« 2011年7月 | トップページ | 2011年9月 »
福島県飯舘村。福島第一原事故により、平穏な村が高濃度の放射能に汚染された。村に暮らす人々が悲壮な選択を迫られていく様子を記録。詳しくはこちら。
追伸 あまりにも不条理すぎる話で、胸がつまります。
8/25の仕事 育苗、収穫、刈り払い、レタスとサニーレタス定植
循環システム研究所 定例会
今の時期、畑に植えたい苗、播きたい種がたくさんあるのに、連日の雨で畑は水分をたっぷりふくんだまま、乾かず。それでも、定植、種まきを雨天強行しています。雑草を抑えるため、びしょ濡れの畑に無理やりトラクターを入れて耕すと、畑の土はこねこねと練られた粘土のようになり、定植作業中、足を泥土に取られて歩くのも大変です。畑に足跡がくっきり残り、でこぼこしてしまいました。
今日の仕事 育苗 収穫 トマト誘引 なす誘引 きゅうり整枝 施肥 里芋周り除草
定植されたキャベツの苗。雨降りしきる中、雨天決行で苗を畑へ定植しました。まだ根が土から水をうまく吸い上げることのできない定植されたばかりの苗の上に、恵みの雨が降り注ぎ続けてました。
今日の仕事 キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、定植
キャベツ移植
チェルノブイリ原発事故が発生してから25年がたった現在、原発周辺の土壌の状況は?詳しくはこちら。
追伸 除染を急いで、福島周辺を第2のチェルノブイリにしないでほしい。
今日(8/15)の仕事 育苗
収穫、出荷
人参 除草、間引き
私の借家も含め、地主さんの敷地内の建造物は、ほとんどが地主さんがご自身で作りました。使われた材料の多くが、他で捨てられて地主さんが拾い蘇生したもの。なのに、手造りとは思えぬ高い水準の出来上がりです。
自分が作ったものを使う人が使い勝手がよいように、また、それを見たり触れたりした人の心が少しでも豊かになれるように、配慮に満ちています。
私は住居なんて住めさえすればよいと思っていましたので、家が散らかっていても汚れていても、あまり気になりませんでした。
しかし、外観が荒れれば、内面も知らず知らず荒れていくものです。無関心は物への愛着を失わせ、私もずいぶん平気で大事な物をなくしたり壊したりしてきました。
私の借家でずいぶん前から修繕したい、整理したいとおもっている部分が何か所かあったのですが、面倒臭くて放置していました。これから、どんなにいそがしくても、1日30分は住環境の整備、整理整頓に時間をあてたいと思っています。
自分の住まいは常にきれいに。そんな当たり前なことを確実にこなしていければ、気分よく暮せていけるでしょう。
そして、「住めさえすればよい家」から「小林農場に訪問してくれた人が喜んで寄っていってくれる家」を目指したいと思います。
先日、私の父と母が小林農場に訪れてくれました。私の顔を見るたびに、「一人で農業をやっていくのは大変だろうから、早く結婚相手を見つけなさい」と心配してくれます。
農家として独立してから今まで、一人で、畑仕事、出荷、炊事や掃除やせんたく、買い物、お金の管理、販路開拓などをしてきました。
小林農場の農産物を食べてくださってる方々に、この先も満足してくださる量と質の野菜を、たった一人で生産し続けていけるのだろうか。草を刈る時間を確保できぬままに雑草が生い茂っている借地を眺めながら、思いました。
実際には、一人だけで農場を立派に運営している人はたくさんいます。私も、のんびりと仕事をする癖を改めれば、一人でやっていくことは可能だと思います。
ただ、結婚して二人で負担を分かち合えれば暮らしがもう少し楽になるのは明らかなら、無理して一人だけで農業を続けることにこだわる必要はないでしょう。
今は運よくけがや病気とは遭わずに暮せていますが、もし万が一、私がけがをしたり病気になったりしたら、私に代って畑の作物の面倒をみてくれる身内が、今の私にはいません。
もちろん、結婚したいと思えばすぐに結婚できるわけではないでしょう。問題は、私が結婚相手を探す努力を支払うことすらしてこなかったことです。今の、誰にも干渉されない一人っきりの気楽な独身生活を、どうしても手放せないでいます。
でも、ときどき思います。愛すべき家族を持とうとしない自分の人生って、いったいなんなんだろう、と。
あと1,2年は一人で農業を続けていけるかもしれませんが、私も年をとっていきます。
自分の身の回りの仲間を大切にしたり家族を築いていくことは、人が物理的にも、そして、精神的にも豊かに生きていくための知恵だとおもいます。人は一人では生きていけない。このことは肝に命じるべきでしょう。
3月12日に福島第一原発事故が発生してから5か月が経とうとしているにも関わらず、放射能汚染の被害が収束していく気配は全くありません。
栃木県内の落ち葉を原料とする腐葉土から、高い放射能が検出されたとの報道を聞きました。これから床土の材料にするために落ち葉をかき集めて農場に持ち込もうと考えていた私にとって、なんとも耳がいたくなってくる話でした。
地域の有機物を自分の畑の土づくりに利用して土にかえす循環型の農業を目指してきました。
しかし、今、東日本全体にちらばっている大量の放射性物質が除染されずに放置されている状況では、放射線物質が混じっているかもしれない有機物を利用することは、それなりの危険を伴います。
もっといえば、東日本では自分たちで食べ物を自給するよりも、西日本や外国産から食材を仕入れたほうが安全だと思います。
こんな状況でも栃木県の小林農場の野菜を食べてくださっている方とのお付き合い、大切にしていきたいと思います。
栃木県のモニタリング調査から県内の野菜への放射能汚染はかなり低いと推測されますが、それでも小林農場の野菜に不安を感じて受け取ることをやめたいと思う方がいたとしたら、私はその方の意志を尊重したいと思います。皆、放射能から自分や自分の家族を守るために戦っているのです。
政府は一刻も早く、国を挙げてあらゆる地域を除染してください。東京電力は自分たちが散らかした汚染物を考えられるだけの手を駆使して、率先して除染にあったてほしいです。
私も指をくわえてみているだけではなく、なんらかの除染活動にかかわれないか、探ってみたいと思います。
あきらめず、また、地域の食の自給や循環型農業を思いっきりできるきれいな国土を取り戻しましょう。
« 2011年7月 | トップページ | 2011年9月 »