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2013年2月21日 (木)

新聞切り抜き ネット版

私が気になる旬の話題を、各新聞社の最近の社説を中心に、切り抜いてみました。

耐震設計上考慮すべき活断層である可能性を否定できない」とする報告書案が、原子力規制委員会の有識者会合によってまとめられた。

 東北電力・東通原子力発電所の敷地内の地層の割れ目についての判定結果である。

 日本原子力発電・敦賀原子力発電所に続く2例目の実質的な活断層宣告だ。

 規制委は今後、部外の専門家から意見を聞いて報告書をまとめるとしている。一見、客観性に配慮した措置だが、人選次第では「自画自賛」になってしまう。

 現行の断層調査に従事している有識者についても、専門分野の偏りが指摘されている。第三者評価は、報告書案の考えに反対の意見を持つ専門家に依頼すべきだ。そうしなければ、断層評価の中立性は保てまい。

 本来なら、現在の断層調査のメンバーに、建設前の評価などに携わった専門家を加えて、科学的な議論を行うべきだったのだ。経験豊富な専門家に「原子力ムラ」のレッテルを貼って一律除外する姿勢は不公正でさえあろう。

原子力規制委員会の本来の任務は、原子力発電の安全性の向上のはずである。にもかかわらず、その活動は「活断層狩り」に狂奔している感がある。中世の魔女裁判を彷彿(ほうふつ)させる異様さだ。

日本が地震国であり、エネルギー資源小国であることを考えると、規制委のなすべきことは原発の災害対応力の向上であり、速やかな安全審査を経ての再稼働の実現のはずである。

 それに背を向け続けた結果が、原発の長期停止の慢性化とそれに伴う火力発電の燃料代の増加である。電力会社は軒並み経営難に直面し、東北電力も先週、電気料金の値上げを申請したところだ。

 規制委は下北半島全域とも取れる広域の地質調査を示唆している。そうなれば原発停止は一段と長期化し、追加値上げも避けられず、震災復興の妨げとなろう。

 東通原発の地層の割れ目は、活断層だとしても規模の小さなC級のものだ。そのリスクを過大に評価する姿勢は、かえって社会全体のリスクを肥大させていく。(産経新聞 2月20日)

自民党やメディアの一部から原子力規制委員会に対する批判が急速に高まっている。

 原発敷地内の活断層評価や安全基準づくりで「公正さに欠ける」という。批判の出どころは、もっぱら原発の再稼働を急ぐ人たちだ。 

 例えば、「人選や評価に偏りがある」という批判だ。評価会合の専門委員は活断層学会など関連する学会の推薦を受けている。公開原則のもと、科学者同士が議論を続けている。

 学者によって判断には幅があるが、学会側から結果に対する異論が相次いでいるわけでもない。何をもって「偏り」というのだろう。

 「経済への影響を無視している」も、おかしい。福島の原発事故は、経済性を重んじるあまり安全規制の手を抜いてきた原発行政の延長線上で起きた。

 経済の問題それ自体は重要だが、別途、対策を講じるべきであり、規制委に「手を緩めろ」と求めるのはお門違いだ。 (朝日新聞 2月20日)

エネルギー資源を海外に依存している日本は、安価な電力を安定的に確保する必要がある。

 東京電力福島第一原子力発電所の事故を受け、大半の原発が停止している。発電コストが安く、石油などより燃料の調達先が多様な石炭火力発電に改めて注目したい。

 東電は経営再建の一環として、他社が新設する石炭火力発電所から電力調達を目指している。

 原発の新増設が難しい現状を踏まえ、政府は石炭火力の活用を続ける方針を打ち出すべきだ。

 石炭火力の最大の利点は、低コストにある。政府の有識者会議の試算では、石炭火力の発電コストは、1キロ・ワット時あたり9・5円で、LNG火力の10・7円や石油火力の22・1円より安い。

 一方、石炭火力は温室効果ガスの排出が多い欠点がある。二酸化炭素(CO2)の排出量はLNG火力の約2倍だ。

 石炭火力でCO2発生を抑制する技術は進歩している。弱点をいかにカバーするかが問われる。(読売新聞 2月20日)

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