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2012年12月 1日 (土)

もう一つ別の道

3.11の福島第一原発事故以来、多くのの人々が国のエネルギー問題を真剣に考えるようになりました。それは、新技術の開発のみならず、私たちの暮らし方、ものの考え方も見直されようとしています。

栃木県上三川町で有機農業の研究、実践、指導を行っているNPO法人「民間稲作研究所」の技術支援センターの建物を見学させていただく機会がありました。エクセルギーハウスと呼ばれ、自然環境に配慮した造りでした。

現在の日本の消費電力の6割近くが、給湯や暖房のための熱源として使われています。一昔前はこれらの熱は石油やガスなどの熱源で全部まかなっていたとおり、本来は電気をつかわなくても、生活に必要な熱は熱によって得ることができます。

技術支援センターの建物は、太陽光などの熱源や熱を貯め込む性質のある水や樹を上手に利用して、必要な熱を生み出していました。電気に頼る必要のない快適な住空間を作り出しているようでした。

民間稲作研究所では植物油を大規模に生産されているのですが、それから取り出される廃油を利用して電気に代わるエネルギーを生み出すSVO方式と呼ばれる技術にも取り組んでいます。とても研究と工夫を重ねられてきたようで、「東京電力から電気を買うよりも安い値段でSVO方式でエネルギーを自給できるようになり、ようやく採算のあう技術になってきた」と代表の稲葉光國さんが胸を張っておっしゃっていました。

栃木県那須町の「非電化工房」の見学会には、エネルギー自給に関心のあるたくさんの農家たちが足を運びました。こちらの工房では電気を使わなくてもよい冷蔵庫や除湿機など、多くの「非電化」の製品を発明しています。

我慢を強いることから出発する節電の取り組みは、皆すぐに飽きていやになってしまうかもしれません。非電化工房で大切にしていることは、今の大量なエネルギーに依存する私たちの暮らしを見直していくことはもちろん、暮らしに愉しみをとりいれてくことだと、代表の藤村靖之さんがお話してくださいました。「我慢をしなくても生活の「幸せ度」を落とさずに、それどころか、幸せ度を上げながら電気使用量を半分にすることだって可能」と。

非電化工房の非電化の発明品の数々は、自然界の力をとりこんでいきます。原理は簡単なので、自分で管理ができます。自分の五感を活用して創意工夫ができる愉しみがあります。

私たちの時代は、世の中が手間をかけずにすむ「便利」なものに溢れれば幸せになれると多くの人々が信じてきました。ボタン一つ押しせえすればあとは自動的になんでもしてくれる家電製品が次々に発明され、自分でものを作り出さなくてもお店でお金を支払えば必要なものはなんでも手に入るようになりました。

私たちの心は昔と比べて豊かになれたでしょうか?幸せになれたのでしょうか?なぜ今の時代に私たちは原発を産み出し、そして、なぜ福島が犠牲にならなくてはいけなかったのでしょうか?じっくりと考えてみたいところです。

本当の幸せにつながる道があると思います。私は毎日、コツコツと農作物を栽培していますが、その中から幸せを見つけていきます。

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