卯年小満 その2
五月に入ってから、小林農場の作物も、ぼちぼちと出荷されていくようになりました。現在の主な出荷先は地元の保育園、小学校、中学校などで、給食の食材として受けっとっていただいています。
ほうれんそうや小松菜など馴染みのある品目は、一度に10kg以上と大量に注文されることも少なくなく、そのたびにたちまち収穫できる作物が収穫されつくして畑から消えていき、注文量を足らすのに苦慮しました。せっかくいただいた注文を、収穫量を確保できずにお断りしなくてはいけない場合もありました。
農業で商売していくには今の小林農場の作付け量では少なすぎることが、だんだんと明らかになってきました。この春先に、地主さんから去年まで養豚の放牧場として使っていた敷地を畑として正式にお借りすることが決まり、これで小林農場の畑の総面積は一丁(10000平方メートル)ほどとなります。大胆な作付けも可能になってきました。
苗作りで失敗した分、夏野菜の苗を余分に購入しました。他にもネギやさといものなどの苗も新たに購入して、当初予定していた作付け面積よりもさらに増やすことにしました。特に学校給食での需要が高いじゃがいもについては、春作だけではなく、秋作も栽培してみようと思っています。今までなるべく支出をおさえようとお金を節約することに気を配ってきましたが、ここにきて一転、惜しげもなく投資して作物の作付け量を拡大する方向に舵を切りました。
自分の作物をどんどん売って誰かに買っていただかないことには、新たな人とのつながりを生み出すことができません。そのためには、ある程度、出荷できる作物の量を確保しておく必要があります。販路開拓のため小林農場を売り込もうとするときに、出荷できる量が少なければ、腰がひけてしまいます。
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