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2011年2月 9日 (水)

卯年立春

拝啓

  季節は卯年の立春、春の気配に心躍る季節となりました。このブログを御覧になっているみなさん、いかがおすごしでしょうか。小林農場風家を管理している農家、小林武ともうします。生まれは東京都江東区、下町人情の人口密集地。農業とか農村とかとはなんの縁もない子供時代を過ごしてまいりました。25歳の頃に初めて農業研修を受けてから現在35歳に至るまでの10年間、どっぷりと農業に浸かりながらたっぷりと時間をかけて、農家の方のもとに住み込みで、作物の栽培技術や販売方法、そして、農家としての生き様を学ばせていただきました。最後の6年間は、栃木県市貝町のウインドファミリー農場でお世話になり、農場の代表の方より農場の敷地内の平屋を一軒、農場の畑の一部をお借りすることができ、今年の一月より農家として独立、小林農場風家を始動することとなりました。その借地はウインドファミリー農場に携わる人々が、数十年かけて地道に土作りにはげみ、農薬や化学肥料をいっさいまくことはせずに豊かな生態系を守りながら、多くの収穫の恵みを産み出してきた畑です。謹んで管理させていただこうとおもいます。

  私が大学生の頃に地球環境問題に興味を持ち始め、その結果、非農家出身の私が農家になる決意を固めました。私たちが生きていくのに最低限必要な物は、空気や水や食べ物でしょう。古来より農業は持続的に食べ物を生産してきたし、結果的に、豊かな空気や水を守り続けてきました。現代の私たちにはお金も生きていくために必要で、私たち農家も、経済性を無視してては農家の暮らしを続けられなくなるでしょう。ただ、自然が徹底的に荒廃して何も食べ物が生産できなくなったとき、いくら手元にお金をたくさん持っていても、それを自分の胃袋に放り込んでみても、何の栄養にもなりはしないでしょう。農業には、お金以上の価値、まさしく命の糧を生産しているという自負があります。

  少しでも自然界に負担をかけない農業をやりたいと思い、農薬や化学肥料など有害な化学物質を使わずに、土壌の豊かな生態系の力にゆだねる栽培技術を学んできました。また、自分に必要な物は自分で作り出す、古くから農家が実践してきた自給自足の暮らし方も学んできました。どこへ行くにも何をするにも車を走らせては排気ガスを大気中にばらまいている自分の暮らしぶりが自然に優しいとは思えませんし、生きていく上で必要な空気や水すら自力で作り出せない自分がなにもかも必要な物を自給できるとは思えません。農業は自然環境への負担を減らし自給的な暮らし方のヒントを見せてくれます。しかし、それ以上に農的暮らしが私に与えてくれたかけがいのないもの、それは、自分はまわりの自然を傷つけながら暮らしているという現実を受け入れていく眼差しと、自分はまわりの自然に必要な物を与えられながら生かされているという感謝の念でした。放っておけばぶくぶくと肥大していく私の我を、まわりの自然は洗い流しては謙虚な気持ちに私を戻してくれます。

  他の仕事と同様、農業は楽しいことばかりではなく、辛いこともあります。私も今まで研修中には何度も泣いたし、独立すれば、もっと、辛い目にあうのかもしれません。ただ、今までは一度も農業をやめたいと思ったことはありませんでした。楽しかったり好きな時はもちろん、辛かったり嫌になっても、なんの迷いもなく続けていける仕事は、農業以外にはないと思っています。私たち農家だけではなく、命の根源にかかわる農は全ての人々に価値のあるものだと信じています。みんなでそれぞれのやり方で農を盛り上げれば、楽しい場ができるとおもいませんか?私は農家として、借地をしっかりと管理して、作物を生産していこうと思います。いずれ作物を販売していこうと思います。販売方法の詳細はいずれブログにてお知らせしますので、興味のある方は、ぜひ、ご覧になってください。

  

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