卯年小満 その4
畑では現在、10種類ほどの作物が収穫時期を迎えています。しかし、品目によっては学校から注文をいただけず、直売所でも売れず、売り先を十分にみつけられないでいる私の怠慢のせいで、せっかく食べ頃なのに全く収穫されぬまま畑で朽ちてしまい、いたたまれない気持ちを味わっていました。
そんなとき、東北地方の東日本大震災による被災地へ、救援物資として新鮮な野菜をお届する機会に数回恵まれ、ここぞとばかりにたっぷりと野菜を収穫して、送らせていただきました。
困難な状況の中を生き抜いている方々のお役に少しでも立てるのはとても嬉しいことですし、こんな時に農業を続けてきたことに誇りを感じたりします。私が野菜をお届した避難所から直接、お礼の電話をいただいた時は私も感激し、言葉がつまりました。
ただし、私は専業農家です。作った作物を換金していく手段を早く確保しなくてはいけません。人助けのできる人間になりたいと本気で願うのであれば、まずは自分自身の生計を成り立たせることから始めたいと思います。
(いろんな団体が被災地と被災地を支援したい人々を結ぶ活動に従事しているようです。私の場合、みちのく応援隊や株式会社noicoが取り組んでいる「農を届けるプロジェクト」を通じて被災地に野菜を届けました。「農を届けるプロジェクト」のホームページでは、本当にありがたいのですが、小林農場のことを紹介してくれています。プロジェクトに協力してくれた農家に対する心配りに感服します。)
先月より、野菜セットの会員の募集を始めました。農業や食べ物に関心がある方の数は、少なくないと思います。安全でおいしい野菜をお届するだけではなく、その野菜が会員の方々に届くまで畑でどのような物語があったのか、私が語り部となって、みなさんにお伝えしていこうと思います。みなさんにとって、農が身近に感じられるようなセットにしていきたいと思っています。
少しでも野菜セットに関心のある方は、どうか迷わずにぜひ!小林農場までご連絡ください。どんどんたくさんの野菜を作って、お待ちしています。
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