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2012年10月

2012年10月29日 (月)

冬支度

年が明けて1月以降になれば寒さも本格的になり、畑は毎朝、霜でまっ白に凍りつきます。作物はまともに生育できず、収穫できる野菜の種類は減ることはあっても増えることはありません。

3月になって次第に暖かくなってくると、今度は、低温の中で貯蔵が可能だった白菜やカボチャやじゃがいもが傷み始め、さらに出荷できる作物が減っていきます。5月の中旬まで出荷できる野菜をかき集めて野菜セットを作るのに、苦労することになります。

ずいぶん先の話をしているように思われるかもしれませんが、出荷できる野菜がなくなった後に慌てて種を播いてみてももすぐに収穫できるわけがなく、今の時期には種を播いておかないと、栃木の長い冬の間中、なにも食べるものがなくなってしまいます。

ほうれん草、油菜、からし菜、ターサイ、みず菜、みぶ菜。霜でまっ白に凍っても枯れない耐寒性の強い葉物野菜をできるだけ多く、畑に作付けしてみました。

いろんな作物を今年、初めて作ってみました。大豆の栽培は失敗しましたが、小豆、落花生、赤トウガラシなどはおそらく、少しでも出荷できると思います。これらは乾燥させれば、寒さに関係なく長期間貯蔵しながら出荷できます。

秋に種まきして早春に収穫できるキャベツやレタスを実験的に作付けしてみました。うまく育てば4月頃より収穫できると思います。

1年間を通じて内容の詰まった野菜セットを皆さんにお届けするため、1月から4月の出荷できる野菜が乏しくなる時期をどう乗り切るか。私がおもいつくかぎり、手を打ってみました。

今、私の目は秋晴れを楽しみながら、頭の中では寒気の降り注ぐ冬の畑の光景が映っています。サトイモや白カボチャなどの、貯蔵しながら冬に出荷する野菜も、春の頃からすでに畑で栽培していました。1年中、アリのように冬の準備をしてきたようなものです。

2012年10月28日 (日)

栽培暦 10月21日~10月27日

収穫、出荷  育苗  定植(ターサイ、キャベツ、レタス)  サトイモ除草  トラクター耕  播種(ほうれん草、油菜、からし菜、ルッコラ、二十日大根)  ナタネ播種  かぶ間引き  ゴボウ葉切り  果菜類片づけ  雑木林整備

小林の手帳より

  ナタネを播種。来年に種を収穫して植物油に加工にする予定。農場の畑の面積は野菜栽培だけでは使いきれないほど広く、空いている空間を油加工用作物や穀類など、野菜よりも手間のかからない作物を育てて有効に利用していく。

  ナタネの種は収穫できた分すべて、NPO法人が買い取ってくれる。販売先を見つけるのが下手な小林農場にとっては、このように販売先が確保されている作物は積極的に取り入れていくべき。去年もナタネを栽培してみたが、デタラメな栽培でまともに収穫できなかった。今回はしっかり収穫、脱穀、乾燥、選別をして、必ず換金すること。

  借地の奥には背の高い落葉樹が立ち並ぶ雑木林がある。紅葉の時期が終わればたくさんの葉が地面に落ちる。落ち葉は農家にとって貴重な資源。この雑木林の手前は平地で車トラックが簡単に出入りできて、落ち葉の運搬が容易にできる。ちゃんと管理すれば、ここは最高の落ち葉の収集場となる。数年間放置されているので、生い茂っている竹や笹を切って持ち運ぶこと(なんとか紅葉が本格的に始まる前に)、そして、落ち葉で作った堆肥に関しては放射能汚染の検査を徹底しておくこと。

小林農場 風家(かざいえ)の野菜セットはいかがですか?

小林農場の野菜セットを食べていただく方を募っています。野菜セットに関する詳細は、画面右の「カテゴリー」の「大切なお知らせです」をクリックしてご覧ください。

畑の様子

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農場の奥にある雑木林。 

  

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2012年10月26日 (金)

10月21日~10月27日の野菜セット

23日、25日、26日

じゃがいも、人参、大根、かぶ、さつまいも、長ネギ、ナス、キュウリ、ピーマン、サヤインゲン、二十日大根、レタス、小松菜、からし菜、みず菜、サニーレタス、ニラ

「毎回更新 野菜セットの食べ方」配布

小林の手帳より

  さつまいもは、10月に入ってすぐの頃に掘った時はどの芋もみんな小さくてがっかりしたが、今週は大きい芋もたくさん採れた。10月になってから、芋がぐんと肥大した感じがする。

  9月17日以降に種まきした葉物野菜がほとんど虫食われ跡がなく出荷しやすい。それ以前に播いた葉物は、虫に食われまくっていた。

  オクラやナスが収穫できなくなり、きゅうりも来週には実がつかなくなるだろう。夏野菜の樹が次々に終わっていく。

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モンシロチョウ らせんの乱舞

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Pa211527 写真に何が写っているのか、わかりますか?数匹のモンシロチョウがいっしょに小さな竜巻となって、畑を行ったり来たりしています。

  

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からし菜のお浸し

Pa231530 材料  からし菜、ゴマ、しょうゆ

からし菜をお湯でサッとゆで、

すぐにゆでたからし菜を冷水に入れて、

水から取り出したからし菜をしっかりとしぼって水気をしぼりだし、

ゴマとしょうゆをからし菜とあえる

からし菜とゴマとしょうゆ。この組み合わせよりもおいしいお浸しを、私は知りません。からし菜は漬物にして食べることが多いようですが、汁の具にしても炒め物にしても、いろんな料理方法が楽しめます。からしの香りがほんのりとします。

おいしいお浸しを作るコツは、からし菜などの葉物野菜をゆですぎない(お湯に入れて葉色が変わったら、すぐに取り出す)、水分をしっかりとしぼりだすことです。

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2012年10月23日 (火)

小松菜、からし菜、みず菜などの葉物野菜が収穫され始め、いずれほうれん草も野菜セットに加わることでしょう。なるべく鮮度を落とさずに葉物野菜を保存できる方法が料理本にのっています。

袋や新聞紙に包んでおくと長持ちします。野菜の鮮度を維持させるのを目的とした専用の袋を使うと、通常のポリ袋よりも長く保存できるようです。そのような袋を私の姉が愛用していて、効果は抜群とのこと。値段は多少は高いようですが、使いまわすことができます。

冷蔵庫に詰める時、寝かせるよりも、根を下にして立てて保存をすると、より長持ちするようです。

冷蔵庫の空間も限られているので、送られた野菜セットの葉物野菜を全部、冷蔵庫に詰めるのは大変かもしれません。葉物野菜をさっとゆでてかさを減らして冷凍保存するやり方がよく使われています。食べたい時に解凍して、料理します。

大根やかぶの葉もおいしいので、根に葉をつけたままお届けすることもあります。その場合、すぐに根から葉を切り分けると、根の部分が長持ちします。そのままにしておくと、根の水分が葉に吸われてしまいます。

私のような農家は、畑に行けば食べたい野菜をすぐに手に入れることができます。いつでも新鮮な野菜が手に入り、保存の苦労はありません。農家の特権です。

2000円分の量の野菜を野菜セットとしてみなさんにお届けして、みなさんがそれをどのようにして保存して料理するのか。野菜セットを作るとき、その姿をできるだけ想像することが大切だと思います。

以前は野菜を裸のまま段ボールの中に詰めていましたが、今は一品目ずつ袋に詰めるようにしてみました。これによって少しでもみなさんが箱から冷蔵庫へと野菜を移しやすくなってくれれば幸いです。

畑仕事が忙しくて出荷作業に時間が割けないので、スーパーで売られている野菜のようにきれいに包装はできませんが、できる範囲でみなさんに受けっとていただきやすい形で野菜をお届けしていきたいと思います。

2012年10月22日 (月)

栽培暦 10月14日~10月20日

収穫、出荷  育苗  玉ねぎ除草  肥料袋詰め  定植(キャベツ、みず菜、ミブナ、サニーレタス)  播種(ほうれん草、アブラナ、からし菜、ルッコラ、二十日大根)  雨よけハウス片づけ  小豆収穫、乾燥  エゴマ収穫、乾燥  施肥、トラクター耕  雑木林整備  米ぬか入手  

小林の手帳より

大豆は収穫期を迎えようとしているが、ほとんど豆は膨らんでいなく、収穫の見込みはない。カメムシなどの虫に実を吸われた可能性が高い。この敷地内では今までも大豆は虫害にあってまともに育たないという歴史を繰り返してきた。一方、初めて栽培した小豆は実がちゃんと熟して、それなりの量を収穫できた。

大豆、小豆などの豆類やエゴマ、ナタネなどの油採り用作物は、収穫した後の作業に技術を必要とする。乾燥のやり方、脱穀のやり方、選別のやり方、これらの技術を学び、しっかりとした形にしていくこと。

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畑の様子

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畑の隅のセイタカアワダチソウの群生の開花

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エゴマ。サヤから白い実が顔をのぞかせている。

Pa161482 Pa161491 小豆

2012年10月20日 (土)

10月14日~10月20日の野菜セット

16日

じゃがいも、玉ねぎ、人参、さつまいも、長ネギ、ナス、キュウリ、ピーマン、オクラ、ミニトマト、カボチャ、レタス、サヤインゲン、小松菜、からし菜、ニラ、二十日大根

19日

じゃがいも、玉ねぎ、人参、大根、さつまいも、長ネギ、ナス、キュウリ、ピーマン、オクラ、レタス、サヤインゲン、小松菜、からし菜、みず菜、ニラ、二十日大根

小林の手帳より

いろんな種類の葉物野菜が収穫され始めている。味はとてもおいしい。葉物野菜は保存が利きにくく、貯蔵が大変なので、あまりにたくさんの量を野菜セットに入れてしまうと、受け取る側がそれを負担に感じる場合もあるので、注意。

からし菜がまったりと辛味があっておいしく感じた。小松菜と同じようなものと思っていたが、少しだけ違う。この違いをみなさんにも楽しんでいただきたい。みず菜は小さいうちに収穫。歯ごたえがシャキシャキとしているので、これも小松菜とは食感が違い、サラダで生食で食べたりするとおいしいと思う。

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レタス

Pa151476 「八百屋やスーパーで買ってきたレタスの切り口の部分を包丁で少し切ってみると、白い乳のような液がにじみ出てくる。試しにレタスの白い液をなめてみることにしよう。意外なことにみずみずしいレタスから想像できないくらい、とても苦い。この苦味物質で虫に食べられないように身を守っているのである。」「レタスは日本語で「チシャ」という。じつは昔「乳草(ちちくさ)」と呼ばれていたのが「ちさ」と略されるようになり、それが転じて「ちしゃ」と呼ばれるようになった。タンポポやノゲシは白い液が出るのでよく乳草と呼ばれるが、レタスこそ乳草の本家本元である。」 (稲垣栄洋著「身近な野菜のなるほど観察記」)

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2012年10月18日 (木)

トマトがなくなり秋を知る

7月から9月まで、ナス、キュウリ、トマト、ピーマン、オクラなどの果菜類の夏野菜が次々と実をならしては収穫され、これらの作物が野菜セットの主力となってくれました。

10月に入って季節はすっかり秋めいているのに、野菜セットの主力は相変わらず果菜類の夏野菜のまま。去年の今頃は大根、かぶ、さまざまな葉物野菜も出荷していましたが、今年の晩夏は雨が少なかったり虫の被害にあったりして、これらの秋野菜の生育が遅れてしまいました。

今週あたりから、野菜セットにいろいろと新顔の野菜を加えてみました。季節が夏から秋へと進んでいっているのを感じてくだされば、幸いです。

さつまいもを畑から掘り出し始めています。収穫されてからしばらく時間をおいたほうが、さつまいもの味はさらにおいしさを増していくのですが、みなさには今の時期にも、掘りたてのさつまいもをお届けしています。

さつまいもは秋の風物詩。さつまいもがセットの中にはいっていると、秋の香りが漂ってくるように思います。

気温は下がり、もう夏野菜は今週か来週で収穫できなくなるでしょう。「ならばハウスの中で保温しながらキュウリを育てて出荷し続けよう」とは思いません。キュウリが野菜セットからいなくなることにより、季節の移ろいをしみじみと感じることができるのです。

スーパーにいけば季節に関係なくいろんな野菜が並んでいるので、多くの人が野菜の旬が分らなくなってきていると言われています。

日本人は季節を感じられる物に出会うことに、喜びを見出してきました。小林農場がお届けしたいと思っているのは、野菜だけではなく、季節感が漂う香りです。

2012年10月14日 (日)

栽培暦 10月7日~10月13日

収穫、出荷  育苗  堆肥移動  播種(ほうれん草、油菜)  定植、捕植(みず菜、ミブナ、ターサイ、春菊、サニーレタス、白菜)  施肥、トラクター耕  大根、かぶ間引き  苗、間引き  キャベツ虫採り  たまねぎ除草

小林の手帳より

畑に定植した白菜がすぐにヨトウムシに切られて消えてしまったので、また同じ場所に新たに白菜の苗を植え直したら、また、ヨトウムシに切られてしまった。白菜を植えるのをやめてサニーレタスを代わりに植えた。キク科のサニーレタスには、ヨトウムシの被害は全く見られず。

雨が少ない冬、日が強い夏は畑もよく乾き、トラクターを畑に入れると土がよく粉々になってくれる。春と秋は日はそれほど強くなく雨も少なくないので、畑の土が乾きにくく、トラクターで耕すと、土を練ってしまって、ゴロゴロの土になりやすい。この時期、種まきも、ゴロ土の中で強行することが多くなってきた。

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10月7日~10月13日の野菜セット

9日、12日

じゃがいも、玉ねぎ、人参、さつまいも、ナス、きゅうり、ピーマン、オクラ、ミニトマト、ゴーヤ、伏見甘長トウガラシ、サヤインゲン、二十日大根、レタス、ツルムラサキ、ルッコラ、大根の葉、ニラ、ニンニク

13日

じゃがいも、玉ねぎ、人参、さつまいも、かぼちゃ、ナス、きゅうり、ピーマン、オクラ、ミニトマト、サヤインゲン、レタス、二十日大根、ツルムラサキ、小松菜、ルッコラ、大根の葉、ニラ、ニンニク

小林の手帳より

借家のすぐ前の小さな畑は、排水性も保水性も抜群によく、とてもさらさらとしていてできあがっている土。この畑で採れる二十日大根はとても肌がきれいで、しかも、大きくなってもヒビが入ったりスが入ったりしない。二十日大根は特に土の状態に直に左右される作物で、小林農場の他の畑では、こんなきれいな二十日大根は収穫できない。

今年のレタスは、結球した葉に虫にかじられたような跡が見られて、ほとんどの葉が食べられないようなものが、ときどきある。出荷前には、外葉を少し多めに取り除いて、結球部の状態を確かめたほうがよい。

大根の間引いた葉が虫に食われた跡が少なくてとてもきれいだったので、出荷してみた。

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2012年10月12日 (金)

畑の様子

Pa111442 夏は一面、草で覆われていた畑も、今はトラクターできれいに耕されて、秋野菜の作付けの用意をしている。

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Pa111459                              畑の隅に暮らす栗の木から地面に落ちた栗がたくさん。

Pa111451         Pa111448                    Pa111454人参畑。                                                     

2012年10月11日 (木)

さといもの葉

P9201366 さといもの葉。「サトイモは何と言ってもあの大きな葉っぱが印象的だ。サトイモの大きな葉っぱでお面を作ったり、傘のかわりにして遊んだ思い出を持つ方もすくなくないだろう。」「葉の表面に細かな毛が生えていて、おまけにろう物質を含んでいるので水をはじくのだ。サトイモの葉に思い切り水をかけても、まるで撥水処理をしてあるかのように気持ちよく水をはじいて、濡れることがない。」(稲垣栄洋著「身近な野菜のなるほど観察記」より)大きな葉がまともに強い雨を受けて傷つかないように、サトイモも工夫をしているようです。

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2012年10月10日 (水)

虫も大好きなうちの野菜

小松菜、からし菜などの葉物野菜が収穫され始めています。これらの野菜の種まきが行われた9月上旬は、虫が活発に活動している時期でもあり、葉物野菜の葉に虫の食害の跡、虫食い穴が見られます。見た目はどうしても悪いのですが、人の食べ物としては何の問題もなく、おいしく食べられます。虫の動きが鈍くなる10月以降に種を播いた葉物野菜は、虫の食害も減り、穴の少ないきれいな葉物を収穫できると思います。

小林農場では農薬を使用していません。虫に一部分食われている作物も、食べ物としておいしく食べられるのであれば、みなさんにお届けしています。

ただ、野菜セットの中から虫がたくさん飛び出してきたりしたら、みなさんも驚いてしまうかもしれません。私も出荷前には、自分ができる範囲で虫を取り除いたり、虫食われのひどすぎる葉を取り除いたりしています。

多くの農家の方々が、農協を通して農産物を出荷しています。一般流通では、虫食われ跡の全くない見た目のきれいな野菜が好まれます。先日、農協に出荷している近所の農家の方にお話しを伺うと、農協に出荷すると、野菜に虫食われの跡が少しでもあると、安く買い取られてしまうようです。おそらく、どこかしら虫に食われている小林農場の野菜なんて、農協では相手にされることはないのでしょう。

このような厳しい出荷条件では、農家も生計を成り立たせるためにたくさん農薬を使わざるをえなくなるでしょう。それで見た目のきれいな芸術的な作物を作れるかもしれませんが、田畑の自然環境は混乱していくかもしれません。

そのような出荷環境を見直し、農協を通さずに自分で出荷先を探す農家も増えてきました。小林農場も、その流れに乗っています。

消費者の方々に直接、野菜をお届けすれば、「虫の食害の跡がある野菜も問題なく食べられるので、農薬を使わなくても作物を生産できる」など、自分が伝えたいことを食べてくださる方々にお伝えしていくことができます。安全な食を築いていくには、生産者の努力はもちろん、消費者の理解も必要で、そのため、お互いが顔の見える関係を築くことが大切だと思っています。

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にら納豆あえ

Pa081424 材料  にら 納豆

にらを2~3㎝のざく切りにしてからゆで

あらかじめしょうゆなどで味をつけた納豆ににらを混ぜる

納豆には刻んだ長ネギを混ぜるのが一般的。オクラやモロヘイヤなどの粘り気のある野菜を粘り気のある納豆に混ぜてみてもおいしい。そして、実は納豆とにらの相性も抜群。「にらは切ってからゆでる」「納豆に味をつけてからにらをまぜる」この料理の順番を守ると、さらにおいしくなるらしい。

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2012年10月 7日 (日)

畑の様子

Pa011402_2 台風後の快晴

P9301397 畑仕事に使う稲わらを乾かしている様子。

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みず菜の苗。

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栽培暦  9月30日~10月6日

収穫、出荷  育苗  播種(ほうれん草、油菜、小松菜、からし菜、ルッコラ、二十日大根)  エシャロット植えつけ  台風対策  葉物除草  播種(ターサイ、みず菜、ミブナ、キャベツ、レタス)  人参間引き、除草  じゃがいも収穫、貯蔵  葉物野菜、間引き  施肥、トラクター耕  来年用床土、切り返し  玉ねぎ除草  ミニトマト、キュウリ支柱片づけ

小林の手帳より

  じゃがいもの収穫がようやく全部、終了した。この時期までに土の中にいもを掘らずにいたが、新芽が出芽しているわけでもなく、良い状態で収穫することができた。ただ、長い時間土の中に置いている間に腐って消えてなくなったいもも少なくなかったと思う。

  10月に種が播かれる葉物野菜が、これから迎える栃木の長い冬の間に長く収穫されることになる。10月以降に種を播いても、寒さがやってくるまでにうまく育たない場合が多い。種まきに勝負をかける1カ月、もう雑草も害虫も心配しなくていいから、たくさん種を播いていこう。

  雑草の勢いも収まり、春から夏の間追われ続けた畑仕事は、ようやく落ち着きや余裕を取り戻そうとしている。借家や物置を片づけたりしながら、今後の農場の運営を、もう一度じっくり見直していきたい。

栽培暦 9月23日~9月29日

収穫、出荷  育苗  播種(小松菜、油菜、ほうれん草、からし菜、ルッコラ、聖護院カブ、かぶ)  定植(サニーレタス、春菊)  補植(白菜、ワケギ)  大根間引き、虫採り、除草  じゃがいも収穫、貯蔵  白かぼちゃ収穫、貯蔵  稲わら入手、しまたて  株ネギ除草  

小林の手帳より

  8月下旬に播いた大根が、シンクイムシの食害を受ける。芯の新葉が食いつくされている大根の数も多い。この時期のシンクイムシ対策は、無農薬栽培において、大きな課題の一つ。シンクイムシなどの虫害の多いこの時期は、虫が好きなアブラナ科の作物をあまりたくさん作らないほうがよい。小規模に栽培すれば、畑全体に防虫ネットをかぶせることができるし、虫害対策もやりやすくなる。

  白カボチャの収穫が全部、終了。緑のカボチャは雑草に飲まれて全滅したが、その損失を少しでも帳消しにしてくれるすばらしい収量だった。同じ時期に種を播き同じように育てた緑と白のカボチャの生育を分けたのは、畑の土の違い。白は管理された土に植え、緑は放任していた土に植えた。白は雑草に勝ったが、緑は雑草に負け、「どんな荒れ地でも元気に育つ」といわれるカボチャでさえ育たない土なので、改良が必要。

      

2012年10月 5日 (金)

9月30日~10月6日の野菜セット

2日

じゃがいも、玉ねぎ、人参、ナス、キュウリ、ピーマン、オクラ、ゴーヤ、ミニトマト、赤ピーマン、伏見甘長トウガラシ、ツルムラサキ、からし菜、ルッコラ、ニラ、ニンニク、二十日大根、サニーレタス、サヤインゲン

5日

じゃがいも、玉ねぎ、人参、ナス、キュウリ、ピーマン、オクラ、ゴーヤ、ミニトマト、伏見甘長トウガラシ、ツルムラサキ、からし菜、ルッコラ、ニンニク、ニラ、二十日大根、サニーレタス、サツマイモ

小林の手帳より

  葉物野菜では、からし菜とルッコラが収穫され始めた。これらの作物は香りが強くて虫も嫌うみたいで、小松菜と比べると虫害はひどくなく、小松菜よりも先に生育した。

  ニラは8月下旬頃に花を咲かせて出荷ができなくなり、花と一緒に葉を全部、刈っておいた。すると、今の時期になって、青々とした新葉を次々に元気に伸ばして、再び収穫しやすくなった。

  さつまいも、収穫開始。いっせいに全部のいもを掘りだすべきか、それとももう少し待った方がよいのか悩むところなので、出荷するぶんだけ掘り出しながら、もう少し様子を見よう。

9月23日~9月29日の野菜セット

25日

じゃがいも、玉ねぎ、人参、ナス、キュウリ、ピーマン、オクラ、ゴーヤ、赤ピーマン、伏見甘長トウガラシ、ツルムラサキ、エゴマの葉、ニラ、ニンニク、二十日大根、サニーレタス、サヤインゲン

28日

じゃがいも、玉ねぎ、人参、ナス、キュウリ、ピーマン、オクラ、ゴーヤ、ミニトマト、カラーピーマン、伏見甘長トウガラシ、サヤインゲン、ツルムラサキ、エゴマの葉、ニラ、ニンニク、二十日大根

小林の手帳より

  ナスは、8月の下旬頃からヨトウムシかナメクジかが果実の表面に孔をあける食害が目立った。それでも柔らかくておいしいナスもたくさん採れていたが、お彼岸がすぎて気温が下がると、ナスの表面が固くなってきた。

  サニーレタスは収穫時期を迎える前から、つぼみをつけ始めて、茎の部分が伸びて固くなってしまった。こうなると、出荷しにくくなる。種まきしたのが8月の初旬、真夏の時期でサニーレタスには高温すぎたのが原因だと思う。去年も同じ時期に種まきしたサニーレタスがトウだちしてしまったので、真夏にサニーレタスを種まきするのは来年はやめよう。

  夏から秋に季節が変わったのに、野菜セットの内容が目新しくならない。本当は今の時期、いろんな葉物野菜が収穫され始めている時期なのだが、少雨や虫害のせいもあって種まきしても発芽に失敗してしまったりして、まだ、収穫できない。カボチャなど新しい野菜をセットに入れて、季節の変化を実感できる演出があっていいと思う。

2012年10月 4日 (木)

天災の中にある畑

先日に日本全国を襲来した台風17号。みなさんのご家庭のご無事を切に祈っております。

小林農場では、強風で電話回線が切れて一時的に電話やネットが使用できなくなりはしましたが、畑での被害はほとんどなく、ハウスも飛ばされることなく無事でした。

去年の今頃にやってきた台風では、背を高く伸ばして生育していたオクラとゴーヤが強風を受けてペッチャンコにつぶされてしまい、これが原因となりこれらの作物の収穫は終了しました。キュウリも上へ上へと伸びていくつる性の作物なので強風の影響をまともにうけてしまいます。この時期は通常のキュウリではなく、地を這って伸びていく型のキュウリを育てるようにしています。今回の台風直後の今朝も、地這えキュウリは何事もなかったように、たくさんの実をならしていました。

自然の恵みを授かりながら営んでいく農業は、天災が起こった時も直にその影響をいただくことになります。集中豪雨が起これば畑に播いた種は雨で流されるし、逆に日照りが続けば畑に植えたばかりの苗はしおれてしまいます。雹が降ってなすやピーマンが全滅させられることも稀にあります。

あらゆる自然災害を受ける日本列島の中でも、小林農場のある関東平野は自然災害の少なさでは日本有数の地域です。このことはおおいに感謝すべきことでしょう。

いろんな作物にはそれぞれ個性があります。何か災害が起こった時には、ある作物はつぶれてしまうかもしれませんが、ある作物は生き残ります。災害に強い農業を営むためにも、畑にできるだけ多くの種類の作物を作り、多様性にあふれる畑にしていきたいと思います。

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