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2011年4月 5日 (火)

卯年清明

拝啓

季節は清明、春たけなわの季節となりました。みなさん、いかがおすごしでしょうか。

小林農場のある栃木県芳賀郡は、地元の作物を地元の食材として消費する、地域内の食の自給を大切にしている土地柄があります。地元の小学校や中学校の学校給食に作物を出荷している地元の農家のグループがあり、小林農場も参加させていただくことになりました。

先週、そのグループの集会に初めて出席してきました。高齢ながらも販売意欲の高い農家の方々の元気っぷりに、圧倒されてきました。

会議が一通り終わった後、しばらくみんなで雑談をしながらすごしました。必然的に東日本大震災や福島原発事故が、話のネタとなりました。参加者の中には、被災して自宅の修復のメドがたたない方もいらっしゃいましたが、その表情は明るく、地元の仲間との語らいを存分に楽しんでいるようでした。何度か余震が音を立てて会議場を揺らす中でも、みなさんの笑い声が絶えることがありませんでした。

福島原発事故の放射能漏れにより、栃木県ではホウレンソウなどから規制値を超える放射線が検出され、それらの品目は出荷を規制されることになりました。県は放射線と接触しやすい作物や出荷量の多い作物から優先的に検査を行っているようですが、手が回りきれず、すべての品目を検査しきれていないのが現状のようです。

ホウレンソウは出荷が規制されましたが、同じ葉物野菜で同じように放射線を浴びているであろう小松菜は規制されていません。県の職員の方に問い合わせてみると、小松菜はまだ検査をされていないとのことでした。

厳密に検査するにも限界があります。実際に栃木県産の野菜は放射線を浴びているわけで、消費者にはその事実を伝えて、買うか買わないか、消費者の判断に委ねるべきです。「ホウレンソウ以外の栃木県産の野菜は全て、放射線の問題はない。」と宣伝すれば、消費者に嘘をつくことになります。

農場の畑で収穫時期を間近に控えた小松菜を、腕組みしながら眺め、しばらく考え込みました。この小松菜を出荷して人に食べてもらう上で、安全面において、本当に大丈夫なのだろうか?私のまわりの農家では、同じように悩み、良心に問い、涙を飲んで露地野菜全ての出荷を自粛する方が相次ぎました。

各自治体が大気中や水道水に含まれている放射線量を毎日測定して、公表するようになりました。これらの放射線量の数値が、自分の身の回りや自分が育てている作物が安全かどうかを確かめる指標となります。ただ、これらの数値の解釈はまちまちで、「この数値なら問題ない。」と語る専門家がいれば、その逆を語る専門家もいます。

4月中旬ごろには、県は土壌の放射能汚染の分析結果を公表する見通しです。今は不明なことが多くて悶々とした状態ではありますが、次第にいろんなことが明確になり、対策をたてていけると思います。

今、私ができる大切なことは、浮き足立つことなく、普段通りに畑に種を播いていき、普段通りに畑仕事をこなしていくことだと思います。まずは仕事を進めていかないことには、何も道は見えてきません。

当初は五月より農場の会員を募って野菜セットを販売していこうと考えていましたが、福島原発事故がもう少しおさまるまで、販売を延期したいと思います。農場の会員となってくださった方々とのお付き合いを、できるだけ落ち着いた状態で始めたいと思っています。

一方で、地元の学校や飲食店をまわって、販売先を探している最中です。地元との農作物を通したお付き合い、今後の私の暮らしの中で重要になると思います。大切にしたいです。

農家として独立する前に用意しておいた独立資金が手元に残っているので、独立一年目は収入が多くなくても、自分一人だけの生計をたてていくのに困ることはないでしょう。経済的に余裕を残しているうちに販路を開拓しておきたいと思っていますが、焦らずにやろうと思っています。

楽観も悲観も入り混じった嵐のような天候になりましたが、小林農場 風家(かざいえ)、これより、出航いたします。いざ!

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コメント

いろいろ、動き出したね。

母の誕生日にいいブログ読ませていただきました( ̄ー+ ̄)

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