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2013年2月25日 (月)

美技

(2月18日作成した農場通信より)

  2月に入ってすぐ、春野菜の苗作りが始まります。まだまだ厳しい寒さが続き、この寒さから幼い苗を守ってあげるために、「ゆりかご」を用意しました。それが、「踏み込み温床」です。

  竹や稲わらで畳5枚くらいの広さの温床の枠を作り、その中に落ち葉や米ぬかや鶏ふんなどの有機物を積んでいき、水を加えます。すると、温床枠の中で有機物が発酵して、数ヶ月間、ぽかぽかと発酵熱を発し続けます。温床枠の中はいつも暖かく、そこで作物の苗を育てます。有機物を上から足で踏み込んでおくと、良い具合に熱が長続きします。

  このようにして作られる温床を踏み込み温床と呼びます。電熱のなかった古い時代から行われてきた伝統技術です。

  5月になってすっかり暖かくなる頃に苗作りも終わりますが、踏み込み温床の中で発酵した有機物をもうしばらく置いておくと、来年には有機物はすっかり分解されて土になっています。このようにしてできあがった土は植物が暮らすには理想的な土で、次の苗を育てる床土として利用していきます。有機物を無駄なく循環させて有効に利用することができるのが、踏み込み温床の魅力の1つです。

  踏み込み温床のように、昔の農業には自分の身近にあるもののみを巧みに利用しながら暮らす知恵があふれていたと思います。近代の農業では、自分のほしいものを世界中から持ち運んでくるやり方に変わってきています。畑仕事に使う軽トラックやトラクターを動かすための燃料を他から入手している小林農場もまた、近代農業の流れの中にいます。

  現在は、電気を使えば簡単に電熱を得られて苗を暖めることができるし、床土もお店でお金を支払えば簡単に手にはいります。今時、手間をかけて踏み込み温床を作る農家は、数えるばかりしかいないかもしれません。

  しかし、地球上の物やエネルギーは無限にあるわけではありません。いずれなくなって、他からほしいものが手にはいらなくなります。そうなってくると、地域内で自給できて消費の少ないエネルギー獲得方法が要求されます。その時になって踏み込み温床の技術はきっと、見直されることになるでしょう。

  発酵という自然の摂理を生かして苗を育てる踏み込み温床の技術は、本当に美しいと思います。この技は、ひとつの芸術作品です。どんなに世の中が変わってきても、この古くからの技は後世に伝えていく価値が十分にあると思います。小林農場では踏み込み温床で苗を育てていこうと思っています。

  上記のように、小林農場では落ち葉を主体として床土を作っています。2年前の福島第一原発事故以来、北関東地方では落ち葉の放射能汚染に注意する必要があります。先日、今年使用される床土を検査しました。いずれの検体も60Bq/kg以下で、国が定めている規制値400Bq/kgを大きく下回り、安全性が確認されました。今後も検査を続けます。

小林農場 風家(かざいえ)のお問い合わせ先

電話 0285-81-5228 携帯電話 090-4915-1418

(留守の場合、留守番電話にご自宅の電話番号を伝えていただければ、後ほどこちらから連絡させていただきます)

メール kobayashi7kazahiko@yahoo.co.jp

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