育苗開始
2月に入れば、作物の苗をつくりはじめます。まだ寒い時期なので、ビニールハウスの中に温床を作り、その中に作物の種をまいた播種箱を入れて温めて、発芽、生育をさせます。まずはビニールハウスを新たに建てることから始めました。もう使用されていなくて放置されていたビニールハウスの支柱を近隣の農家の方からいただき、農場に持ち運んで組み立てました。新品の支柱を買えば数万円の出費が必要だったので、いただいてこれて、とても助かりました。支柱の上にビニールを張り、完成。外は寒くても、日光を受けて温められたハウスの中は、日光浴するのにちょうどよいくらい。
ハウスの中に温床を作ります。農場のまわりには竹がたくさん生えているので、切り出した竹を使って温床の枠を作りました。温床の壁は、通気性の優れている稲わらを束ねて、ぎっしりつめながら作ります。そのあと、その温床枠の中に、落ち葉と米ぬかを入れてかき混ぜ、まんべんなく水をかけていきます。それらの材料は、人の目に見えぬほどの小さな生き物、微生物に、住み家とえさを与えて、温床の中で微生物が活発に活動し始めます。やがて、微生物は発酵熱を発して、そのため、温床の中は、しばらく温められます。電熱やガスがなかった昔の時代から受け継がれてきた保温方法です。
微生物が気持ちよく活動できる環境を作り出すためにいくつかコツがあります。落ち葉や米ぬかに加える水分は、多すぎても少なすぎても微生物は嫌がるので、適量で。その塩梅は、経験を積み重ねて体で覚えていきます。また、温床内の空気量が多すぎると発酵熱は長続きしないので、少し上から足で踏みこんで空気を抜いてあげる必要もあります。微生物のおかげで温められた温床の中は、赤ちゃんを温かく包んでくれるゆりかごみたいなもの。作物の苗を寒さから守ってくれます。まず、キャベツ、ブロッコリー、カリフラワ、レタスの作物から苗作り。この後順番に、いろんな作物の苗をつくります。
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