する前に用意しておいた独立資金が手元に残っているので、独立一年目は収入が多くなくても、自分一人だけの生計をたてていくのに困ることはないでしょう。経済的に余裕を残しているうちに販路を開拓しておきたいと思っていますが、焦らずにやろうと思っています。

楽観も悲観も入り混じった嵐のような天候になりましたが、小林農場 風家(かざいえ)、これより、出航いたします。いざ!

(平成23年4月23日の記事より)

拝啓

季節は穀雨、花便りしきりの今日この頃です。みなさん、いかがおすごしでしょうか。

四月、いろんな種が播かれる時期です。暖かくなるのを待ってから、大根を播種。他にも、小松菜、山東菜、からし菜、二十日大根などの種も三月に引き続き、播き続けています。

種まきは、種の発芽を催してくれる恵みの雨が降る少し前に行うようにしています。ところが、四月半ばに降った激しい雷雨は、短時間ながらも畑の表面を強く叩きながら落ちてきました。後には、粘土質の畑の土の表面は、おせんべいのように固まってしまいました。

雷雨が去ってから数日たっても、播いた種から芽が出てきません。土の表面をそっと掘り返して確かめてみると、土中で種は発芽しているものの、「おせんべい」が上にのっかているため土の表面にまで芽を伸ばせず、日に当たらないまま、もやしのようになっていました。

一念発揮して、種を播いた播き溝を全部、手で、表面の「おせんべい」をぱりぱりと取り除いてみました。発芽したばかりの芽を傷つけてしまわないか少し心配しましたが、そんな私の気持ちに応えてくれたのでしょう、表面に現れた時はもやしのように色白だった芽は、数日後には、青々とした双葉に変わり、今は順調に育っています。

東日本大震災や福島原発事故などの歴史的な大災害、大事故に気を奪われてしまう毎日ですが、今の私がなりよりも目を向けなくてはいけないのは、自分が管理している畑です。農業を続けていくには、もっと作物と四つに組んで技術力を上げていく必要があると、痛切に感じています。

福島原発事故による畑への放射能汚染の影響を調べるため、4月の中旬、小林農場のすぐ隣の地主さんの畑の作物が分析センターに送られ、その分析結果を地主さんより教えていただきました。

検体として選ばれた品目は、一番放射能汚染を受けやすいと考えられているホウレンソウです。検体に付着していたり体内に取り込まれている放射線の総量を測定してもらいました。その結果、放射性ヨウ素は17ベクレル/kgととても低い数値で、長期間分解さずに土壌に残ると言われている放射性セシウムにいたっては、全く検出されなかったとのことでした。

3月12日に福島原発事故が発生したとき、地主さんの畑のホウレンソウには防寒用の布がかけられていて、放射性物質がホウレンソウに付着することから避けられていました。また、雨の日には必ずホウレンソウの上にビニールを張って、濃縮された放射能物質を含む雨が当たらないように防いでいました。

現在は福島原発から漏れてきている放射線量は、かなり少なくなってきています。最も放射能が大量に放出された事故発生してからの数日間を、地主さんの適格な対処により作物への被ばくを防いだことが、今回の分析結果に現われたのだと思います。

放射性物質は、大気から地上に積もり、しばらくしてから土壌に染み込んでいき、作物の体内に移行していくと考えられます。ホウレンソウの放射性物質の数値がとても低かった今回の分析結果を見ると、この地域の土壌の汚染度はかなり低いと考えてよいと思います。

この分析結果を受け、これより、小林農場の野菜を買って食べてくださる方々を本格的に募っていこうと思います。このブログの画面の右側の「カテゴリー」の中の「大切なお知らせです」をクリックしていただくと、小林農場の野菜セットの内容を御覧になることができます。

放射性物質があらゆる環境に大量に残留する今の段階では、福島県やその周辺の県の農作物や魚介類を摂取することは安全とは言えないとの意見はあります。それでもこれらの産地の農作物を買ってくれようとしてくれた消費者の方々の気持ちに感謝しています。

ただ、福島周辺の作物が放射能を浴びて放射線が検出されていることは、風評ではなくて事実です。規制値を超えていなくても、できるだけ放射線を浴びた作物を避けようとする消費者の方々の判断もまた、尊重されるべきだと思います。 

私は今まで、安全な食べ物を作ることに誇りを感じてきました。そして今、少しでも放射能が検出されているような作物を出荷してしまっていいのだろうかと迷いました。

ただ、この土地で食を自給していく営みを続けることが一番大切だと考えています。この土地で作物を作り続け、その作物を自分で食べるのはもちろん、この豊かな自給の営みを支えてくれる方々にもお届けしていこうと思っています。

食を自給していける生産の場は、私だけではなくみんなの貴重な財産です。その宝を私は守りたい。そのためには、作物を作って売って、農を営み続けていく事が大切なのです。

法律で定められている規制値を超えるような高い放射線量が畑から検出されるような状況になれば、即、出荷を停止。そうでなければ、出荷。これが小林農場の基本方針です。そして、前述したとおり、小林農場のすぐ隣の地主さんの畑のホウレンソウが規制値より大きく下回った分析結果から、現段階では農場周辺の汚染度は低いとみています。

これから農場の野菜を食べてくださる方々と信頼関係を築いていく上で大切な時期です。多少お金をかけても、定期的に畑の放射能の数値を検査して結果をお知らせしていくことも考えています。

一方で、福島原発周辺の福島県東部では、土壌が高度に汚染されてしばらく作物の作付けができなくなった地域も現れ始めてきてます。これらの地域の農家の方々がどのような想いを抱きながらこの非常時をすごされているのか、私には想像もできません。

福島原発事故は未だ収束せず、これは長期戦になる見通しです。しばらくの間、放射線は私達の生活にまとわりつくことでしょう。この与えられた条件の中で、できうるかぎり安心して食べていける作物を作るように、最善を尽くしていく決意です。

今、多くの人々が、食の安全やエネルギー問題に強い関心を持つようになりました。偶然とはいえ、農場経営を始めるには、とても良い時期と考えることもできます。早く農家として生計を成り立たせるようになり、多くの人々と環境問題について語り自分たちの生活を見直していける場を作れるように、もっとがんばろう、小林農場。

2013年3月10日 (日)

農場の様子

P3031961

P2071926

P2201930 1月の大雪で雪の重みでつぶされたハウス(左の写真)。ぐちゃぐちゃに曲がった支柱を半ば無理やり元の形に戻して、ハウスを修復した。(右の写真)

P3021956 P3011943 2月中旬に種まき。だいたいが発芽がきれいにそろった。

P2271934 1年間熟成させて作った自家製床土。もみ殻の分解が遅く、もとのまま形で残っているもみ殻の姿が目立つ。P3021950

鼠狩人ミヤコ

P3031958 番犬パンチ

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命名図鑑 カブトムシの終齢幼虫

普段、何気なく見ている風景を名前で呼ぼう!小林農場版なんでも図鑑。

P3011939 カブトムシの三齢(終齢)幼虫

カブトムシは卵、幼虫、蛹、成虫と完全変態しながら成長する。生まれてきて1カ月くらいが経つと、左の写真のような幼虫になる。主に腐葉土や堆肥などにふんわりとわが身を包み込ませて越冬する。小林農場に持ち運んできているもみ殻の山の中にも、わんさかと冬眠中の幼虫が見つかる。

2013年3月 7日 (木)

栽培暦 2月24日~3月2日 雨水(こう雁来)

以下はこの週に行った仕事です。

収穫、出荷  掃除、片づけ  育苗  肥料、堆肥作り  人参播種、トンネル張り  干しカボチャ作り  竹林整備  もみ殻入手  播種(床土実験用)  施肥、トラクター  鶏ふん入手  堆肥枠作成

小林の手帳より

  2月に入ってから3回、人参の種を播いた。人参は小林農場の畑の土が得意としている作物だが、特に、地元の学校の学校給食の食材として需要が高く、供給が需要に追い付いていけないほど。作れば必ず売れる作物だ。この寒い時期に人参を育てるためには、種まきした後に畝の上にビニールトンネルを張って保温しなくてはいけないが、手間をかける価値はある。  

  育苗では、市販の床土に播いた種は順調に発芽して生育している。実験的に自家製の床土にも種を播いてみるが、何度播いても、きれいに発芽してくれない。畑の土と敷地内の腐葉土を混ぜてみたりして即席の自家製床土も実験的に作ってみた。市販の床土ばかりに頼っていては、馬鹿にならない出費を支払うことになる。

  ホームセンターから使わなくなった材木をいただくことができた。もう少ししっかりと堆肥を作ってみようと思って、材木で有機物を投入していける堆肥枠を作ってみた。

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2013年3月 3日 (日)

2月24日~3月2日の野菜セット

以下はこの週の野菜セットの内容です。

25日

じゃがいも、人参、玉ねぎ、大根、かぶ、ゴボウ、かぼちゃ、白菜、ほうれん草、油菜、みず菜、からし菜、ターサイ

1日

じゃがいも、人参、大根、かぶ、さといも、ゴボウ、かぼちゃ、白菜、ほうれん草、油菜、みず菜、からし菜、ターサイ

小林の手帳より

  今まで温存してきた里芋を再び出荷。保存状態は悪くない。ただ、在庫が少ない。野菜セットの内容がそろわなければ里芋を全部、出荷していくことになるが、できればいくつかの芋はこの春に畑に植える種イモとしてのこしておきたい。里芋の種イモは高価で、お店で新たに種イモを買うと、大変な出費になる。

  小林農場には「新畑」と「外畑」の2枚の大きな畑があるが、新畑のほうれん草は外畑のほうれん草よりも後に種を播いたのだけれども、先に大きくなって出荷は新畑のほうれん草のほうが早くなった。畑によって、同じ作物でも育つ速度が違う。

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床土について

  2月、今年になって初めての苗作りを始めました。去年より熟成させておいた自家製の床土をポットに敷き詰め、そこに種をまき、温床の中にポットを入れて温め、種が発芽するのを待ちました。ところが、通常どおりに種は発芽してくれず、種まきは失敗しました。

その原因を調べてみたところ、どうやら自家製の床土が不良であることがわかりました。

  小林農場が創立してから今まで、苗作り用の床土は自分の思うどおりに用意できていませんでした。自家製床土は一年以上じっくりと時間をかけて熟成させないとできあがらないので、創立して一年目は自家製床土の用意はできていませんでした。

そこで敷地内から腐葉土をかき集めて即席で床土を手作りしてみましたが、その土では苗がうまく生育してくれず、床土は即席で作るのは難しいと感じました。けっきょく、市販の床土を購入して苗を作りました。

二年目になると、一年目に熟成させておいた自家製床土を苗作りに使用。ところが、すっかり計算を間違え、床土の量が全然足りず、けっきょく多くの苗を市販の床土で育てることとなりました。二年目にできあがった自家製床土で育てた苗は、順調に生育してくれていました。

そして今年、三年目。たっぷりと床土を熟成させて準備は万全、今年こそ市販の床土に頼らずに苗作りができると思っていたのですが・・・。自家製床土が不良だと分かり、けっきょく市販の床土を購入して、種を播き直すことになりました。

たいていの市販の床土は化学肥料で成分調整をされています。良質な床土で、経済的で、なおかつ化学肥料を含んでいない土を探してみたけれども、見つかりませんでした。現在、小林農場が使用している市販の床土にも、化学肥料が含まれています。

市販床土も自家製床土と同じように有機物を主体にして土づくりが行われ、化学肥料の散布は補助的なもの。そして、苗が大きく育った後は化学肥料のない小林農場の畑に植えられ、作物は残り半分の生涯をおくります。床土に含まれている化学肥料に対して、あまり神経質になることはないと思っています。

ただ、今まで「小林農場では化学肥料を使用しない」と皆さんに宣伝してきただけに、化学肥料が混ざった床土を使用すること、心苦しく思います。みなさんのご理解が得られるよう、お願いしてまいりたいと思います。

今まで種苗会社サカタから販売されている床土を使用してきました。その床土で育った苗の葉は大きくて色がさわやか、茎は太く、節と節のつまった腰の低いがっしりとした苗が生育していました。理想的な苗の姿をみて、この市販床土は健全な土であると判断しています。

ただ、床土は自分で作るものだという考えに、変わりはありません。床土の作り方は確立されていて、めったに失敗するものではありません。もう一度、私が以前に農家の方々から教わった床土の作り方を思い出して、次回は自家製の床土で苗を育てたいと思います。

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